ゲルマニウムは、サプリメントとして、がんやエイズに効く万能薬と信じられ、国内外で一大ブームを巻き起こしたことがあります。
しかし、ゲルマニウムは急性毒性が低いもものの、人体に入るとなかなか排出できなくなります。そのため長期にわたって服用するとじわじわと蓄積し、ある限度をこえると腎臓障害を起こす危険性があります。過去において死亡者さえもでています。
とくに、ゲルマニウムは身体の老廃物を捨てる働きをする腎臓の尿細管に影響を与えます。そのため、尿中に排泄されるべき老廃物が排泄されなくなり、体内に溜まることになります。
このような状態を尿毒症といい、全身がだるくなり、むくみや頭痛、食欲不振となります。このような状態が続いてもゲルマニウムの服用を続けると、腎臓をだめにして、人工透析をしないと生きていけないことになります。
健康のためにと思ってゲルマニウムを服用したのに、腎臓障害を起こし、人工透析をしなければ生きていけないという状態になったら不幸です。
これまでの見解では、副作用のあるのは無機ゲルマニウムで、有機ゲルマニウムには副作用がないと主張されています。
しかし、有機ゲルマニウムに対する副作用については、専門家の意見も分かれており、安全であるという保証はどこにもありません。
そのため、ゲルマニウムをサプリメントとして利用することは危険すぎます。無機はもちろんのこと、有機であってもゲルマニウムをサプリメントとして服用することは避けたほうがよいです。