現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

私のピアノの先生 万沢智慧さん

2021-06-16 09:45:18 | わが家のこと

私が小学校1,2年、昭和30年頃のことである。
音楽が全くダメな私を母は心配して、ピアノの先生が来ることとなった。
先生の名は万沢智慧さん。私はピアノがサッパリ上達せず、音楽がすっかり嫌いになってしまった。

それで洋楽に反発して尺八を始めたのである。尺八も上達するには人一倍時間がかかったが、昭和40年頃から尺八ブームが沸き起こり、洋楽系の作曲家によって、五線譜で次々と曲が作られた。そのころ、世に尺八家は五万といても、五線譜が読める人は少なかったから、私は作曲家の方々から創作曲の演奏を頼まれることが多くなった。それで今日がある。

さて、私のピアノの先生万沢智慧さんは、実は私の父の従妹だったが、父はなぜか万沢さんについて語ることはなかった。

その万沢さんの父親は「酒井勝軍(かつとき)」ということは聞いていた。「酒井勝軍」の本が二、三冊わが家の隠し戸棚の中にあって、子供の頃私はそれを見つけ出して読んだ。すると、父はなぜか「そんなもの読むな。キチガイの本だ」と言った。

「酒井勝軍」は、明治の時代にエジプト、中近東を旅して、帰国後「日本にもピラミッドがある」とか、「青森にキリストの墓がある」とか予言を立て、現地踏査で次々とそれらしき遺構を発見してみせた。そして「日本人とユダヤ人は道祖」という説を立てたが、「天皇家の祖はユダ人」というのが不敬罪になり投獄されたこともあったらしい。

それで、戦前はキチガイ扱いされていて、父も「酒井勝軍」には触れたくなかったようだ。

ところが、近年「日ユ道祖論」がにわかに脚光を浴び、「酒井勝軍」の本も出るようになった。

さて、万沢智慧さんが私の父の従妹ということは、私の祖父森次郎の姉か妹が酒井勝軍の妻ということになる。祖父は養子で、私の父が4歳の時に亡くなっているから、その出自は全く分からない。

酒井勝軍の一人娘だった「万沢智慧」さんは、NHKの専属ピア二スト万沢〇〇?氏と結婚した。そして二人の男児を産んだが、その夫も若くして亡くなる。それで生活は大変だったようだ。昨日NHKテレビで見た「フジコ・ヘミング」と境遇が重なる。

 


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