静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

小型船舶操縦士の講習会

2013年01月16日 10時28分12秒 | 学園紹介
学園では、1・2級の小型船舶操縦士資格の取得を目指し、(財)日本船舶職員養成協会による講習(審査)と実技を行っています。
生徒達は、3学期始業式の1月8日(火)から15日(火)まで、連休の休みも返上してこの講習にのぞみました。

1級に高卒以上の4名、2級に中卒以上の6名が挑戦し、全員が合格しました。
写真は、私が13日(日)に撮影したものですが、海の状態もよく快晴で、焼津港から富士山が見えてました。

  (実習前に教室で講習)
    

  (出航前にエンジンや船体各部を点検)
    

  (小川市場の岸壁で、接岸の練習)
    

  (ブイ3個を海面において、高速でS字航行)
    

  (講習艇2隻と焼津港から見る富士山)

  
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船舶職員養成講習会に参加した学園の卒業生

2013年01月15日 10時07分37秒 | 学園紹介
海技士資格の免許取得を目指す「船舶職員養成講習会」(焼津漁協主催)の開講式が1月8日(火)に学園で行われました。
受講生達は、3月12~13日の筆記試験、3月14日~16日の口述試験の合格を目指して、勉強漬けの毎日となります。
14名の漁業者が参加していますが、この中に学園卒業生である34期生のM君と39期生のN君がいました。

34期のM君は、平成16年3月に卒業、中型まき網船に就職しましたが、今では沼津市戸田の大中型まき網船に乗っています。
当時、私も学園に勤務していたので、実に9年ぶりの再会で、見違えるほどたくましくなった姿には、目を見張りました。

当時のあどけなさは全く消えて、体も大きくなり筋骨隆々、まさに海の男に変身していました。
「先生、もう腕相撲なら負けないよ」と自信ある一言、こちらは筋力も体力も落ちているのに・・・

もう一人は、平成21年3月に卒業したN君、遠洋かつお一本釣り船に乗って4年目になります。
1年目は、かつおの釣り台に立っていたそうですが、2年目から餌投げをしている先輩が船をおりたので、替わったそうです。
餌投げは、とても神経を使う仕事だが、今では自分から仕事ができるようになり、楽しくなったそうです。

ぜひ2人とも国家試験に合格、海技士資格四級を取得して、漁業後継者としてさらに成長してほしいと思いました。


(学園ホームページの「卒業生は今・・・」のコーナーでも2人を詳しく紹介します。 1月17日掲載予定 )



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人口の将来予測とこれからの水産業

2013年01月11日 09時36分23秒 | 所感
今年の1月1日の新聞記事を見ますと、静岡新聞、水産経済新聞ともに人口予測に関連した記事を掲載しています。
静岡新聞では、人口の自然減が21万人/年で減少幅は、過去最高になったと報じ、少子高齢化が一段と加速するとしています。
また、水産経済新聞では、65歳以上は約20年で25%増となり、生鮮品が減少、調理食品の増加を予測しています。

この人口減少の原因は、東京の出生率が全国最下位であるように都市部で子供を安心して育てられる環境でなくなり、
その一方で、地方から子育て世代の若い人達が都市部に流れているからと考えます。
このままですと、都市部でも地方でも高齢化がますます進み、少子化社会になっていくものと思います。

昨年10月25日(木)に、東京大学大学院経済研究科教授 伊藤元重氏の講演「世界経済の動向と日本の課題」を聴きました。
この講演の中で、伊藤教授は、特に農業について以下のように述べていました。
 「都市部への人口流入はこれからも続き、地方の人口減は続く。」
 「特に農業は後継者難となるだろうが、逆に、大規模農業へ転換できるチャンスでもある。」

農業と同様に、水産業でも協業化による規模拡大や組織強化が、ますます重要になってくるのではないでしょうか。
それにしても、都市部でも地方でも少子高齢化で、子供や老人が安心して暮らせない将来を想像したくありません。
漁業後継者の安定的な確保と育成は、地方の経済が豊かになるために、大切な施策と考えます。


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親父と冬のキンメダイ・カジキ漁 (生徒作文)

