経営戦略コンサルの洞窟

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小野薬品の凄さ

2010-04-27 16:53:41 | Weblog
医薬品業界は20年前から中小は潰れるだなんだと大騒ぎであるが、潰れたところもなければ営業利益は軒並み20~30%である。

その中でも日本で2008年度一番利益率が高かったのは小野薬品。この会社は新薬がなく、業界では叩かれまくりだ。そんななかちゃっかり最高収益率である。なんで批判されなきゃいけないのか。

小野薬品のモデルは長期収載品というよく言えばロングセラーをたくさん抱えて、殆んど営業費なしで売っているのである。販管費率は業界で最低だ。ロングセラーなので原価も改善されていて少ない。

ここは一層研究開発費も大幅に削減してはどうだろうか。そうすれば営業利益率40~50%も夢じゃない。長期収載品に特化して、新薬メーカーでは供給責任の立場からお荷物になっている、もしくか研究開発費・買収費捻出のための材料である長期収載品の事業譲渡などにお金を使う戦略もあると思う。

アナリストなどの批判をかわし続けて頑張って欲しい。

医薬品業界2010年の衝撃
酒井 文義
かんき出版

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3 コメント

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Unknown (著者)
2010-04-28 22:07:35
@44hydeさん、遼さん、
ありがとうございます。
おっしゃるとおり、今の製品だけで長期的に儲けようとするのは無理があります。なので、長期収載品も市場全体ではどんどん増え続けるので、小野薬品が他社の長期収載品を買取るとかしていけば、長期収載品だけでも長期的に十分収益が上げられる可能性はあるじゃないかと思います。新薬メーカーは他社の買収やR&Dにキャッシュを必要とするでしょうし。ひとつの戦略の方向性としてなりたつんじゃないかと考えたわけです。
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Unknown ()
2010-04-28 18:11:14
企業研究者です。初めてコメントします。
「長期収載品は後発品に置き換わるから新薬を出さないとダメ」というのが不変の法則かと思っていたのですが、小野薬品のちゃっかり戦略は結構有効なのですね。新たな気づきでした。
ただ、長期収載品戦略は長期的には厳しいという@44hydeさんに同意します。医療費抑制のために、後発医薬品調剤加算などの「後発品を支援する法律」も長期収載品に対して厳しい方向に変更されていくのでは?と予測します。
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長期的には苦しいのでは? (@44hyde)
2010-04-28 12:28:21
長期収載品はプライスのプレッシャーがきつくなってきており、昨年の事業仕分けでは後発品並みに引き下げることが議論されたほどで、この傾向が続くとなると長期収載品頼みは厳しいのではないでしょうか。
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