オストゥーニの旧市街は階段が続き平たんではないのだが、まるで迷宮の中にすっぽり入りこんだような気分で、でこぼこなど少しも苦にならない。
プーリア地方には白い街がいくつもあるが、ここの白壁もきちんと整備されていた。
細くなった道に戸惑っていると、急に見晴らしの良い広場に出たり、階段を上るとアドリア海の展望が飛び込んできたり、
まさに変化に富んだ眺めが展開して飽きることがない。
旧市街を囲む城壁の所に来た。この城壁は1350年ころアンジュー家の支配していた時代に造られ、その後も増強されて今のようになったという。
この町は何度も支配者が入れ変わり、戦いと戦乱が繰り返された。そのたびに防備の強化が図られる。
ここはアドリア海からわずか10キロのため、常に海からの異民族侵入の脅威にさらされてきた。
従って町の外壁はまさに城郭として、高く堅固に強化され、地上の軍艦のような装いを見せることになった。
その結果の高低差が、迫力ある斜面都市を形成していった。
そんな城郭にも人の生活がある。洗濯物が風に揺れていた。
また別の場所ではバルコニーに干された洗濯物が強烈な色彩で、これがまた白い町によく合っていた。
そして、城壁と海との間に広がるのはオリーブの林。この地では良質なオリーブが取れることで有名。住民に聞くと、大きくうなずいてくれた。
一回りしてリベルタ広場に戻った。
カフェでグラニータリモーネを一杯。うまい!
冷たさと甘さの具合が絶妙で、空を見上げて「ヤッホー」と叫ぶくらいにうまかった。
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