神社仏閣-奈良県奈良市：春日大社

Kasuga Taisha Shrine, Nara City, Nara Pref.

さてさて、世界遺産でもある春日大社は、いつもながら荘厳な空気に包まれていました。


ワタクシは学生時代を京都で過ごしたので、大学や下宿の周囲には名だたる寺社がたくさんありました。
ただ、当時は寺院建築にも庭園にも特に興味が無く、神社仏閣を訪ね歩くようなことはほぼありませんでした。


40代の頃から神社仏閣を訪ね歩くようになり、建築様式や庭園様式などにも興味を感じるようになり、
いつの間にか自分の中に好きな寺院、好きな神社というものが存在するようになりました。
順位をつけることは出来ないのですが、好きな神社といえばここ春日大社、
京都の上賀茂神社、信州の諏訪大社などがすぐに頭に思い浮かぶのです。


春日大社を象徴するものとして、回廊や社殿に吊されたさまざまな形の釣燈籠や参道に建てられた石燈籠があります。
これらは平安時代の貴族から江戸時代の庶民、そして企業や一般の方々と様々な時代に色々な人たちによって寄進されたもので、
全ての燈籠に灯りが灯される万燈籠は境内が神秘的で厳かな雰囲気につつみこみれ、幻想的な風景となるそうです。


ちなみに、平安時代末から行われてきた燈籠の寄進なのですが、
寄進は現在においても可能でその値段は制作費から管理、万燈籠時の灯火なども含め釣燈籠で200万円、
石灯籠は250万からとなっています。今の時代、どんな人が燈籠の寄進をするのでしょうかねぇ。


まぁ、訳の分からない新興宗教に多額の寄進をする人もいるわけですから、「神仏にすがりたい」という思いは
今も昔も変わらないのでしょうか。ただ、ワタクシはそういう気持ちはほぼ皆無に近いです。


春日大社には約3000もの釣り燈篭、石燈籠があるのですが、２月の節分、８月14日・15日の年３回、
すべての燈籠に浄火をともす春日万燈籠が行われています。
北回廊沿いにある藤浪之屋では、春日大社の一大行事である「万燈籠」の風景が
拝観不可でない場合以外は基本的に常時再現されているんですよ。真っ暗な室内で見る釣り燈籠は幻想的な趣でした。


写真に写っている中門は御本殿の直前にある楼門で約10mの高さがあります。
中門正面の唐破風（からはふう）は明治時代に取り付けられました。御廊は中門から左右に約13m、鳥が翼を広げたように延びています。
中門は春日大社の代表的な建物ですが御本殿と間違っている人が多いようです。御本殿はこの注文の奥にあるんですよ。

使用したカメラ：3、5、6枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T30


この日は少ないながらも手を合わせて熱心に願い事をしている人がいました。
無病息災、家内安全、商売繁盛などを願うのが常でしょうが、この時はコロナウィルスの収束を願っていたのかもしれません。
3月13日からはやっとマスクの着用も個人の判断に任されます。今年はスポーツを観戦に行っても、大きな声で声援出来るのが嬉しいな。


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