しのぶwaves

有馬忍 ライブ情報 日々記

へび使いの魂胆 22

2005-07-21 20:13:34 | 物語
雷鳴の中から何本もの腕が逆稲妻と共にソドの国めがけてのぼってきました。
真っ黒い雲が、もくもくと立ち上ったその中から、へび使いは現れました。雲が別れてふた手に退くと灰色の球体が、ぶよぶよに折り重なって歩いているのか、這っているのか、ずるずると、しかし、頭の部分だけは、透明なその中に見えるとぐろが不気味な動きで、すばやく回りを伺っているかのようでした。
へび使いの名前は、ダガール。シドの国を征服しようと、実体のない悪意と憎しみで形づくった体を、長い年月をかけて造りあげたのでした。とぐろの脳みそが、ダガール自身でした。