2013年01月09日 08時59分25秒 | その他
3学期の始業式を8日行い、生徒達の新しい学園生活が始まりました。
お父さんが現役のキンメ一本釣り漁師で、冬休みに親子でキンメダイ・カジキ漁に行ってきた生徒がいます。
その時の様子を文章にしてくれましたので、紹介したいと思います。

 冬休みに金目(キンメダイ)漁に5回、メカジキ漁に1回行ってきました。
 実習船「やいづ」と違って、自分の家の船は小さいので、揺れがすごく辛かったです。
 金目釣りは慣れてくると、とても楽しかったです。

 メカジキは初めてだったけど、親父と協力して100キロを2本、30キロを1本獲れたので良かったです。
 メカジキだけでなく、多くのサメが食ってきて獲るのが楽しかったです。
 自分で銛で刺すと達成感がすごく、漁師ってやっぱりいいなと思いました。

 しかし、冬の海というものを経験したことがなかったので地獄でした。
 何枚服を着ても寒いし、水は冷たいので辛かったです。
 こういうことにも負けないでもっと頑張りたいです。

 正月休みや天気の悪い日が何日かあったので、久しぶりに地元の友達と遊べたので楽しかったです。
 乗船実習で一本釣りしてきたカツオも喜んで食べてもらって嬉しかったです。
 
 地元の行事で「せきふね売り」というものが正月にありました。
 「せきふね」というのは、(木製の)船の形をした小さいもので、航海の安全と大漁を祈願をするものです。
 漁師の先輩と1日かけて漁師の家を回り買ってもらいました。

 人生最後の冬休みは、色々なことが経験できたので、楽しかったです。
 卒業まで、あと2か月と時間がないので、もっと頑張りたいです。

 

 
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シラス漁師・首藤さん 剣道30年 7段合格

2013年01月07日 13時43分38秒 | 日記
1月6日の静岡新聞(朝刊)に、表題の見出しで静岡用宗のシラス漁師・首藤さん(60歳)が掲載されていました。
首藤さんは、学園が平成17年度に開設した「沿岸漁業コース」の第1期生です。

今では、シラス漁船の手舟(2艘曳のシラス漁船の網船でないもう一方の船)の船頭を任されているそうです。
苦労して立ち上げた「沿岸漁業コース」の卒業生が活躍していることを知り、本当にうれしく思います。
第2の首藤さんがこれからも続いて、漁業後継者の問題を少しでも解決してほしいと思います。

首藤さんは、サラリーマン生活をやめて第2の人生として漁師になるんだという強い決意のもと、学園に入学しました。
当時、入学者を選考するために志望の動機を作文にして提出してもらいました。
本人の了解もいただきましたので、首藤さんが書いたその時の作文を紹介したいと思います。

(残念ながら、この沿岸漁業コースは平成21年度に終了しました。)

志望動機(抜粋) 首藤成昭 平成17年4月8日

 私はサラリーマン生活を25年続けていますが、年齢とともに少しづつ時代に乗り遅れていることを感じます。
 基本的には働くことが好きなので、第1次産業を目指そう、漁業への就業を考え始め2年になります。

 この年齢で漁業をこなせるか否かの不安がありましたので、まずは漁業体験をさせてくれるところをさがしましたが、
 引き続く不安、デフレの中、漁業でも中高年層を受け入れてくれるところは少なく、現実の厳しさに直面しました。
 
 この2年間で定置網、ます網、刺し網、一本釣り、シラス漁業等を経験し、小型船舶・海上特殊無線各1級も取得しました。
 今後、私に必要なことは漁業の基礎知識を身につけ、指導してくれる漁業者を見つけ、1~2年修業して独立していくことです。

 家族とも相談し、希望地を「静岡県」と決めていること、今回の「沿岸コース」が基礎知識を得る上で、私に合っていると思い応募しました。

 ここ10年のうちに少子化・超高齢化社会がきますが、「元気な」中高年層が貯えや年金を使いながら
 収入の少ない漁業を担っていき、若者が最先端産業を開拓、推進すべきと思います。


   


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