12月のヴェネツィア
広場に通じる道路の中央に
イルミネーションが 吊り下げられた
1つ1つが小さな地球のような球状で
その球の外側を囲むように
沢山の豆電球が 取り付けられている
点灯されると 青い光を発した球が
通りを華やかに彩ってくれる
ただ 最近の日本のような派手なものではなく
しみじみと通りを飾る・・・といったものだ
そんなクリスマス風景を カメラに収めようと
撮影を始めた
何枚か撮っているうちに 通りの脇にある教会も含めて絵にしようと
教会のファザードを飾る小さな聖人像に ピントを合わせた
思い切りズームして シャッターを切る
確かめてみると イルミネーションは
ちりばめられた青い雪の粒のように
聖人像を ふんわりと包んでくれた
まるで 像がこれから天に昇ってゆく瞬間に出会えたと
見間違うほどの清浄な雰囲気を
感じられた時間だった