岸谷五朗と寺脇康文による演劇ユニット、「地球ゴージャス」プロデュース公演「星の大地に降る涙」を観に行ってきました。
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日本の夜明け、明治維新。
旧幕府軍と新政府軍による戦いの最期の舞台・蝦夷地に流れ着いた二人の男。
記憶を失った二人は、原住民に助けられる。
二人を内地人として嫌う者も多かったけれども、時が経つにつれて彼らと二人との間の溝は埋められていくようだった。
しかし、旧幕府軍と新政府軍との戦いは彼らの身辺に及び、武器を持たない「太陽のような笑顔を持つ部族」であった原住民の中には、身を守るために武器を手にするものも現れる。
そして二人はそれぞれの記憶を取り戻して…。
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第一幕はコメディー色が強く、後半はずっと笑いっぱなしでした。
特に岸谷さんと寺脇さんの掛け合いは全てアドリブのようで、いったいどこまでが台本通りなのか?と思うほど。思い切り笑わせていただきました。
民族が違えば習慣も違う。
その違いに戸惑いながらも、「それもいいかな」と思うことで、穏やかに楽しく暮らしていける。
大笑いしながら観た第一幕には、そんなメッセージが感じられました。
しかし、大笑いしたあとの第二幕はシリアスな展開へと…。
記憶を失っていた時には仲良くしていられたのに、記憶を取り戻してみれば、それぞれの主義主張が異なり、それまでのことが無かったかのように争いが始まる。
そして、武器を持たないはずの原住民たちは、自分たちを守るために武器を手にして、それが悲劇へとつながっていく。
どうして争いが起こるのか、争うってこれだけ辛いことなんだ、と、見せつけられた第二幕でした。
地球ゴージャスの公演は、これが初めて。
寺脇さんが観たくて行くことにしたのですが、寺脇さんはもちろんのこと、歌やダンスもいっぱいで、エネルギーあふれる素晴らしいお芝居でした。
やっぱり、生の舞台っていいですね!