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現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

本日は雨

2008-03-19 21:52:01 | 虚無僧日記
12日目、今日は午後から雨になるという。
午前中に虚無僧に行かなければと、11時
に家を出る。
出かけに草履を下駄箱から取り出して、
ポンと下に落としたら、裏返った。昔から
よく言われるが、不思議と当たる。

名古屋駅に着く頃から雨が降り出した。
いつもの場所では吹けない。雨の中で吹い
ても人通りも少ない。名古屋は地下道が
縦横に発達していて、皆地下道を通るのだ。
やむなく、地下道やら名古屋駅のコンコース
をうろつく。午前中は、全く反応が無い。
困った。いつも地下鉄片道分だけ持って出る
ので、帰りの電車賃が無い。帰れない。

午後1時には、鈴花と待ち合わせている。
弱った、焦れば焦るほど、お客は逃げる。
やむなく、タクシーに乗って家まで帰る。
昨日までの10日間のお布施がパーになって
しまった。また0からのスタート。

今日のことば。
「人生山あり谷あり、イチローだって不遇
の時代があったんだよ」

おーい、竹内君

2008-03-19 21:51:16 | 虚無僧日記
夜、竹内氏から電話がはいった。
「今日、名古屋駅で君を見たよ。
なかなかカッコいいね。群集の中に
溶け込んでいたよ」
「えーッ」である。帰りの電車賃が
無くて、竹内君でも通らないかと、
ウロウロ、キョロキョロ、駅構内を
足早に探し歩いていたのだ。
彼はタクシーの中から私を見つけ、
タクシーを停め、お金を払っていて
見失ったとのこと。

やっぱり彼はいたのだ。何ぜか彼が
居るような気がしていたから、驚き
である。残念、ウロウロせず、泰然
自若としていればよかったのか。
うろたえたのが失敗だった。

ナナお嬢

2008-03-19 09:45:00 | 社会問題
名古屋駅の『からくり時計』の前に立つ。やがて
12時、人形の楽隊が飛び出してきて音楽を奏でる。
階段下の縁石に親子連れが座った。若いパパと2歳
くらいの女の子。その子が、目を丸くして私の方を
見ている。愛くるしい目だ。奈々の小さい時にそっ
くり。奈々も、2歳くらいの時だったか、私が東京に
行く時、この場所で会って、『からくり時計』を見て
いる間に、私がさよならして行こうとしたら、目に
一杯涙を浮かべて、今にも泣きそうになった。その
時の事を思い出す。
その奈々も中学生。毎年バレンタインには手作りの
愛情こもった生チョコをくれる。

しまった、ホワイトデーの贈り物を忘れていた。
彼女は、ホワイトデーのプレゼントを誰から何を
もらったか、5年前に遡ってスラスラ言えるほど、
こういうことに関しては記憶力がいい。
彼女は忘れていないだろう、私から『お返し』を
まだもらっていないことを。私は文無し紋次郎だ。

連続11日目

2008-03-19 07:34:51 | 虚無僧日記
昨晩は、虚無僧に立つと、いきなり若者3
人組にからまれた。金髪に眉も剃っている。
「ワァオー!ナンダ、変なのがいる!」と
嬌声を発して、近寄ってくる。「顔を見せろ」
と天蓋を取ろうとする。以前にも取られた
ことがあったので、今はしっかり紐で結んで
あるから取れない。偈箱の中をのぞく。
まだ中身はゼロ。自分の財布を出して
「いくら欲しい?」と聞いてくる。
「お心のままに」。私も胆力が座ってきた。
一人が財布を出してチャリン、チャリンと。
「4円入れてやった、何か吹け」と。
ピヒゃーと一曲。
すると兄貴ぶんが「ウォー泣けるうー」と
絶叫。「待て待て、ではオレがお札を」と
1,000円札を入れてくれた。

そしてそのまま後ろの階段に座りこむ。連れ
の女が後ろからベタベタまつわりつき、キス
を求める。最近は女の方からだ。

さてさて、その時、階段の上の方に黒い服の
若い女性が座っているのに気づいた。さっき
から一部始終を見ていたか、しばらくして
階段を駆け下りてきて、私の前で手を合わせ
1,000円札を入れてくれた。

すごい、昨日は、階段の観客席に若い女性が
一人座って聞いてくれたが、今日はアンチャン
も入れて3人が座ってくれたのだ。いつか
満席にしてみせよう。

その昔、神如道が日比谷公園の野外音楽堂で
尺八を吹いた時は、800名が参集したという。
マイクも無い所でだ。

若い女性に元気づけられる

2008-03-19 06:50:53 | 虚無僧日記
一昨日、若い女性から話しかけられたことを
書いたが、まだ続きがあった。
3人のお嬢様たちが去ったあと、またしばらく
して、もっと若い10代の女の子が寄ってきた。
赤いチェックのスカートにお揃いの柄のマフラー
を肩に掛けていたのが印象的。虚無僧の袈裟
みたいだ。「ハイ(あげる)」という仕草で偈箱
にチャリン。
さらに、試合の帰りか、大きなスポーツバッグを
担いだ中学生の一団が。口々に「こんにちは」
「がんばってください」と声を掛けて通りすぎて
いく。運動部で声を出し合う習慣が身について
いるのか、声援いただいて、私もパワーアップ。
この日は張り切りすぎて、翌朝、手も唇も痛い。

