バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

私のバスに現れた子供

2014年04月21日 22時05分25秒 | バス運転士

夕方、南方から営業所前ターミナルへ向かって運行中… あるバス停から3人の子供を連れた(1人は抱っこ)お母さんが乗り、みんな揃って一番後ろ… 車内観覧席に座った。そして、発車してすぐの交差点で信号待ちをしている間、「ワーワー」「ギャーギャー」「静かにしなさい!」という“親子の会話”が続いていた。

信号が青に変わり、バスが動き出すと同時に車内は静かになり、ブォ~ンと走って行くと… 一台の車が、信号のない横断歩道の手前で止まっていた。私は「へぇ~! この横断歩道で止まっている車なんて初めて見た」と驚いたのだが…

すぐに“どこにも人影が見当たらない”ことに気が付き… 次に“そこから100mくらい先にある横断歩道の押しボタン式信号が赤になっている”ことに気が付いた私は、「あの赤信号と、この横断歩道は関係ないよ!」と思いながらポンッとクラクションを鳴らした。すると、その車は慌てたように走って行った…

さて、母子4人が乗ったバス停から2つ目のバス停に到着すると、最後部の席から… 男の子、男の子、お母さん&女の子という順番に降りたのだが… 私がレバーを操作して、中扉が閉まった瞬間! 2番目に降りた男の子が、持っていたビニール傘でトンッと中扉を突いたのである。

私が「は!?」と驚いて固まっている間に、男の子は少し前方に移動して、今度はバスのボディーをトンッと突いたのだった… 私は「こんなことで、バスを止めたまま電話するのか? そんなバカな!」と思って、バスを発車させた。

それから十数分後、営業所前ターミナルに到着… 念のため、待機場所へ移動してからバスの中扉とボディーを確認したけれど、傷も凹みもなくてホッとした。しかしまぁ… なんというか… あんな子供だったら… “夜中に掛け布団を引っ張る子供”の方がマシかな? ハハハ…