久しぶりの更新。
釣りを忘れたわけじゃない。
3月に入ってさてと二度ばかり出かけたが、
二度とも予想外の荒れと強風、寒さで釣りにならなかった。
なんだか今年は季節が二週間、いや一ヶ月くらい遅れているのではないかとも思われた。
そんな思いと仕事のこと。
今年に入って、新しいスタイルで仕事を始めた。
怠け者の私が、とにかく一日一つは版画を彫る、と決め、それを続けて2ヶ月を過ぎた。
自分でも信じられないくらい毎日彫刻刀を握っているのだが、その仕事のリズムと流れが先行してしまい、釣りへのタイミングを逃してしまうことが多かった。
まあ、新しいスタイルが案外面白かったのである。
そうして気が付けば、4月である。
部屋の隅に置いてあるロッドもリールも静かに眠り込んでいた。
そろそろ起こしてやってもいいか。
私の錆びかけた釣りの心も磨きなおそう。
予報を見ると、1メートルの波、風も良し、気温も10度。
やんわりと釣りへのイメージが蘇って来る。
早めに晩飯を掻き込み、ロッドとリールを叩き起こした。
先ずは本命ポイント。
というか、デカメバルが期待出来そうなポイントを他に思いつかないのだ。
いや、我がポイントの少なさよ。
釣り座に立ったのは7時過ぎ。辺りはまだかすかに夕方の余韻を残していた。
風は追い風3メートル、やんわりとした春の風だが
海はあんらら・・・・ベタ凪だった。
なんだか期待出来そうもない状況だが、ともあれプラグから始めることに。
アスリートリップレスを風に乗せてフルキャストした。
9.3フィートのロッドである。よく飛び、何処に着水したか分からない。
先ずは表層をゆっくり引いて来る。
魚が食い付いて来る感触を思い出しながら。
二投目、遠くでガツンと来た。
プラグに食いつく独特の感触。
案外の引きと重さだった。
久しぶりのメバルの躍動がピキピキと伝わって来る。いい感じ。
暗い海面にメバルの暴れる白い波が見える。
ゴリ巻く。
メバルが白い筋となって近づいてくる。
えいやっ!!と抜き上げる。
26センチだった。
久しぶりのメバルの顔、形だった。
何度も見た姿だが、ナマの顔はやはりいいもんだ。
ベタ凪だが、いいスタート。
期待するが、その後ぷっつり。
プラグからワーム、カブラとルアーを替えてみたし
方向も、レンジもいろいろと思いつく限りのことをやってみるのだが音沙汰なし。
やはり凪ぎはこんなもんか。
だが、帰るにはまだ早い。
暫し一服。ポットに入れた熱いコーヒーを喉に流し込み、煙草に火をつける。
月はなく、正面に北斗七星がいる。左手の低いところに惑星が一際大きく輝き、海面にボンヤリと光の道筋を作っている。木星か土星だろうが分からない。
静かでまったりとした春の海であった。
まさに蕪村の句の通りである。
「春の海 ひねもすのたり のたりかな 」
気を入れ直し、キャスト再開。
いろいろやってみるが、結局のところ、フロートリグに長めのリーダー(1メートル強)、0.5グラムのジグヘッド+ガルプを遠くにキャストし、ゆっくりと、ほんのゆっくり移動させながら小さいアタリに集中する、というのがまだしも一番可能性があった。
時折アタリが出はじめ、2度まあまあのをバラしたが、時合いや群れのようなまとまったものではなく、てんでバラバラのものだった。
当るも八卦、当らぬも八卦、なんだかとりとめのない釣りである。
と、当った!!
