ガラスの仮面  梅の谷へ

2013-04-28 12:30:00 | ドラマ/映画/ドキュメンタリー
 ついにマヤと亜弓は紅天女の里、紅梅が1年の半分は咲くという谷に来る。
 朝起きると、隣りに眠っていた亜弓がいない。源三もいない。

 マヤは外へ出ると、歩き始めた。そこへ、堤の音が聞こえてきた。

 そして、紅梅の谷に1人の女がたたずんでいる。

 人の気配がしない。(うーん、どういう感じだろう?)

 少しだけ舞い、紅梅の妖精は2人の方へ振り向く。

 月影千草だった。

 芸術祭委員長(理事長)も一緒に来ていて、それを見るが、久しぶりに見たという。

 月影は何度もやった役なのにここへ来ると新しい発見があって、違うものになるという。


 ついにやってました。無邪気なマヤ。
 教えていただけるのを楽しみにしていたという亜弓。

 紅梅の妖精ができるのかと思うと、わくわくしちゃってという、マヤの言葉に亜弓は心の中で呟く。
 わくわく?

 私は、緊張でいっぱいなのに。

 紅天女の概略を月影は話す。戦で混乱の世の中で、それを収めようと帝はある仏師に天女の像を彫るように言う。しかし何度掘ってもこれというものができない。そのとき仏師に千年から咲く紅梅の神木がある。それで掘れば魂の籠った像が惚れるだろうと言われ、仏師はそれを探しに行く。

 そしてそこで1人の妖精、紅天女女と出会うのだ。


 そしてもう稽古は始まる。

 月影は、2人に梅の木になれという。

 亜弓はダンスをしているから、優美な姿の木となるが、マヤはそっけない立ち方で、手を広げるだけ。

 しかし、2人が木でいる時間が長い。亜弓のポーズで長時間は無理がかかる。横を見ると、マヤは簡単に経っているだけだ。

 その途端、止めという声がかかる。意見を求められた理事長は、亜弓の木は優美だが、姿勢に無理があるという。しかし、マヤは素朴でありながら時間が経つにつれ木に見えてくる。実際の舞台でこれだけ長く木を演じることはない。
 亜弓の魅せる演技の方が勝っているかもしれない、というのだが、亜弓は、演ずれば演ずるほど木になりきるマヤを怖いと思う。

 むしろ、ここで舞台として魅せているのは亜弓だ。
 それでも亜弓はマヤの演技に脅威を感じる。

 梅の木を理解するには、風、火、水、土…これらを理解せねばならない。

 まず、風の演技をしてみろと言われる。
 しかし考えることは2人とも違う。

 これほど発想の違う女優が選ばれることも珍しいが、だからこの2人だったのかもしれない。

 亜弓は無駄を省いて風を演じた。まさに完成された能を見るようだったと月影から評価を受ける。

 マヤは風そのものになろうとする。つむじ風、そよ風、いろいろな風を演じるが、月影に意図を説明しろ言われ、風が流れて消えていくまでを演じたという。
 月影は、マヤに風を演じろと言ったが、風そのものになれと言っていない。
 それは何故か。観客のためだ。

 亜弓の演技は女優の演技、しかしマヤの演技はなりそこないの演技だと厳しい批評だ。

 しかし亜弓にはマヤがまた怖い。マヤは薬の本質にまっすぐ向かっていると感じる。

 確かに芝居の稽古の最中褒められるより叱られる方が学ぶべきことは多い。


 マヤは月影の薬を取りに行くように言われ、療養所へ行くが、そこへ、聖唐人の姿を見る。
 医師に聞くと、マヤ達が来るまで入院していたという。

 その帰り、谷に向かう速水英介がマヤを見つけ、近くの湯治場へ療養に来たといい、劇場はどこだね?等とさりげなく探りを入れる。
 速水真澄は芸術祭委員会に仕切られおいて最終的に大都劇場で演じさせるつもりだ。

 しかし、マヤはそこなら嫌だという。

 英介は、あそこの社長は強引だと聞いているからねとさりげなく言っただけなのに、マヤはテーブルを打ち。汚くて、腹黒くて…とあらん限りの真澄の悪口を言う。
 当然、マヤは狼少女のスカーフの色がブルーだったと言ってよこした紫の人が真澄だと既に知っている。ブルーを使ったのは初日だけ、後は赤いスカーフを使っている。ブルーを使ったのを知っているのは、豪雨の中やって来た真澄1人だからだ。

 挙げ句、親の顔が見てみたいと言い、英介に茶を噴出させた。
 義理とはいえ、目の前に親がいるんだものね。

 稽古はどうかと聞かれ、火を演じなくては習いけど、どうしていいか…というマヤに英介は「八百屋お七」の話をする。
 八百屋の娘、お七が偶然火事に遭い、火消しのきちざに恋をして、彼に会いたさに再び放火をする。当時は放火は死罪、それでも思う人会いたさに火をつけたおひち。
 彼女は自分の恋の災に焼きつくされたと聞く。
 古本屋で、本を求め、マヤはそれを読む。

 水城は、見合いをした紫織様のことをどうするつもりですか?と聞く。
 真澄は結婚するつもりだという。

 一生、紫の影でいると言う―――。

 じゃ、


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