あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
鍼灸院ってどんなところ?と知っていただけたらうれしいです。

音の日

2020-12-06 21:42:00 | 日記・エッセイ・コラム
こんにちは🌞今日は、トーマス・エジソンが1877年に世界で初めて
蓄音機「フォノグラフ」による録音・再生の実験を成功させた日のため音の日とされているそうですね!


目の見えない私にとっては、
音は特別な情報源の一つでもあり、
趣味でもあり、とても大切なものです。
エジゾンが、録音・再生を実現させてくれたことを感謝する日のかもしれませんね。

脈診流のお話を、先日書かせていただきましたが!
東洋医学の診察法の基礎理論に「四診法(ししんほう)」というものがございます。

「望・聞・問・切」(ぼうぶんもんせつ)といいますが、
「望診」(望んで診察する→顔色や肌艶、姿勢や舌診、目の力など見える情報から診断するものです)
「聞診」(耳で聴いたものから診察する→呼吸音や足音、声の有力無力、体臭などで診察することです)
「問診」(これは、西洋医学と同じで、直接患者さまにお尋ねする診察法です)
「切診」(これは直接触れることによる診察法で、脈診や腹診、皮膚の寒熱などの診察法です)

実はこのなかで、目でみる診察が私には難しいのです。
(舌診などが必要な時は、助手に診てもらっています)
ですから、それ以外の聞診、問診、切診から総合的に判断して治療に結びつけています。

「なんで先生わかるの‼️」
と言われることが多いのですが、実に患者さまから多くの情報をいただいていますので
「今日は元気がないですね」とか
「食べすぎましたか?」とか
「昨夜は眠れなかったですか?」という言葉につながっているのです。

東洋医学の診断法には、声の高さ、声量、声質、話し方から五音、五声。
呼吸だけでも、短気、少気、咳嗽、喘、くしゃみ(噴嚔といいます)、ため息(太息)、あくび(欠)。
発語も、うわごと(譫語)、うわごとの繰り返し(鄭声)、独り言、錯乱してしまう(錯語)、狂言(妄言)。
異常音として、嘔吐、げっぷ(曖気)、しゃっくり(吃逆)、腹鳴(お腹の音です)、おなら(矢気)。
と、文字にすると膨大な情報量を患者さまよりいただいて
診断に結びつけているのです。

音の日ですから、少しご紹介させていただきました。

スタッフには、いつも話していますが
お電話をいただいた時から治療がはじまっているという気持ちで
治療にあたらせていただいています。

今日の画像は、趣味の民謡で演奏する篠笛です。
尺八も演奏しますが、民謡も楽器も呼吸法がとても大切です。
好きな音楽で耳を休ませることと同時に
私の大切な健康法の一つでもあるのです。

エジソンが録音再生の技術を発明してくれたおかげで、
朗読ボランティアの方が読んでくださる録音図書を聞くことができ、
パソコンで患者さまのメールを読むことができ、
インターネット上の記事を読む(聞く)ことができています。

この記事も音声があるから書くことができるのです。

技術向上によって、暮らしは飛躍的に便利になりましたが
まだ、呼吸音や声色、うわごとやしゃっくりなどで
病の診断までできるようにはなっていません。
機械にできないことができるのが東洋医学の醍醐味だと思っています。

数千年続く東洋医学の治療に興味をお持ちいただけたら嬉しいですね😃


コメント
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