睡眠時間3時間

2008-03-18 10:45:05 | 社会問題
3/17中日新聞の「中日春秋」欄
「一日3時間しか眠らなかったというナポレオンも、
不眠不休で発明に取り組んだといわれるエジソンも、
よくうたた寝をしていた」と。

私もそうだ。小学校の5,6年の頃から、睡眠3時間
とは言っても、通学のバスの中でも、授業中でもよく
寝ていた。夜寝ないせいか、身長は12歳で止まった。

会社でも、3日3晩徹夜はしょっちゅうだったが、
座ったまま仮眠する。たまに覗きに来た人は、年がら
年中居眠りしている怠け者と思ったかもしれない。

その習慣は今もだ。1,2時間寝ると目が覚める。布団の
中で8時間も寝ていると、早く年をとって老けるような
気がするのだ。
私の身長167cm、体重56kg、ウェスト76cmは、12歳から
40年間変わらなかった。60歳の今も体重が2kg、ウエス
ト2cm増えただけ。髪はさすが薄くなったが、まだ黒い。
寝る子は育つ。逆に寝ないと、いつまでも若さを保てる。
間違っているかな?




3月20日春分の日

2008-03-18 09:10:15 | 社会問題
正しく由来を知らなかった日本の「国民の祝日」ランキング - goo ランキング

「由来を知らなかった祝日」のNo.1が『春分の日』」とは
驚いた。「太陽が真東から昇り、真西に沈む日。昼と夜の長さ
が同じくなる日」で正解と思っていたが、「なぜそれが祝日と
なったか」と質問されると、なるほど??である。

「国民の祝日を定めた法律(祝日法)では『自然をたたえ、
生物をいつくしむ』ための日」と聞いてビックリ。たしかに
私も由来を知らなかった一人である。
国語辞典では、「祖先を祭り、故人をしのぶ日」となって
いるそうな。我家は神道なので“お彼岸”は関係ないと思って
いたが、神道でも先祖を祭る大切な日と、ネットで教えられた。

この日は宗次ホールで、筝の笹野さんとのコンサートの日。
大方の人はお墓参りで留守とは、思い浮かばなかった。

9月23日の秋分の日は、この日だけ能楽堂があいていたので
ラッキーとルンルンしていたが、道理でそうか、この日も
皆さんお墓参りに行かれるのか。お客さん来てくれるかな・・・。


袈裟をはずす

2008-03-18 07:05:29 | 虚無僧日記
「夜つけてもケサ(今朝=袈裟)つけた」
「虚無僧の袈裟を“大げさ”という」
講演のオヤジギャグ・ネタだが、最近は
袈裟は付けないことにした。

袈裟を付けているとトイレに行かれない。
演歌や洋物は吹けない。
坊さんらしくいかめしくしてなければいけない。
なにより「僧侶の偽装ではないか」との質問に
答えるのが面倒。

袈裟をつけてなければ俗人。「家では夜尺八を
吹けないので、駅前で練習させていただいてます」
という気持になったら、気が楽になった。
だが、肩がスースー寒い。袈裟はマントの代わり
にもなっていたのだ。

托鉢僧とみて、お布施をされるか、辻音楽師と
見て投げ銭されるかは、見る人のお心次第。
袈裟をやめたら、なぜか実入りが多くなった。
“な~ぜだ?”こだわりがとれたからかな?

文覚上人と袈裟御前

2008-03-17 10:33:29 | 虚無僧日記
『袈裟』といえば、袈裟御前の故事を思い浮かべる。

北面の武士遠藤盛遠は、同族の渡辺亘の妻“袈裟御前”
に横恋慕。一二度の火遊びから、執着を絶ち難くなり、
「渡辺と別れて俺の妻になれ」と迫る。
思案の末、袈裟は「今夜、夫が寝入っている隙に、夫を
殺してくれ」と頼む。盛遠がその夜、寝所に忍び込んで、
殺した相手は、なんと袈裟御前だった。
渡辺亘は、事の次第を知ると、盛遠の罪を「神仏に委ねる」
と、出家してしまった。自らの罪に畏れおののく盛遠は、
出家して文覚となった。

妻を殺されながらも復讐を思いとどまって出家する渡辺亘。
己の罪を悔いて出家する盛遠。二人を仏門に導いたのが
“袈裟”という名の女人だ。

同じように、『平家物語』で清盛の寵愛を受けながら、
ライバルにその座を追われた祇王。そのライバルの名が
“仏御前”。恨み心を捨てる悟りに導いたのがそのもの
ズバリ“仏”。
そういえば、一休の相手をする遊女は“地獄太夫”。
ネーミングがみな大胆だ。


すみません

2008-03-17 07:57:46 | 心の問題
日本人は感謝の言葉としても「すみません」を使う。
外人に「サンキュー」というべきところを「I am sorry」
と言って怪訝な顔をされたとか。日本人のニュアンスは
外国人には伝わらないようだ。

食事の前に言う「いただきます」も外国には無い。
「おかげさま」「もったいない」も訳せないそうだ。
折から地球環境問題で「もったいない」は世界の共通語
になりつつあるらしい。

実践倫理宏正会の会誌『倫風』に、筑波大学名誉教授
むらかみ・かずお氏の寄稿。
「日本人の優れた精神文化が、今世界で求められている。
21世紀は『日本の世紀』になる」と。心強い。

そういえば、尺八も海外ではブームだ。座禅などは
ニューヨークでは、座禅道場の会員になるのに、2,000名
が空き待ちの状況とか。わが吸江流一路会も会員1,000名
を目指す希望が見えてきた。