僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

春霞

2022年02月27日 | 日記
「火事かしら?」
ハンドルを握る家内が言いました。

フロントグラス一面に
何かが燃えた灰がこびりついています。

どこで火事が起こっているの。

あたりを見回しても
そんな気配はありません。

消防車のサイレンも聞こえてきません。

のんびりと行き交う車。
風に舞う灰のようなもの。

空一面の光景に
不思議な感覚を思えました。

カルスト台地の山焼き。
春の訪れを前に山を焼く行事。

はるか彼方の山焼きの灰が
ここまで飛んで来るなんて。

すごいというのか
怖いというのか。

のんびり毎日を過ごしているうちに
自然は色を変えています。

フロントグラスが白に染まる。
春霞は僕の心を陽気にさせる。

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