QLD 4000

G'day from Queensland!
オーストラリアで静かに暮らしています。

[映画 DVD] Black Hawk Down

2011-05-15 | 2.0 エンターテイメント
Avatarも作品賞の候補にあるなか、
2009年アカデミー賞作品賞を受賞(受賞は2010年3月)したHurt Lockerについて先日ブログに書きました。

At the moviesだったかしら、
ウェブサイトにある視聴者の感想のなかにHurt Lockerより「Black Hawk Downのほうがよかった」と
(ありました=>Hurt Lockerは..”Good, but not memorable,
will not stand the test of time, Black Hawk Down a much underrated film, was much better
書いていた人がいまして
そのひとことがBHDを見てみようというきっかけになりました。

Hurt LockerとBlack Hawk Downの両方をみて思うのは
Black Hawk Downはプライベートライアンよりもプラトーンよりもフルメタルジャケットよりも
そしてハートロッカーよりも、虚飾が少なく感じられたところが
いい映画だったと思えたひとつの要因だと思います。

エリックバナがかっこいい役ででています。そのせいか
オーストラリアではそうあるべき以上によい映画として紹介されていた気がしていた映画。
何がきっかけでみたくなるかわからないものですね。

ソマリア人から見たアメリカ人も
「アメリカ人はいきなりきて民主主義をおしつけて
それで民衆が従うと思っているのか」という(ような)
ひとことで十分あらわされていると思います。

Hurt Lockerが2004年のバグダッドの話(2009年の作品)で
Black Hawk Downは1993年のソマリアの話です(2001年の作品)

今回Block Buster Videoより火曜日に借りてみたDVDは
新たに7分半の映像が追加された拡張版です。
Amazonにまとめている人がいました。
【コレクターズ・ボックスにも含まれていたもの】
「日光浴を妨害するブラックホーク」
「サイズモアの腕を診察するドク・シュミッド」
「デルタを誤射するチョーク2」
「水ウマー( ゜Д゜)ロングバージョン」
「立てないグライムズを気遣うマクナイト」
「負傷者だらけの廊下を歩くスティール大尉」
「手当てを受けたブラックバーン、負傷者を見回るガリソン少将」
「エヴァーズマンと目が合うガリソン少将(葉巻はなし)」

【新たなシーン(ここに挙げたものはほんの一部)】
「グライムズとブラックバーンの会話の追加」
「ブラックバーンに日焼け止めを勧めるエヴァーズマン」
「射撃訓練中、デルタの技量と度胸に関心するエヴァーズマン」
「ブラックホークの中でヘルメットに名前を書くグライムズ」
「二機目が堕ちたことを知って動揺するエヴァーズマン」
「ウォルコットの遺体回収の所要時間に不満をもらすマクナイト」

こちらは、日本語字幕+吹き替え入り拡張版 
ブラックホーク・ダウン
スペシャル・エクステンデッド・カット(完全版) [DVD]

*自分が見たのはDVDオーストラリア版のExtended Versionです。

『映画館で観た時にはアメリカ御都合主義という印象でしたが、
この完全版を観てからずいぶん印象が変わりました。
政府や軍に都合が悪いトコも描かれていたからです。
最初っからこのバージョンで観たかったなと正直に思いました』
とアマゾンに感想がありましたので、やはり拡張版がよいのかなと思いました。
また、これはもしかして、当時のアメリカ軍部の圧力でカットされてた部分?なんて
思ったりもしました。(この感想をそのまま信じていいかはわかりませんが)

あらすじ(Wikipediaより)
『1993年、国際世論におされた米軍は民族紛争の続くソマリアへ派兵。
内戦を終結させようと、最大勢力ババルギディル族を率いて和平に反対するアイディード将軍の副官2名を捕らえるため、
約100名の特殊部隊を首都モガディシュへ強襲させた。

当初、作戦は1時間足らずで終了するはずだったが、作戦の開始直後に、アイディード将軍派の民兵の攻撃により、2機のヘリコプター、ブラックホークがRPG-7によって撃墜されてしまう。

