総務省、新たに周波数 設定
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米海軍横須賀基地周辺などで車やシャッターのリモコンが使用不能になる「謎の
電波障害」がおきており総務省が問題解決に乗り出した。リモコン用電波の周波数
を定め、出力を上げることで、電波干渉を防ぐという。早ければ年度内にも政令改
正する。
総務省などによると、北海道小樽市に7月5日、「シャッターのリモコンが使え
ない」との相談が約10件寄せられた。9月15日以降は、神奈川県横須賀市周辺で車
のリモコンが使えなくなる被害が二十数件あった。
当時、小樽港、横須賀港には、米空母キティホークが入港。総務省や米軍は原因
は特定されていないというが、専門家の間では同艦が出す電波が原因とみられる。
車のエンジンスイッチやドアロックの開閉に使われている電波は、電波法に基づ
く免許を必要としない「微弱電波」。一般的には315メガヘルツ帯が使われてい
る。一方、米軍が使う電波は、日米地位協定に基づくもので、電波法で免許を得た
電波に準じて扱われている。米軍もリモコン障害を調査しているが、「日本政府に
よって承認された電波を使っている」と強気だ。
そこで総務省は、車のリモコンを携帯型トランシーバーなどの近距離間通信で使
われる「特定小電力無線局」とする方針を打ち出した。周波数を312.メガヘル
ツ超、315.25メガヘルツ以下に指定、出力は従来の50~60倍にする。
総務省の担当者は「今回のリモコン障害が、制度を改める原因の一つになった。
同様の障害はかなり解決されるはず」としている。
(2006.10.18 朝日夕刊)