「あなたのことは、姉から聞いていましたよ」
マンションのエレベーターの中で、男性はこんな言葉を、私に話しました。
「明日、〇〇さんの、67日忌のご回向に行くように。
弟さんが、10時から11時の間に来るから、頼むよ」
兄に、そう言われて私は、「〇〇さんて、どなただったかな・・・?」、と考えていました。
九州にいたころは、よくお伺いしていたのですが、山口にきて、お伺いする機会もなくなりました。
お亡くなりになったと聞いても、実感がわきませんでした。
部屋に入り、遺影を見ました。
アッ!
思わず声が出ました。
まさか、あのオバチャンが・・・いや、私との年齢差を考えると、お姉さんか・・・
・・・が、亡くなっていたなんて。
しばらく、声が出ませんでした。
「姉から、あなたのことは、よく聞いていましたよ」
私の横に座った弟さんが、ポツリと言いました。
聞いていたって、どんなことを・・・?
そんな思いが一瞬浮かびましたが、言葉にはなりませんでした。
日溜りのできた、マンションの、一室。
部屋の雰囲気は、あの時のまま。
今にも、扉の陰から、お姉さんが顔をのぞかせそうで・・・。
私は、安らぎと、悲しみの中で、お経を唱えました。
お姉さん。
久しぶりですね。
後は、声になりませんでした。
人は、いつか消えていく。
でも・・・僕は、いつか再び出会えると信じている。
だから、また会えますよね。
さよならは、言わないよ。
「また、来てくださいね」
私を見送る弟さんの、言葉が心に残って、消えようとはしませんでした。
ps
ゴンキチの見舞いに行った家内が、朝の6時に帰ってきました。
「30分、寝かせて」
そう言うなり、毛布を頭からかぶりました。
「朝、3時に出てきたの。
昨日は、一睡もできなかったわ」
九州のお経の途中、何度も車を止めて、短時間の睡眠をとる、家内。
大丈夫?
そう言いながらも、僕までつられて、コックリ。
時間に追われながらも、不思議な感覚の、一日でした。
マンションのエレベーターの中で、男性はこんな言葉を、私に話しました。
「明日、〇〇さんの、67日忌のご回向に行くように。
弟さんが、10時から11時の間に来るから、頼むよ」
兄に、そう言われて私は、「〇〇さんて、どなただったかな・・・?」、と考えていました。
九州にいたころは、よくお伺いしていたのですが、山口にきて、お伺いする機会もなくなりました。
お亡くなりになったと聞いても、実感がわきませんでした。
部屋に入り、遺影を見ました。
アッ!
思わず声が出ました。
まさか、あのオバチャンが・・・いや、私との年齢差を考えると、お姉さんか・・・
・・・が、亡くなっていたなんて。
しばらく、声が出ませんでした。
「姉から、あなたのことは、よく聞いていましたよ」
私の横に座った弟さんが、ポツリと言いました。
聞いていたって、どんなことを・・・?
そんな思いが一瞬浮かびましたが、言葉にはなりませんでした。
日溜りのできた、マンションの、一室。
部屋の雰囲気は、あの時のまま。
今にも、扉の陰から、お姉さんが顔をのぞかせそうで・・・。
私は、安らぎと、悲しみの中で、お経を唱えました。
お姉さん。
久しぶりですね。
後は、声になりませんでした。
人は、いつか消えていく。
でも・・・僕は、いつか再び出会えると信じている。
だから、また会えますよね。
さよならは、言わないよ。
「また、来てくださいね」
私を見送る弟さんの、言葉が心に残って、消えようとはしませんでした。
ps
ゴンキチの見舞いに行った家内が、朝の6時に帰ってきました。
「30分、寝かせて」
そう言うなり、毛布を頭からかぶりました。
「朝、3時に出てきたの。
昨日は、一睡もできなかったわ」
九州のお経の途中、何度も車を止めて、短時間の睡眠をとる、家内。
大丈夫?
そう言いながらも、僕までつられて、コックリ。
時間に追われながらも、不思議な感覚の、一日でした。