現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「日ユ同祖論」の始祖「酒井勝軍」

2021-06-16 09:34:46 | わが家のこと

「竹内巨麿」が神代の昔から先祖代々伝えられたとする『竹内文書』を世に広めたのが「酒井勝軍(かつとき)」である。

「酒井勝軍」(1874~1940)は 山形県の生まれ。明治のはじめ、アメリカに渡り賛美歌を習い、キリスト教の宣教師となった。

語学堪能なため、1918年(大正7)大本営付の通訳としてシベリア方面で従軍する内に、当時、西欧を席巻していた「ユダヤ禍論」を知り、帰国後はユダヤ人とフリーメーソンの研究に没頭し 反ユダヤ論の論客として名を馳せた。

ところがその後、エジプトに行き、ピラミッドの調査や、パレスチナで古代イスラエルについて調べるうちに、「親ユダヤ」になり、「日本とユダヤは同祖」という「日ユ同祖論」を展開するようになる。

ついには、モーゼが神から授かったという「十戒」は、日本にまで運ばれ、日本国内に隠された。あるいは、「ピラミッドは日本の何処かにもあるはず」という仮説を立て、神の啓示と称して、次々とその場所を言い当て、予言を的中させた。

太古日本のピラミッド」 葦嶽山・鬼叫山にそよぐ風に、常識を疑う目に触れる YAMAYA - ヤマケイオンライン / 山と渓谷社

 


「酒井勝軍」は その探索旅行中、昭和4年、茨城県磯原の「天津教本部」を訪れて、「竹内巨麿」から「竹内文書」や「モーゼの十戒」を書き付けた「石」、「ピラミッド建造の由来書」などを見せられた。

竹内文書』を読み解く鍵 - 末日聖徒イエス・キリスト教会の会員の聖典研究

その石には「アダムとイブ」「モーゼ」などの名前が書かれていたり、ムー大陸やアトランティス大陸の消滅を思わせる記述があったりで、酒井はすっかり感激し、以来、天津教の有力なイデオローグとなっていった。




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