横にのびる建物の左右の側面部分を妻といい、その妻の屋根下の部分をおおって、横材(棟木や桁)の外に出ている部分を保護するとともに、装飾の役目も果たしているものを、懸魚(げぎょ)というのだそうです。かつて、実際に魚の形をしていた時代もあったようですが(日本には魚そのものの懸魚はないそうです)、水に縁のある魚を飾ることによって、火事から建物を防ぐ意味があったようです。
鹿島香取神社本殿(青柳町434) この形は蕪(かぶら)懸魚というそうです。一番多い形だそうです。写真の文字は、懸魚の部分名称です。
水戸城薬医門(三の丸3-10-13) この形は猪の目(いのめ)懸魚というそうです。左右にあるハート形の穴を猪(いのしし)の目と見立てたそうです。
香積寺(渡里町111) この形は猪の目(いのめ)懸魚というそうです。
宝蔵寺(谷田町633) この形は猪の目(いのめ)懸魚というそうです。
光円寺(酒門町52) この形は三花(みつばな)懸魚というそうです。蕪などの形が3つついたという意味だそうです。