タマネギとニンニクは、古代から疲労回復の特効食です。紀元前1600年頃、エジプトでは、タマネギとニンニクがピラミッドづくりの労働者たちに、スタミナを維持するために、食料として配給されていました。この配給量が少ないことが原因で、暴動が発生したという話もあります。
タマネギとニンニクのスタミナ効果は、ビタミンB1に関係しています。ビタミンB1は、豚肉や牛肉に多く含まれていますが、単独では吸収しにくく、分解しやすいという弱点があります。ビタミンB1を体内に吸収させるには、硫化アリルという物質が必要となります。
タマネギやニンニク、長ネギには、この硫化アリルが含まれています。
また、ビタミンB1は、水溶性のため、せっかく体内に吸収されても、汗や尿といっしょに排泄されやすいのです。これを防ぐには、ニンニクといっしょにとるといいのです。これは、ニンニクの臭みの成分であるアリシンが、体内でビタミンB1と結合して、「アリチアミン」という脂溶性のビタミンに変わるからです。「アリチナミン」という商品は、アリチアミン製剤です。
ニンニクが疲労回復に役立つのは、ビタミンB1の吸収や維持のほかに、独特のスパイスにより食欲を高めるからです。ニンニクを食べると、アドレナリンが放出されることです。アドレナニンが放出されると、交換神経が刺激され、ヘネルギー生産を高め、元気が出てきます。
高麗人参は、倦怠感、疲労、食欲不振、冷え性の改善に大きな効果があります。高麗人参の成分であるサポニンが、抹消血管を広げて、血行をよくし、中枢神経を刺激して、代謝を促進します。しかし、血圧の高い人には、適さないので、注意してください。