現代の虚無僧一路の日記

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田宮二郎の猟銃自殺は病死と診断!!

2021-02-16 16:11:25 | テレビ・映画・芸能人

『白い巨頭』2003年フジテレビ、唐沢寿明主演の再放送を見る。

『白い巨頭』といえば田宮二郎。1978年のが強烈なインパクトがあった。

1978年(昭和53年)12月28日。衝撃的なニュースが流れた。人気絶頂にあった田宮二郎が猟銃自殺。

『白い巨頭』残り2話がまだ未放映だった。田宮二郎の自殺で、視聴率が12/30日は26.3%、最終回は31.4%と大幅にアップした。

自殺の理由はいろいろ取沙汰されている。何年も前から躁鬱病で精神を病んでいた。M資金にひっかかって多額の債権取り立てで苦しみ、暴力団から脅され、精神に異常をきたしていたとか。

9月17日から始まった後半の収録がでは、田宮は泣き崩れてばかりでセリフが頭に入らなくなっていた。妻やスタッフが必死に彼を励まし続け、共演者の協力もあって撮影は11月15日に無事終了。

財前五郎の死のシーンに際して、田宮は3日間絶食してすっかり癌患者になりきった。そのラストシーンは鬼気迫るものだった。田宮は収録後には「うまく死ねた」とラストシーンを自賛したという。

さて、田宮二郎は、自殺の10カ月前に生命保険に加入していた。安田生命に1億5,000万。千代田生命に1億5,000万。合計3億円。当時個人が加入できる限度額だった。

加入から1年以内の死亡は、当時は保険金支払いの免責。つまり支払われないはずであったが、なぜか二社とも即支払った。この件でマスコミは「有名人だから払うのか」と騒ぎ立て、国会でも議題に上った。

保険会社の答弁は「診断書では ❝病死❞ となっていたので、支払った」と。しかし、猟銃での自殺は誰もが知るところ。それに対しては「うつ病は病気。うつ病で自殺したのだから、病死」と。

たしかに「うつ病で自殺する人は多い」。逆に自殺する人は大抵うつ病を患っている。

ということで、以後、生命保険各社は「うつ病の人は生命保険加入不可(謝絶)」となった。

また、自殺免責は二年となった。つまり生命保険加入から二年以内の自殺は、保険金が出ないこととなった。

その後しばらく、そのことを知らないで、契約から一年過ぎて自殺する人も多く、しばしばトラブルになった。