つくばの“ド素人”音楽同好会

クラシック音楽から,邦楽,洋楽とジャンルにとらわれず幅広く語り明かす,音楽の素人さんのための憩いの場です。

(二期会「ダフネ」+東フィル)×若杉先生=精緻な表現

2007年02月26日 23時20分38秒 | オペラ
ちょっと前に観たオペラの話を簡単に・・・・。

先日,上野文化会館にオペラ「ダフネ」を観に行きました。
作曲はリヒャルト・シュトラウス。しかも日本初演。
N響アワーのオープニングのあの音楽の作曲者です。(よね?!)

久しぶりに,観終えて楽しいオペラでした。
私の観たオペラは,やたらとバタバタ人が死んでいくので,帰りの道のりはいつも足が重いんです(笑)

今回の「ダフネ」は舞台も奇麗で,舞踊畑の大島早紀子さんの演出でダンスもとても美しかったです。

もちろん,指揮者は若杉弘先生!
我らが東京フィルを率いて,最高の音楽を聴かせてくれました。
「あぁ。こんなに高い位置から聴いても素晴らしい音」というのが感想です(笑)

そうしたら,2月22日付の日経新聞に評論家の岡本稔さんという方もこんなことを書いていました。
『若杉はシュトラウスの精緻きわまるスコアを丁寧に表現するとともに,ある種の即興性を加味することによって音楽に自然な流れをもたらした。その熟達の指揮に東京フィルハーモニーは柔軟に反応し,ダフネが木に変容する場面では静かではあるが深い感動を呼び起こす』と。

岡本さん,ぶらぼー!(笑)
いやぁ。素晴らしい批評ですね。こっちまでうれしくなってしまいます(^-^)
私もこういう事が言いたかったのです(爆)
それにしても,音楽を文字にするというのは難しいですね。これを読んでいて感心してしまいました。


その日のオペラの帰りは,久しぶりに足取りも軽く,上野で美味しい焼酎を飲んだとさ。
めでたしめでたし



久しぶりのオペラ

2006年05月08日 00時57分42秒 | オペラ
久しぶりにオペラを観てきました。
演目は「トスカ」です。
場所は新国です。
演奏は,東フィルです!

あー。久しぶりに寝ないオペラでした(笑)
やっぱり,演出は奇抜なものよりもこういう正統派がいいです。
新しい演出はもっと目が肥えてからでないと,良さが分かり切らないです。
その点,演出の中身も重要だと痛感しました。

一段落ついた,第2幕で終わってもよかったのに・・・。
第3幕でみんな死んじゃうんだもん(TーT)
やっぱり,オペラは死んでナンボ?!

次は何観るか検討中です( ^▽^)



おてろ。オテロ。

2005年12月10日 21時18分06秒 | オペラ
観てきました。
オテロ。東京文化会館です。
私のアドバイザーたるOGT君がチケットを譲ってくれたのだ。新宿で落ち会ってチケットを頂いてびっくり。「安い席だから気にするなよ!」と渡されたのは9000円なんですけど\(◎o◎)/!

流石、冬のボーナス私の2倍強(推定)は、やることが違う。私は面食らった!けど、有り難く観てきました。

感想?
すっごい良かった。歌手の声量と歌声がものすごく良かったです。圧倒!鳥肌たちましたから!

それにしても、このオペラ、男の嫉妬が凄まじい。嫉妬って女性の方が激しいかと思っていたけど、さにあらん!男のそれもヒドいものです。

第1幕と2幕は相変わらず、睡魔が襲ってきたが(苦笑)、その後は舞台に釘付けでした。幕ごとに休憩が入るんですね。ほぉ。

とにかく、歌い手達が素晴らしかったです。
いやいや、良いものを見せていただきました(^_^)

最終幕で、いきなり拍手を始めて(しかも確信に満ち溢れた)、「しーっ!」とか言われてる人が高層階のセンターにいた。
私は「いいと思ったんだから拍手もでるよなぁ」と、今までは思っていたけど、あまりに自分勝手なタイミングでの拍手はただの迷惑どころか、舞台の雰囲気自体を壊滅させる恐れを痛感しました。

でも、それを除けばとても満足させてもらいました。
チケットありがと!また、OGT君に急な予定が入りますように(笑)



小澤征爾音楽塾の実況中継

2005年10月20日 23時17分45秒 | オペラ
かって,受験参考書で実況中継シリーズってのが流行しましたよね?
菅野の日本史とか,出口の現代文とか・・・・。懐かしい。
さて,今回は昨晩の小澤征爾・オペラ塾を実況中継風に振り返ります!

