静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

ガス溶接実習1日目

2016年06月09日 14時24分17秒 | 実習
昨日、ご紹介する予定だったガス溶接実習です。

溶接は校外実習で、静岡市にある「清水テクノカレッジ」こと清水技術専門校で受講です。
学園と同じ、県の施設であり職業訓練の学校です。
http://www.shimizu-tc.ac.jp
今回はガス溶接ですが、アーク溶接も別途受講します。
可燃性ガスを使うので、まずはきっちり講義からスタート。
設備の構造や、取扱方法を学びます。
しっかり頭に入れないと、明日のテストで落第です!


午後はいよいよ実技。


ロープワークと同様、手こずる生徒もいたようです。
そうは言っても、技術を学ぶ実習は楽しいもの。


私も受講したい...

【ガス溶接とアーク溶接】
溶接にはガス溶接とアーク溶接(電気溶接)があります。
学園では、それぞれ2日と3日の実習を行います。
ガス溶接はアセチレンなど可燃性ガスを燃焼させ、3,000度の炎を作ります。
これで金属を溶かします。炎が届けば、バーナーが溶接する金属から離れていて大丈夫。
一方のアーク溶接は電気の火花で4,000度の熱を発生させて、金属を溶かします。
火花を出すために、溶接棒を常に一定の距離に保つ技術が必要です。
ガスボンベが不要のため、漁船ではアーク溶接の方が多く使うようです。

漁船では海水で金属は腐食しやすいし、波で揺れているので思わぬ故障もあります。
ですから、溶接技術は大活躍です。
漁師は器用な人が多いので、大概のものは自分で直します。
漁師をやるうちに器用になるのでしょうね。
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カッター訓練4 佳境?

2016年06月08日 11時48分27秒 | 実習
今週は溶接実習をやっています。
さっそく紹介します...の予定でしたが、撮影者が写真データを保存する時間がなく、ブログに載せられません。
すいません、明日にします。
で、今回はカッター訓練4です。

水産高校から借用しているカッターですが、1艇に生徒全員が乗れないのでA、Bの2組に分かれます。
実はカッター訓練前からABに分けられていて、実習しています。
組み分けに意図はないのですが、今年は体力、技術ともA組が勝っているようで、カッターでB組は置いて行かれます。
この日は、B組がカッター訓練、A組はロープ実習でした。

6月15日は、カッター訓練の総仕上げ、静岡(用宗漁港)と焼津漁港間の遠漕を行います。
遠漕でA組に置いて行かれないように、B組の練習に熱が入ります。
最初はうまく漕げませんでしたが、だいぶ自信をつけてきて「思ったより苦しくなかった」「楽しめた」との声も聞かれるようになりました。

さて、遠漕はレースではありませんが、やる以上は...ですよね。
果たして結果は?


これはA組の訓練風景です。
https://www.youtube.com/watch?v=aJL6eUWMup0

【漁業と屋号】
漁業の街、焼津では屋号をよく使います。
生徒も学外見学で屋号を見ることが多いですが、若い皆さん、屋号をご存じない。
まあ、そうですよね...と、言う訳で説明です。

屋号は、多くの町民に名字がなかった江戸時代に家を区別するためにできた照合だそうです。
漁村では、船名はダブらないように名付けたこともあって、「何とか丸」などの船名が屋号になります。
漁師間での名前は、名字よりも屋号の方が使われます。その方が間違いがないんですね。
それもあって、船を新しくしても船名は変えないのが普通です。
(学園の船も、3代目「わかたか」です)。

さて、商売屋の場合は、その店のロゴが屋号となる場合が多いようです。
水産会社では「にんべん」「マルハ」などは皆さん、ご存じと思います。
焼津でも「マルハチ」「いちまる」「トマル」など、ロゴの想像のつく屋号が多数あります。
おもしろいのは焼津信用金庫の「まるせい」。
ホームページで紹介されいます。
https://www.yaizu-shinkin.co.jp/company/861/
動力漁船で発展した焼津。
そのエンジンを普及させるための「焼津生産組合」が信用金庫の前身。
でロゴが生に丸。そのロゴから「まるせい」です。
焼津の人でもどれだけわかるんでしょう?
でも、焼津らしい屋号ですよね。





