他の催眠療法をされている方はどうなのでしょう。
私は、これまで東京での施療で2件の
探し物の相談を件受けたことがあります。
一件は、会社の大切な書類を無くしてしまった。
3日前の休みの前日に書類を持ったまま同僚と飲みに、
しこたま飲んで朝、家で目が覚めた時に
書類が無くなっていることに気が付いた。
同僚曰く、別れる時には書類を持っていたとのこと。
催眠誘導開始、深く催眠状態に導くことに成功。
催眠で記憶を辿ってみる。
それで分かったことはと言うと、
同僚と別れた後に単独でもう一軒、
そのお店を出た時には足元がおぼつかない状態であったこと、
しかし、右手には書類を持っていた。
そこから、どこを歩いたのかハッキリと判明せず、
しばらく歩いて、タクシーに乗る。
家の近くでタクシーを降り、
気が付けば公園のベンチで寝ていたが
朝方、歩いて家に帰宅。
タクシーに乗った時には持っていたようですが、
公園から自宅までの道のりでは書類がもうなかった。
「あっ、ここで書類を手放した。」
と言うようなハッキリとした結果ではなく、
このようなぼやけた結果しか得られませんでした。
手当たりしだいタクシー会社に問い合わせてみるとは言っていましたが、
その後、どうなったのか。
もう一件のケースは、
自宅での結婚指輪紛失事件。
大切な結婚指輪を無くしたことをご主人には言えず、
ご主人には内緒で相談に。
話を聞いてみると場所は家であることは間違いないようで、
その日にちも分かっているとのこと。
原因は、うっかりどこかにおいてしまった。
何故、こんなことが起きたのか、
無意識に結婚生活に解決していない問題があるのかも、
それについても解決をした方がとか思いながらも、
催眠誘導開始、深く催眠誘導に導くことに成功。
指輪が無い時が付いた時点からゆっくりと過去へと戻ってみる。
その時の行動は大まかな記憶を引き出すことには成功したけれども、
「あっ、ここで指輪をはずして置いたままにした。」
とハッキリとしたものが得られず、
今度は指輪をはめていた指の記憶にメッセージをもらうことにする。
本人にはゆっくりと場面を振り返ってもらい、
指輪の感覚が無くなった場面に来た時に、
腕浮揚(腕が自分の意志とは関係なく浮き上がる現象。)で
合図をするように暗示する。
すると洗面所の場面で腕が反応を示す。
何度か確かめるが同じ場面に来たら腕が反応を示す。
ただ、本人の記憶では、
「あっ、ここだ。」のハッキリとした確信が取れない。
そして、その洗面所には指輪がないことは確認済み、
もし、そこだとすると考えられるのは、
排水溝に落ちてしまったのか、
御主人が気が付いて別の所にしまったのだとすると、
勇気を出してご主人に聞いてみるしかありません。
このケースもぼんやりとした結果しか得られませんでした。
被験者はどちらの方も催眠には十分没入していたので、
もっと上手いやり方があったのかもしれません。
最初の方は意識が酩酊状態での紛失。
後の方は、他のことを考えていた中での紛失。
後者の方は、もっとハッキリと答えが出せるように思ったのですが、
心の問題や悩みに関する場合の記憶は、
その時、感情がハッキリと動いていますから
ハッキリとした結果を出しやすいのですが、
感情が大きく動いてないと思われる記憶についても
誘導の仕方で同じ結果を出せると信じるのは、
それは私の催眠への過大評価なのでしょうか。
それとも誘導の仕方で違った結果を出せたのでしょうか。
だとしたら何が足らなかったのだろうか。
他の催眠療法をやっている人はどうなのでしょう。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計