くらしのなかにアタマのカタマリ

真鶴と札幌と甲府のどこで老後を過ごそうか悩みながらブログを書くのである。

江國香織 『間宮兄弟』

2007年12月02日 19時18分50秒 | 本を読んだり。

江國香織さんの小説は『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』以外は、好きでも嫌いでもありません。でも、新刊が出ると、ついチェックしたくなる不思議な作家さんです。
そんな江國ウォッチャーの私的に、久々のヒットとなりました『間宮兄弟』。

間宮兄弟 (小学館文庫 え 4-1)
江國 香織
小学館

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30代、独身、彼女ナシ。

やせっぽちの兄と、ややメタボな弟は、2人だけの暮らしを楽しんでいる。
2人ともそれぞれに職に就いているし、読書をしたり、レンタルビデオを借りてきて映画を観たり、ジグソーパズルをしたり。遠くに住んでいる母親に会いに行くこともあるし、誕生日には小洒落たレストランの予約だって取る。冬至にはゆず湯に入る・・・。
そんな2人の、穏やかできちんとした暮らしの中に入り込んでくる恋の気配。戸惑う兄弟。
でも、やっぱり恋愛物語の主人公にはなれないのかなぁ・・・。

所謂「いいひとなんだけど、それでお仕舞い。恋愛には発展しない」タイプの男性(しかも兄弟)の話で、しかもそれだけの話なわけです。劇的な展開は一切ありません。
だから、何が面白いのかと言われると、ちょっと困るのですが・・・。
「ここが面白い!」というのではなく、淡々と過ぎていく物語そのものを味わう小説なのだと思います。

そう言えば、映画化されているとか。
兄は佐々木蔵之介、弟は塚地武雄というキャスト、なかなか良さそうです。
関係ありませんが、佐々木蔵之介さんは2枚目も3枚目もいける、ステキな役者さんですね。


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コメント (5)
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