敵地の中心へ仲間たちの救出に向かう兵士らは、泥沼の市街戦に突入していく…』

監督 リドリー・スコット
脚本 ケン・ノーラン スティーヴン・ザイリアン
出演者 ジョシュ・ハートネット ユアン・マクレガー
音楽 リサ・ジェラード ハンス・ジマー
撮影 スワヴォミール・イジャック
編集 ピエトロ・スカリア
配給 コロンビア映画  東宝東和
公開 2001年12月18日  2002年3月30日
上映時間 145分
製作国 アメリカ合衆国
製作費 $92,000,000[1]
興行収入 $172,989,651[1] $108,638,745、 13億円
撮影   モロッコ

原作:ノンフィクション小説『ブラックホーク・ダウン アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録』
(マーク・ボウデン著、日本版は伏見威蕃訳・早川書房刊)
ソマリア内戦への超大国による介入とその失敗を描いたを映画化したものである

原作の文庫版です
ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録
(ハヤカワ文庫NF)
マーク ボウデン
早川書房


『映画化に際し、登場人物のカットや、複数の登場人物を一人の映画キャラクターの要素に詰め込むなど多すぎる登場人物の整理が行なわれた。後日談なども大幅にカットされている』

『従来の戦争映画とは違い、状況説明を最小限にとどめ、作品のほとんどを戦場という状況の直接描写に徹した点にある。喧騒とした街に突如として降下するアメリカ兵、一般住民と民兵が入り混じった乱戦、少数精鋭のアメリカと数で押す民兵、現場と司令部との齟齬など、分かりやすい正規戦をモチーフとしたこれまでの戦争映画とは違い現代の不正規戦における混乱が的確に描写されている(Wikipedia)』

DVDの付録として、アメリカの報道番組Frontlineで
実際に流されたものが入っています。
ここでは元デルタフォースの人などが証言しているのですが
証言の中で話されている出来事が、映画のなかで
いくつも使われていることがわかります。

オサマビンラディンもソマリアの軍事にかかわっていたことが
Frontlineでは話されていました。

アメリカの戦争映画の感想にはよく、自国礼賛というものがありますが
これは失敗した作戦の話で、礼賛というよりは、
記録として残しておくという役割をはたしていると思います。
ソマリアの政情が不安なことはわかっていても
実際にこういうことがあったことなど
みんなの記憶からは消えてますよね。
(政情はいまでも不安定です)

Wikipediaには事実と映画の違いが
書いてあります。

Hurt Lockerの方は、映画をみた元軍人の人が
リーダーが部下を危険にさらすようなことはしないと
映画と事実との違いを言っていましたが
BHDは史実との細かい違いはあっても、軍人の本質というようなものは
ストーリー性よりも事実を優先して描かれている点がさすがリドリースコットと思います。

たとえば。。Black Hawk Downは、
実際にはヘルメットに名前は書かなかった(が視聴者のために書いた)、というような
細かい史実との違いはありますが、チームリーダーが命令を無視しつづけるような
(特に危険物を扱う技術者の場合)実際にはありえないことをするHurt Lockerのようなことはありませんでした。

(ヘリコプターから降下中にけがする)オーランドブルームが戦闘タイプでなく、本人に近い役と思いました。

ジョシュ・ハートネットのおさえた演技がかっこよかったです。
マルフォイのパパ役のイギリス人Jason Isaacsや
オーストラリア人のエリックバナががんばってアメリカ英語を使っていました
Jason Issacsが地でイギリス英語をしゃべっていたら、やっぱり
気になってしょうがないところですけど、なぜイギリス人にアメリカ英語をしゃべらせてまで
出演させたのでしょうね。

犠牲者「米兵19人 ソマリア人1000人以上」の違いは
米兵はデルタフォースなどの精鋭部隊だったことでしょう。
(ソマリアの1000人には文民が含まれていたと思う方は映画をみてね)

*Wikipedia:ブラックホーク・ダウン

*Wikipedia:アメリカ軍の階級
*あの映画のココがわからない Q & A ブラックホーク・ダウン

ソマリア
『内戦で経済は壊滅、崩壊状態である。世界最貧国の一つで、平和基金会が発表した失敗国家ランキングでは3年連続で第1位に位置している』
『アメリカの評論誌『Foreign Policy』によれば、2007年調査時点で世界で最も価値の低い通貨トップ5の一つ。為替レートは1ドル=1387.77ソマリアシリング、1ソマリアシリング=約0.09円』
『ソマリアの八つの大学の内の機能している五つがソマリア南部に存在し、高等教育を提供』
このような状況下大学が機能しているのもすごいですね。



最新の画像もっと見る

post a comment