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航海シュミレーター

2016年06月07日 11時13分24秒 | 学園紹介
クルマの運転免許をお持ちの方は、自動車学校で運転シュミレーターを経験された方も多いと思います。
当学園には航海シュミレーターがあります。

これすごいですよ。
舵を切ると、装置自体が回転し、コンパスが動きます。
実習船「わかたか」では、船酔いでダウンする生徒もいますが、さすがにこのシュミレーターでは全員余裕?です。きっちり、操船の仕組みを勉強してもらいます。

今度は「わかたか」でやってもらうから、しっかり頼むよ!
機関シュミレーターもありますので、いずれご紹介します。

【学園の実習】
機械実習棟の主機関(大型ディーゼルエンジン)を4月にご紹介しました。
http://blog.goo.ne.jp/gyogaku/e/af419d6608421da917a4e4e27cef1779

学園の実習では、体を使い、実体験で身につけることを重視しています。
夏休み後は、希望により航海と機関に分かれますので、実習用機材もフル活用していきます。
10月には海技士試験がありますので、実物の機材を通じて、理解を深めてもらいたいと思います。
また、来週は大型漁船を作る造船所の見学を予定しています。
建造途中で、船の構造がよく分かるタイミングで見学をお願いしました。
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カツオ切り

2016年06月06日 17時17分55秒 | 研修・見学
以前、サバを下ろす練習をご紹介しました。
今回はいよいよ!カツオです!


カツオ漁船は学園生が多く就業するので、やはりカツオをさばけなくては!
とは言っても、急にうまくなる訳でもなく、怪しい手つきの生徒が多く目が離せません。
でもサバの時のように「きもい」との声はありませんでした。
だんだん、漁師らしく育っています。
カツオは皮に堅い部分があるし、ハラモと言う腹ビレ近くの肉が固いので、サバとは違った切り方になります。

自分でやってみたい方は、下のホームページを参考にされると良いと思います。
http://www.city.katsuura.lg.jp/forms/info/info.aspx?info_id=29176

【魚の調理】
食生活の魚離れが進む中、県では水産業界と協力して魚食普及事業を行っています。
漁協の女性部が小学生に魚のおろし方教室などで、魚の調理を教えています。
実際におろし方教室を行うと、魚を食べるのが好きになることがアンケート調査で分かっています。

魚のおいしい食べ方を一番知っているのは、やはり漁師の家でしょう。
前に、カツオのがわをご紹介しましたが、水産技術研究所のホームページで漁師の家で食べられている魚料理をご紹介しています。
アジのさんが
キンメダイのおろしあんかけ
シラスとほうれんそうの炒め物
などなど。
http://fish-exp.pref.shizuoka.jp/04library/4-2-2.html

私の一押しはキンメダイの味噌汁です。
切り干し大根を入れるとコクが深まりますよ。
ぜひ、お試しください。
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焼津漁業資料館

2016年06月03日 14時54分24秒 | 研修・見学
焼津漁協の運営する焼津漁業資料館を見学です。
焼津漁港内にあります。

江戸時代から続く、焼津の漁業について、貴重な資料が展示されています。

八丁櫓の模型とか

昔の漁具

逆針コンパス

木造時代のカツオ船ブリッジ...

漁民の家、漁民の衣服など昔の焼津の生活を垣間見ることができます。
漁民の服も、今では焼津魚河岸シャツになり、市民に愛されています。

焼津漁港にお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。
焼津漁協のホームページから割引券がダウンロードできますよ。
http://www.yaizu-gyokyo.or.jp/gyo_siryokan.asp

【焼津魚河岸シャツ】
知る人ぞ知る、焼津市民のソウルフードならぬ、ソウル服です。
昭和初期に、魚屋が着ていたもので、「魚がし」って独特の字体で書かれています。

今となっては、それがオシャレ。

ただし、その地位を確立したのは最近。
焼津市民の水産DNAとマッチしたんでしょう。
手ぬぐいを生地にしているので、夏の涼しさは右に出るものなし!。
夏になると、焼津市民の多くが着ています。街中を闊歩しています!
びっくりしますよ。
市役所の職員も着ています。
老若男女、猫や犬まで着ています。
...犬は逆に暑いんじゃあ?

若い女性が食い付くポップなデザインも増えました。

通販でも入手できますよ。
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