ファンクションメソッド オンライン講座語彙力増強サポートプログ
第4節 副詞の働きとはこんなこと
【ポイント】 副詞で表現豊かに
学校英語では、副詞は哀れな存在です。頻度を表す副詞などはある程度まとまりをもって教えられますが、他の副詞は決してそうではありません。数々の例文中に数多く登場しますが、ほとんど体系的に教えられることはありません。
もう一度、最初から副詞というものを本質的、体系的にとらえてみましょう。まずものごとに対して次のような疑問を持つことから始めてはいかがでしょうか。
【チャート】
[1] 「どのように」を表すAdverbs of manner
How, in that way? どのように?
●WORD BUILDING [4] 形容詞から副詞を作る
[2] 「頻度の度合い」を表すAdverbs of frequency
How often? どれだけしばしば?
[3]「程度」を表すAdverbs of degree
How strong or weak? どれだけ強くまたは弱く?
[4] 「確かさ」を表すAdverbs of certainly
How sure? どれだけ確かに?
[5]「場所」を表すAdverbs of place
Where? どこ?
[6] 「時」を表すAdverbs of time
When? いつ?
[1] 「どのように」を表すAdverbs of manner
ある女性が「不注意な運転手」なら、それは「不注意に運転する」場合があると言えます。
She is a careless driver.
She drives carelessly.
careless は形容詞で名詞driverを飾り、carelesslyは副詞で動詞を飾っています。ここで注意したいのは、学校英語ではほとんど意味が同じだとし、安 易な書き換えを文として登場していますが、この形容詞の文と副詞の文にはかなりの意味の違いがあることです。文が異なると意味が異なるのは当たり前のこと です。
まずbe動詞を使った文は、be動詞が「存在」を表すので、「彼女はふだん不注意な運転をする人です」とか「今不注意に運転しているね」などとなり、driveを使った文は「不注意に運転する」という動作や行為に注目する表現となります。
次のような関係も知っておいてください。
(形容詞+名詞) (動詞+副詞)
a bad speaker speak badly
a poor writer write poorly
an elegant dance dance elegantly
a quick reader read quickly
a good cook cook well
表現とすれば、形容詞は「形容詞+名詞」、副詞は「動詞+副詞」の語順となります。
carelessly という副詞は、「どのように」=How, in what way?といった様態=mannerを表す副詞です。基本的に、形容詞にlyをつけた形となります。例えば、「話す」という動作を表す場合、「ソフトに」 「速く」「ゆっくり」「大声で」「すばやく」などの表現を思い浮かべてください。
speak→ softly, quickly, slowly, loudly, rapidly, etc.
listen → carefully, carelessly, angrily, gently, etc.
聞く 注意深く 不注意に 怒って 穏やかに
answer → correctly, stubbornly, loudly, quietly, slowly, etc.
答える 正しく 断固として 大声で 静かに ゆっくりと
explain → clearly, carefully, confidently, kindly. etc.
説明する はっきりと 注意深く 自信を持って 親切に
cook → well, badly, reluctantly, etc.
料理する 上手に 下手に 嫌々ながら
■文法を生かして英語表現を■
(1) The woman talks quietly.
その女性は静かに話します
(2) 彼女は自分の車をとても注意深く運転します
(3) どうかもっとゆっくりと話してください
(4) 彼女はとても上手に日本語を話します
(5) 彼女はいつもやさしく微笑みます
(6) 彼は私を疑い深く見ました
(7) 彼女はそっと赤ちゃんにキスをした
(8) 彼は私を怒って見た
参考に、「形容詞+名詞」の表現をあげておきます。
(1) The woman is a quiet talker.
(2) She is a careful driver.
略
以上は「自由に話すためのたったこれだけ英文法」からの抜粋記事です