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えすみの日記

ふつーの主婦ですが、日本の未来を真剣に考えたい!

デフレの正体

2011-02-20 09:25:41 | 読書
【感想】『デフレの正体』藻谷 浩介著
角川ONEテーマ21刊

いやあ、
これはすごいです。

経済の本なのに
読んでるうちに、心臓がバクバクしました(ホントに)
それだけ、内容が斬新、
てこと。

100年に一度の世界的大不況。なのに現在の日本経済は輸出、海外投資では絶好調。それだけ日本企業が
海外で稼ぎまくってるそうです。

しかしですよ。

日本企業がいくら、潤ってても
日本国内のこの閉塞感。
不景気っぷりは何?
まあ、デフレだからですが。

そのデフレを引き起こしている原因は?

デフレはなぜこんなに長引いているのか?

世界的にはインフレなのに、日本のみがデフレなのは何故か?

このようなことについて解説してくれています。

で、一番納得したのは
以下ネタばれになりますが、

デフレから脱却できない日本経済の問題点は何か。

ズバリ

『消費者の高齢化』

だそうです。

私は単純に人口が減っているから、消費が段々減っていき、日本の内需が拡大しないのかと
思ってました。

そうではなくて

問題はもっとも消費意欲のある労働現役世代(15~65才)
の人口分布なんです。

つまり、いろいろと入り用(家やら車やら子育て関係やら)で買いたいものがいっぱいある人たち。

この世代の人口が激減していることが問題であると。
そして、逆に増えているのが、買いたいもの欲しいものはないという65才以上の高齢者たち。彼らはお金は持っていますが、使わない。将来の病気のリスクに備えて貯めることはあっても手放さない。

しかも今後彼ら高齢者世代は人口分布は激増する。つまり消費しない人たちが今後どんどん増えていく。

また、日本企業は
消費意欲の低い高齢富裕層への利益配分などを重視はするが
将来、内需の担い手となる若い労働世代へのコストを削っている。若い世代に金が配分されない。
これは、巡りめぐって将来の日本の内需の縮小を
一層進めるということ。

うーん

なるほど…。

いろいろ考えさせられました。

買いたい人たちにお金が行かず、

買いたくない人たちにお金が集まる。

これでは、
内需拡大しません。

思ったのは、
やっぱり日本経済は特殊だと。

世界は問題ではなく
国内なんだと。

いま、構造変換をしなければ、内需縮小は続き
日本経済は永遠にデフレから脱却できず、どうにもならなくなる。

そういうことがよくわかりました。

この本には、
内需縮小を止めるため
の解決策もいくつか提案されてます。

ぜひご一読を!

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