~今月の特選句~
アカシアの散り敷く道に雨模様・・・千波
ドナウの初夏ワルツ流れるクルーズ船・・・文雄
五月闇のようなコロナ禍の日々、皆様いかがお過ごしでしょうか。
俳句・川柳などの短詩型文芸の同好会「花衣会」では、毎月各自3句の作品を
会報に投句し発行しています。
その発行数は、今月で99号になりました。
また、昨年から勉強会として、句会を2ヶ月毎に開催しています。
今回は、その内容を報告します。
第18回 「花衣会」句会開催!!
と き 令和2年 6月18日(木) 午後2時から
ところ 広島市基町 NTT基町ビル7階 会議室
出句数 各自3句
リーダー 立川 良臣
講 師 岡部 泰行
コロナ禍の中での勉強会の一場面!!
出句3句の中から、1句ずつ選句した作品を掲載します。
桜桃忌アメリカンチェリー黒々と・・・岡部 泰行
青嵐知人の名載る訃報欄・・沖本 惠子
小糠雨袖濡らし摘む野の苺・・・勝島 千波
朝な夕なウグイス鳴くや木の梢・・・小林 順子
アジサイやライトが照らす庭ホタル・・・立川 良臣
風青し今日も畑で鍬を打つ・・・土居 旭
色も香もさすが老舗のさくら餅・・・長岡 和子
マロニエの花王女を偲ぶ喫茶店・・・浜本 文雄
今回も力作ありがとうございました。
勉強会での研鑽の成果が、少しずつ現れているのではないでしょうか。
次回は、8月20日 (木) 午後2時からです。
会場は、NTT基町ビル7階 会議室です。
投句は、3句を8月10日迄に土居までお願いします。
~~~「花衣会作品集100号記念誌」の発行作業について~~~
6月の勉強会において周知のとおり、100号記念誌の発行作業を行ないますので、
編集委員の皆様には出仕頂きますようお願い致します。
・と き: 7月15日 午後2時から
・ところ: NTT基町ビル7階 会議室
・編集委員: 岡部・立川・沖本・濱本・土居
以上、よろしくお願いいたします。
~じゆうな広場~
「人生百年時代を捉う」
立川 良臣
2019年9月厚生労働省のまとめでは、100歳以上の人口は7万人を突破し(女性
88%)、人生百年時代の予感とみている。
なお、65歳・75歳以上の人口は、
・65歳以上・・・3557万人・総人口比28.1%
・75歳以上・・・2618万人・総人口比20.7%
また、政府は1年前に、人生百年時代を見据えてグランドデザインを検討する「人生百年
時代構想会議」を発足させている。
ジャーナリスト元木昌彦さんは、日本の100歳以上の人口が7万人を超えた。これは人口
10万人当たり比でイタリア、アメリカ、中国、インドを抜いて1位である。どこの国でも
長寿を寿ぐ習慣があるが、日本でも喜寿、米寿、白寿と祝っている。
ちなみに、100歳以上を千寿、110歳を珍寿、120歳が大還暦で、還暦を2回祝う
長寿が珍しくない時代が来るかもと予言している。
しかし現実は、「おざわゆき」さんの漫画の一幕。 ある日、80歳のまり子さんは家出す
る。4世代で同居する家族に煙たがられ、夫と建てた自宅に居場所がなくなった。
家出して家を借りようとしても、高齢者ゆえに借り得ずネットカフェに転がり込む。
80歳を迎えるまり子は老いに向かいながら、同棲、ゲーム、インターネットの世界へ果敢
に冒険し、自分らしく生きようとする姿を描く。 80年生きてきたからって、やりたいと
思うことは諦めないと語っている。
最近、青春の対極の「玄冬」を扱う作品を目にする。「玄冬」とは冬の異称で、意味とし
ては生涯における最後の時期、老年時代を指す言葉。 人生百年時代を思いつつ「玄冬」作
品を目にし、これからの長い老後を恐れず、豊かな「玄冬」の構想を練ってみるのもいいか
なと思った。
*このコーナーは、花衣会会員の自由な想い、意見、感想などを
綴ったコラムです。
遠慮なく投稿願います。 お待ちしております。(土居記)