お寺は山門と本堂との関係をそうとう意識して建てているようです。山門に近づくにしたがって、その中に本堂がすっぽりとおさまって見えてくるお寺が多いからですが、その景色はたいへん心地よいものです。身近で体感できる日本建築の美しいながめの一つであることは確かでしょう。
仏性寺(栗崎町1984)
山門両側には市指定文化財の石造仁王が立ち、門内には国の重要文化財・茅葺(かやぶ)き八角の本堂が見えます。昔はたぶん門も茅葺きで、今とは違った眺めだったのでしょう。
宝蔵寺(谷田町633)
ここではぴたりと門にはまった本堂を見ることができます。門も本堂も、屋根が丸瓦を使った本瓦葺きであることが、美しさを形づくる一つの要素なのでしょう。
善重寺(酒門町2096-2)
ここでは、門は一般的な桟瓦葺(さんかわらぶ)き、本堂は本瓦葺きのようです。瓦葺きの変化する美しさを楽しむことができます。門を入って左側に聖徳太子像を納めた太子堂があります。
安国寺(大足町 1184-1)
山門を入るとシダレザクラの大木があるので、夏にはこの風景を見ることはできません。桜の葉の散った冬だけのながめです。
天徳寺(河和田町914-1)
ここは大寺なので、門からは向拝の部分が見えますが、堂々とした雰囲気が感じられます。写真で門内に少し見える岱宗山(たいしゅうざん)という山号額は、山岡鉄舟筆だそうです。
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