尻切れトンボでいいですか?「いいよ」
では、今夜はとても長いお話を一つ。。
何処かの国に、眠れないお姫様がいました。そこで、もしも安らかに眠らせてくれるなら
結婚しても良いという御触れを出しました。
お姫様の国はそれはそれは豊かな国でありましたので、お金に困っての事ではありません。
お姫様はとても美しい人でしたのでそれを聞いた人々は、我こそはとお城に向かいました。
魔術師は怪しい魔術で、詩人は美しい歌で、医者は薬で、お姫様を眠らせようとしましたが駄目でした。
何故でしょうか。
お姫様は知っていました。
どんな魔術でも、どんな言葉でも、どんな薬でも、眠れない訳を。
お姫様のベッドの下を覗けばすぐに判ったのです。
そうです。誰にでも。
お姫様はついに病気になってしまいました。毎日のように国中の人が尋ねてきましたが、
一年が過ぎ、二年が過ぎても、長い眠りにつけないお姫様をただ見守るばかりでした。
ある町はずれに、貧しい暮らしの若者がおりました。
お父さんは靴屋でしたので、若者も物心つく頃から見よう見真似で靴を作り始めて、今では年老いたお父さんを
養いながら一日中靴を作っては、壁の棚に並べていきます。
そして、最後の棚の隙間に靴を並べ終えた若者は、おもむろに立ち上がるとお父さんに言いました。
「父さん、これで当分の間は靴を作らないでも生活ができるからね。僕は少し長い旅がしたくなったよ」
息子はお父さんから、一枚の金貨を分けてもらいすぐに出かけていきました。
では、今夜はとても長いお話を一つ。。
何処かの国に、眠れないお姫様がいました。そこで、もしも安らかに眠らせてくれるなら
結婚しても良いという御触れを出しました。
お姫様の国はそれはそれは豊かな国でありましたので、お金に困っての事ではありません。
お姫様はとても美しい人でしたのでそれを聞いた人々は、我こそはとお城に向かいました。
魔術師は怪しい魔術で、詩人は美しい歌で、医者は薬で、お姫様を眠らせようとしましたが駄目でした。
何故でしょうか。
お姫様は知っていました。
どんな魔術でも、どんな言葉でも、どんな薬でも、眠れない訳を。
お姫様のベッドの下を覗けばすぐに判ったのです。
そうです。誰にでも。
お姫様はついに病気になってしまいました。毎日のように国中の人が尋ねてきましたが、
一年が過ぎ、二年が過ぎても、長い眠りにつけないお姫様をただ見守るばかりでした。
ある町はずれに、貧しい暮らしの若者がおりました。
お父さんは靴屋でしたので、若者も物心つく頃から見よう見真似で靴を作り始めて、今では年老いたお父さんを
養いながら一日中靴を作っては、壁の棚に並べていきます。
そして、最後の棚の隙間に靴を並べ終えた若者は、おもむろに立ち上がるとお父さんに言いました。
「父さん、これで当分の間は靴を作らないでも生活ができるからね。僕は少し長い旅がしたくなったよ」
息子はお父さんから、一枚の金貨を分けてもらいすぐに出かけていきました。