ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

テキサス・チェーンソー(マーカス・ニスペル監督)

2008-01-05 | Weblog
ストーリー;1973年若者が5人惨殺された事件を伝える報道シーンから始まる。おりしもメキシコ旅行からアメリカに戻った5人組は、路上をよろよろ歩いている女性を救出するが…
出演 ;ジェシカ・ビール、エリック・バルフォー、ジョナサン・タッカー
コメント;トビー・フーパーの「悪魔のいけにえ」よりもその続編の「悪魔のいけにえ2」のほうが実は心底怖かった。デニス・ホッパーの復帰第1作も「悪魔のいけにえ2」だったのだが、ありえないというほどレザー・フェイスが大暴れをし、その下劣さは群を抜いていたように思う。もともとはエド・ゲインが実際に人肉を料理して近所に配ったり、皮膚を加工して椅子を作ったりといった「虐殺」をしていたことが、「サイコ」となり「悪魔のいけにえ」そしてこの「テキサス・チェーンソー」へつながる系譜だが、やっぱり個人的には「悪魔のいけにえ2」だなー。
 ただ精肉所で逃げ回るシーンで天井から水が飛び散るあたりには「サイコ」のシャワールームのイメージが引用されているし、さりげなく置かれている「皮革の椅子」が妙に怖かった。1980年代以後、こうした連続殺人鬼も「コングロマリット化」しているらしく、そうした集団作業ぶりが非常に気味が悪い。時代錯誤といった感じもするのだが、この映画の時代設定は1973年。つまり携帯電話というツールがない。おそらく携帯電話があればこうした映画のほとんどは成立しなくなるため、あえて時代をさかのぼったのではなかろうか。妙にレトロな衣装がかえって新鮮にもみえたりもする。特に主役のジェシカ・ビールは結構可愛いし、うっとりするほど気丈な感じ。「エイリアン2」の女性兵士バスケスのイメージかな。
 「汚れ」→「悪辣」「南部」→「粗野」といった「制度的な反動精神」があふれていて、アメリカ南部はもちろんのこと北部でもちょっと受け入れられにくいのかなあ、などと思いつつ見ているうちにレザーフェイスの方にも感情移入している自分自身に「自己嫌悪」に陥らせてくれるというメリットもあり。いや、あんまり進歩しそうでしないホラー映画だが、「お化け」は「物理的に制約されている」といった最低限のお約束はちゃんと守ってくれており、そのあたりは好感がもてる。悪夢の映像化と考えて、あるいは今30代、40代の若き頃の「悪夢」と考えてみると、けっこう味わい深いかも。

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