小野寺眞夫の言いたい放題

所長、小野寺眞夫の思った事を綴っています。

言いたい放題-農業政策の見直し

2008-04-12 18:02:46 | Weblog
東南アジアに輸出されている、オーストラリア産の米の価格が急上昇しているとある雑誌に出ていた。
その原因はと言うと、地球温暖化のせいだそうだ。南極の氷がどんどん溶けていて、オーストラリア近海の海水温が昨年は確実に1度上昇している。結果、オーストラリアでは5年も干ばつが続いてて、土地が完全に干上がっている。もう手の施しようが無くなった状態だそうだ。従って、田、畑、牧草地も荒れ地状態で、農産物の生産はもとより、羊も牛も飼えないので、小麦、大麦、米、羊毛、牛肉全てが値上がりした。
それと平行して、高度成長が続く中国が資源とエネルギーの浪費を凄まじい勢いで続けていて、世界の需給バランスを狂わす元凶となっている。
大戦争がない21世紀の世界は激変した。国同士の壁が取り払われ、世界の市場が一つとなり経済のグローバル化が完成した。それが続く限り、早晩、低開発国の諸国も中国と同じ状態になる事は目に見えている。
となると、食料受給率40%の日本は、国民の飢えをしのぐ為には、ものすごく高い食料品や、飼料を輸入しなければならない羽目になるだろう。
石油に押され、誰にも見向きもされなくなった石炭が今脚光を浴び、鉄鋼の原料炭の値が三倍に値上がりした事でもわかるように、昔のエネルギーを再度利用する動きとなっている。それに習って、食料生産も日本に回帰したらどうだろうか?「食の安全」や「今後の輸入価格の上昇」から鑑み、再度「農業立国日本」を目指す価値があると私は思う。もはや、「減反」を中心とした日本の農業政策を、基本から見直すべき時が来ていると思えてならない。