小野寺眞夫の言いたい放題

所長、小野寺眞夫の思った事を綴っています。

言いたい放題ーカントリーリスク

2012-10-05 17:20:14 | Weblog
カントリーリスクとは、海外投融資や貿易を行う際、対象国の政治・経済・社会環境の変化のために、個別事業相手が持つ商業リスクとは無関係に収益を損なう危険の度合い。を言うのだが、要は今の中国が、正にその用語の例に当たる。
私が、先月15日にブログを書いた、その直後に中国で尖閣諸島国有化の反対デモが起き、多数の日系企業(その殆どが中国人経営が多い)が破壊略奪にあった。その映像を見ていると、この国が世界でGDP2位の国かと目を疑いたくなる。
言い方は悪いがアフリカなどの、低開発国の暴動とダブって見える。
また最近、NHKの番組で、中国の組合員にホテルに軟禁されて、破産手続きも出来ず、隙を見て脱出し命からがら日本に帰国した社長の話があったが、中国では簡単に廃業できない仕組みになっているようだ。
つまり、工場を閉鎖し従業員を解雇するにも、賠償金の支払いがいるのだ。
日本なら、企業が従業員と合意すればよいのだが、中国ではその地方の政府と合意しなければならない。要は従業員に支払う退職金(賠償金)を政府がピンハネする仕組みになっているので、政府はなかなか廃業を認めないのだ。
企業側とすれば、長引けば赤字を垂れ流すこととなり、事実上、一切合切放り出しての「夜逃げ」しかなくなる。
其れが現在取り得る最善の方法とすれば何ともひどい国だ。
しかも、韓国企業の被害ははもっと酷く、1991年に中国、韓国が国交回復し、一時期韓国の中小企業7000社が中国に進出したが、其れも全滅し「夜逃げ」して韓国に帰国したそうだ。
従って、日本の経営者は中国のカントリーリスクの高さを認識した方がよい。
中国は危ない国なのだ。