まず公演は以下。
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小澤征爾音楽塾オペラプロジェクトⅥ
ロッシーニ「セビリャの理髪師」(全2幕)

指揮 小澤征爾
演出 デイヴィッド・ニース
演奏 小澤征爾音楽塾オーケストラ
合唱 小澤征爾音楽塾合唱団
出演 ルクサンドラ・ドノーゼ
    ジョン・オズボーン
    アール・パトリアルコ
    ポール・プリシュカ
    ドナート・ディ・ステファノ
    ジュディス・クリスティン
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17時30分開場なのに,15時には東京に着いてしまって手持ち無沙汰で参りました。

開場とほぼ同時に会場内に。
当方,お安い席での鑑賞なので,せめて開演まではホワイエでぶらぶらしようとビールを片手に
あっちへこっちへ。

そしたら私の目の前を大江健三郎氏がご子息の光氏と奥様と歩かれているではないですか。
「最近,大江健三郎賞なるものを新設されたじゃないですか!いやあ素晴らしいです」なんて軽口を
叩こうかとも思いましたが,状況の悪化を考えて自粛しました(笑)

続いて,みるからに偉そうな人が来るなと思ったら江崎玲於奈氏でした。
どおりで偉そうなわけで・・・・。
これでノーベル賞受賞者2人とニアミスです。

ぶらぶらすること小一時間。そろそろ来るかなと思っていたら,来ましたよ。
18時15分筑紫哲也氏到着です。
にこにこしながら颯爽と会場入り。いやあ,かっこよかったです。筑紫さん,必ず来ると思ってました。
小澤さんのこと好きですものね。

さて,定刻18時30分に演奏がスタート。
お馴染みの序曲に「ヤメテケレ♪ッテケレ♪」と歌詞を載っけて小声で歌う私(笑)
舞台の幕が開いて,いきなり役者がランタン落としてガシャガシャ・・・・。あらら。
その後,第1幕終了まで記憶がないのはお許しください。さきほどのビールのせいで爆睡です(爆)

気が付くと拍手と共に休憩時間に。
折角なので,オーケストラピットに近づいて覗いてみました。
うわぁ,近いなあ。手が届く距離。
ティンパニの竹原さんがいるかなぁとちょっと期待してたのですが,お見受けすることができませんでした。残念。

25分の休憩後に第2幕が。
これが,第1幕に比べて格段に面白かった。
劇中で突然日本語の歌詞を挟んで笑いを誘ってました。
「もっともっと」とか,
ロジーナが「(小澤先生に向かって)マエストロ!」と呼びかけるなどなど。

やっぱり,こういう楽しみもないといけませんね,なんて思いながらロジーナの美声に聴き惚れていたら,きましたよ。地震が!
揺れました。
特に私は位置が高いもんだから尚更・・・。
地震と同時に,私はオーケストラピットを見ていましたが,小澤先生は全く動じる気配がありませんでしたよ。
何事もないような指揮ぶり。さすが。

さて,無事に演目終了。21時40分。
小澤先生も舞台上に登場し,カーテンコール。
大きな拍手に「ブラボー」の声。
「ヴリャァヴォー!!」とは私の声。
今回のオペラ,充分楽しみました。


会館を後にする道すがらに考えたのですが,オペラって,オーケストラの演奏だけでなく舞台劇まで一緒にやっちゃえ!みたいな,とても欲張りな芸術だなあと。
いままで,オーケストラしか見てきませんでしたが,オペラって言葉を換えればテレビデオ・・・。
いや,ハンバーグカレーのように1回で2度美味しい。
その発想はオモシロイわけだから,はまる可能性はあるなと。


小澤先生はこう言います「交響曲とオペラは音楽という車の両輪ようなもの」と。
よし,とりあえず新国あたりでいろなオペラみてみようかな!