23センチ。
その数投後、小さいアタリ、グググと言うような、妙なアタリ、
合わせるとグンと重さがロッドに乗った。
いきなり走った。
下へ潜ろうとするのを強引に浮かせる。
抜けるなよ・・・・
抜けなかった。
28センチだった。
このサイズ、やはりいないわけじゃない。
時計を見ると9時を過ぎたところ。
さて、これからだ、と再び気を入れ直し、
28センチが食いついた辺りを集中して狙うが、
突然風が強くなって横風となり、キャストもままならなくなってきた。
それでも風向きを計算に入れたキャストで粘っては見るが、
23センチが一つ、バラシが一つ。
粘ることが得意な私だが、風はますます強くなり、突風に身体が持って行かれそうになる。
アブナイ!!と感じた。
11時
諦めた。
大した釣果ではないが
私の遅い春メバル一番だった。
28.26センチの胃の中からこんなやつが出てきた。
みんな一様に消化されていないところを見ると、釣れた時間は違うけど、その時がその魚の時合いだったのだろう。
釣りを忘れたわけじゃない。
3月に入ってさてと二度ばかり出かけたが、
二度とも予想外の荒れと強風、寒さで釣りにならなかった。
なんだか今年は季節が二週間、いや一ヶ月くらい遅れているのではないかとも思われた。
そんな思いと仕事のこと。
今年に入って、新しいスタイルで仕事を始めた。
怠け者の私が、とにかく一日一つは版画を彫る、と決め、それを続けて2ヶ月を過ぎた。
自分でも信じられないくらい毎日彫刻刀を握っているのだが、その仕事のリズムと流れが先行してしまい、釣りへのタイミングを逃してしまうことが多かった。
まあ、新しいスタイルが案外面白かったのである。
そうして気が付けば、4月である。
部屋の隅に置いてあるロッドもリールも静かに眠り込んでいた。
そろそろ起こしてやってもいいか。
私の錆びかけた釣りの心も磨きなおそう。
予報を見ると、1メートルの波、風も良し、気温も10度。
やんわりと釣りへのイメージが蘇って来る。
早めに晩飯を掻き込み、ロッドとリールを叩き起こした。
先ずは本命ポイント。
というか、デカメバルが期待出来そうなポイントを他に思いつかないのだ。
いや、我がポイントの少なさよ。
釣り座に立ったのは7時過ぎ。辺りはまだかすかに夕方の余韻を残していた。
風は追い風3メートル、やんわりとした春の風だが
海はあんらら・・・・ベタ凪だった。
なんだか期待出来そうもない状況だが、ともあれプラグから始めることに。
アスリートリップレスを風に乗せてフルキャストした。
9.3フィートのロッドである。よく飛び、何処に着水したか分からない。
先ずは表層をゆっくり引いて来る。
魚が食い付いて来る感触を思い出しながら。
二投目、遠くでガツンと来た。
プラグに食いつく独特の感触。
案外の引きと重さだった。
久しぶりのメバルの躍動がピキピキと伝わって来る。いい感じ。
暗い海面にメバルの暴れる白い波が見える。
ゴリ巻く。
メバルが白い筋となって近づいてくる。
えいやっ!!と抜き上げる。
26センチだった。
久しぶりのメバルの顔、形だった。
何度も見た姿だが、ナマの顔はやはりいいもんだ。
ベタ凪だが、いいスタート。
期待するが、その後ぷっつり。
プラグからワーム、カブラとルアーを替えてみたし
方向も、レンジもいろいろと思いつく限りのことをやってみるのだが音沙汰なし。
やはり凪ぎはこんなもんか。
だが、帰るにはまだ早い。
暫し一服。ポットに入れた熱いコーヒーを喉に流し込み、煙草に火をつける。
月はなく、正面に北斗七星がいる。左手の低いところに惑星が一際大きく輝き、海面にボンヤリと光の道筋を作っている。木星か土星だろうが分からない。
静かでまったりとした春の海であった。
まさに蕪村の句の通りである。
「春の海 ひねもすのたり のたりかな 」
気を入れ直し、キャスト再開。
いろいろやってみるが、結局のところ、フロートリグに長めのリーダー(1メートル強)、0.5グラムのジグヘッド+ガルプを遠くにキャストし、ゆっくりと、ほんのゆっくり移動させながら小さいアタリに集中する、というのがまだしも一番可能性があった。
時折アタリが出はじめ、2度まあまあのをバラしたが、時合いや群れのようなまとまったものではなく、てんでバラバラのものだった。
当るも八卦、当らぬも八卦、なんだかとりとめのない釣りである。
と、当った!!
23センチ。
その数投後、小さいアタリ、グググと言うような、妙なアタリ、
合わせるとグンと重さがロッドに乗った。
いきなり走った。
下へ潜ろうとするのを強引に浮かせる。
抜けるなよ・・・・
抜けなかった。
28センチだった。
このサイズ、やはりいないわけじゃない。
時計を見ると9時を過ぎたところ。
さて、これからだ、と再び気を入れ直し、
28センチが食いついた辺りを集中して狙うが、
突然風が強くなって横風となり、キャストもままならなくなってきた。
それでも風向きを計算に入れたキャストで粘っては見るが、
23センチが一つ、バラシが一つ。
粘ることが得意な私だが、風はますます強くなり、突風に身体が持って行かれそうになる。
アブナイ!!と感じた。
11時
諦めた。
大した釣果ではないが
私の遅い春メバル一番だった。
28.26センチの胃の中からこんなやつが出てきた。
みんな一様に消化されていないところを見ると、釣れた時間は違うけど、その時がその魚の時合いだったのだろう。