はぶて虫のささやき

日々の出来事について、雑感を書いてます。
映画やスポーツも大好きです!
(旧:はぶて日記)

映画評1171 ~ デス・ノート the last name(CS)

2024-06-26 | 映画評
今回は「デスノート the Last name(CS)」です。

「週刊少年ジャンプ」に連載され、圧倒的な人気を巻き起こしたカリスマ・コミックの実写版第2弾。前作に引き続き主人公に藤原竜也、名探偵Lに松山ケンイチ、第2のキラとなる戸田恵梨香、その他に新たなキャストが加わって驚愕のラストを迎える。

主演:藤原竜也
共演:松山ケンイチ、戸田恵梨香、片瀬那奈、マギー、上原さくら、津川雅彦、青山草太
その他:中村育二、奥田達士、清水伸、小松みゆき、前田愛、板尾創路、五大路子、満島ひかり、中村獅童、池畑慎之介、藤村俊二、鹿賀丈史など

<ストーリー>
死神が落とした“死のノート=デスノート”で、キラとして犯罪者たちを裁く夜神月と名探偵Lとの対決は、死神レムともう1冊のデスノートの登場により、予想のつかない事態へと発展してゆく。


今さらながら「デスノート」である。

2006年の作品だから、18年前であるが、もっと古い作品かと思っていた。

実はこのシリーズは、スピンオフ作品である「L change the World」と、誰も望んでいないのに作られた挙句にほとんど話題にならなかった「デスノート Light up the NEW world」の2作品しか見ていないので、本体を見ていないことになる。

とは言え、内容は何となく知っているので、第1作をすっ飛ばして、いきなり完結編である本作を見ることにしたわけだ。

見終わった後の感想は・・・

なかなかよくできていると思う。

特に「名前を書かれた者が死ぬ」というノート(これ、ほしい!)が存在するということは、いろいろとややこしいことになりそうなのだけど、そこにいくつか条件を付けることによって、理屈としてはともかく、何とか展開に違和感がないようにしているところは良かったと思う。

しかもノート(ホント、これほしい!)が複数冊存在することで、展開を複雑にしているところも良かったと思う。

ただの一般人がデスノート拾って、家で地道に犯罪者の名をデスノートに書き込んでいたら、Lも全く捕まえられなかったと思う(笑)

デスノートを拾ったのが警察の幹部を親に持つ夜神月だったからこそ、面白い展開が繰り広げられるわけだけど、気になるのは、以前見た「L change the World」でも指摘したのように、キラを追う警察とともに、なぜかFBIが出てくることだ。

今さら言うまでもないことだと思うが、FBIって「連邦捜査局」のことであり、れっきとしたアメリカの警察組織だ。

アメリカの各州警察の上に立つ組織であり、日本の警察庁とはちょっと違うのだが、誰がどう解釈しても、日本の司法には何の影響も及ぼすことはできない。

にもかかわらず、この組織が日本国内で堂々と捜査活動をしているのは、どうにも違和感が拭えない。

これは「名探偵コナン」でも同様のことを感じているのだが、これを書いた人たちって、「FBIは世界警察のことだ」などと考えているわけではあるまいな。

しかし、物書きを生業にしている人は「取材」が命なので、こういう基本的なことを間違えるはずがない。

つまり、単に「ここでFBIを出したらカッコいいだろうな」という浅い考えだけで登場させているのだろうと思う。

これは、推理作家・西村京太郎の「十津川警部」シリーズでも、東京都の警察である警視庁が、全国どこへでも捜査のために飛び回るという、まるで各県の警察の親玉みたいな存在のように描かれているのも、当然本人は知っていて書いていると思う。

知らない人なら何とも思わないのだろう、ということで読者をナメているとしか思えないのだが、ミステリー好きの人なら当然知っているはずのことだと思うので、そういう人たちを相手に、よくこんなウソが書けるなあ、と思ってしまうわけだ。

中には疑問を感じる人もいるようで、Yahoo!知恵袋で「FBIって、日本で捜査ができるのですか?」という質問をしたところ、どこの誰だか知らないけど「捜査はできませんが、尾行程度のことならできます」という、まったく意味不明の回答をしているヤツがいて笑ってしまった。

それって「捜査の一環としての尾行」であって、単に怪しい人の後をつけているだけの行動って、ストーカーと変わらないだろう。

今回、この映画を取り上げたのは、これが言いたかっただけで、それ以外のストーリーはホントによくできていると思います。

ただ、細かい点を言えば、最後キラを罠にかけて追い詰めた際、警察の刑事たちが、捜査本部にしているビルに姿を現した時、なぜか全員が階上に位置して、階下にいるキラを見下ろす形でビストルを構えていたのには笑った。

なぜ下におりて、直接キラを確保する体制を取らないの?

デスノートが怖かったのなら、ビストルなんか持っていたってどうしようもないし、むしろ覆面をして現れた方が良かったのに。

最後に死神のリュークが現れた際、彼らが一斉射撃をしていたので、「ああ、そのためね」とは思ったのだけど、何とも不可解なシーンでした。

ということで、いくつかイチャモンをつけたものの、おそらく後に名作として語られるであろう作品なので、敬意を表して評価は「B」にします。

いやホント、FBIなんか出してくるなよ!

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 引き際が肝心!? | トップ | なるほど、だから嫌われるんだ »

コメントを投稿

映画評」カテゴリの最新記事