“ＴＨＥ 広島のつけ麺”!! ～流行屋

広島には「広島風つけ麺」というのがある(当然広島では「広島風」なんてつけないが…)
関東などの温かい醤油ベースのタレに麺をつける「温つけ麺」と違って、唐辛子がたっぷり入った冷たくて辛いタレに麺をつけるのが特徴だ。
これからの季節、冷たい麺類が食べたくなる。そんなときにおすすめのお店を紹介したい。

もともと広島駅の近くにあった「流行屋」…
「広島つけ麺」という名前が生まれたお店らしく、「広島つけ麺老舗」の一つである。
私は会社の先輩に連れていってもらって以来のおつきあいである。
店内はカウンターのみ。10人ちょっとで満員。多いときは行列ができるほどだ。

中身は冷水で締めた麺に、タマネギとキュウリ、ニンジン、カイワレの野菜がたっぷりのっている。そしてふんわりとした卵焼きと味がじんわりしみているチャーシューが乗る。

それらの麺と具を、唐辛子がたっぷり入ったたれにつけて食べる。(レモンをタレに搾るとさらにさっぱり食べることができる)

ここ流行屋のポイントはこのタレにある。
広島のつけ麺は酸味の強いタレのところが多い。あるいは、唐辛子の辛さ任せの乱暴なタレのところも多い。
それの比べて、
ここ流行屋のタレはダシの味を利かせた
“タレ”で食べさせるつけ麺だ。
ツルツルの麺にダシの効いたタレをつけて食べるのは最高である！
辛さが苦手な人を含め、だいたいの人はタレを残すのだが、辛いのが好きなオレは麺にたっぷりつけて食べるので、このおいしいタレが足りなくなるぐらいだ。

そしてサイドディッシュとして食してもらいたいものがもう一つある。
味付けした高菜を載せる「菜飯」だ。

甘辛の高菜とごはんの相性がぴったりで、あっという間になくなってしまうおいしいごはんだ！

お店データ
流行屋(はやりや)
広島市中区国泰寺町1-7-24
082-249-3377
11:30－14:00　17:30－20:30(土日曜は昼のみ)
定休日　なし
駐車場　1台(店の前　またちょっと南にコインパーキングあり)

つけ麺　　　　750円(辛さ調節可能)
森のあわせ麺　700円(これもおいしい)
菜めし　　　　150円



(追加)
２～３年ぐらい前に、「広島風つけ麺」は地元広島でも一時期ものすごく流行った。
また、その「ウワサ」は全国に広がった。ある東京の旅行代理店の人によると、あまりの評判に今の広島は「『お好み焼きよりもつけ麺！』という声が多い」ということなんだそうだ。
しかし、現在の広島の状況はどうだろう。あれだけ街にあったつけ麺屋はあっという間に淘汰され少なくなった。
これはハッキリ言って「おいしくないつけ麺」が多かったからだろう。
「辛ければ辛いほどいい」みたいな、「こわいもの食べたさ」だけが先行し、
食べ物に関して本当に尊重されなければいけない「味」をないがしろにした結果だろう。

あれだけブームだったのに、結局は流行屋や元祖と言える新華園など、老舗のお店などしか残らなかったのがいい例だ。
ただ新華園はタレがちょっと酸っぱいな。これは好みなので…
(正直なところ、つけ麺に関してはあと１つぐらいしか紹介したい店はない)