Girl's Be Ambitious!

日々の徒然日記、旅行記など

シャーロック・スペシャル 「The Abominable Bride / 忌まわしき花嫁」 Part 2

2016年02月03日 | SHERLOCK(BBC)
「The Abominable Bride / 忌まわしき花嫁」 Part 2。
(→ Part 1 はコチラ。)

(完全ネタバレ)
※日本語訳はテキトーです。



MH : You’re in deep, Sherlock, deeper than you ever intended to be. Have you made a list?
(お前は深みにはまっている、シャーロック。 これまでにないくらい。 リストを作ってきたか?)
SH : Of what?
(何の?)
MH : Everything. We will need a list. Good boy.
(すべてだ。 我々にはリストが必要だ。 いい子だ。)
SH : No. I haven’t finished yet.
(いいや。それはまだ全部じゃない。)
MH : Moriarty may beg to differ.
(モリアーティの考えは違うだろうが。)
SH : He’s trying to distract me, to derail me.
(ヤツは僕の気をそらそうとしている。 狂わせようと。)
MH : Yes. He’s the crack in the lens, the fly in the ointment ... the virus in the data.
(そうだ、彼はレンズの傷だ。軟膏の中の蠅、データの中のウイルス…。)
SH : I have to finish this.
(終わらせなければ。)

MH : If Moriarty has risen from the Reichenbach cauldron, he will seek you out.
(もしモリアーティがライヘンバッハの渦の中から復活したら、お前を探し出すだろう。)
SH : I’ll be waiting.
(待ち遠しいね。)
MH : Yes. I’m very much afraid you will.
(ああ。残念ながらそのようだ。)

ディオゲネス・クラブ。
死体に残されたメモから、モリアーティの復活を疑うシャーロックとマイクロフト。



2日間、部屋で食事もとらずに瞑想しているシャーロック。
心配するハドソンさん&レストレードが去った後、やってきたのはモリアーティ。

JM : What do you want, Sherlock?
(何が欲しいんだ、シャーロック。)
SH : The truth.
(真実だ。)
JM : Truth’s boring. You didn’t expect me to turn up at the scene of the crime, did you?
    Poor old Sir Eustace. He got what was coming to him.

(真実なんて退屈だ。 僕が犯罪現場に姿を見せるなんて思ってなかったんだろう?
 哀れで年老いたユースタス。 彼は当然の報いを受けた。)
SH : But you couldn’t have killed him.
(だが、お前には彼を殺すことができない。)
JM : Oh, so what? Does it matter? Stop it. Stop this.
    You don’t care about Sir Eustace, or the Bride or any of it.
    There’s only one thing in this whole business that you find interesting.

(だからなんだ? それが重要なことか? やめよう、こんなことは。
 君はユースタスや花嫁のことなんか、気にしてないんだろう。
 この全ての出来事の中で、君が興味を持ったのはたった一つの事。)



SH : I know what you’re doing.
(おまえが何をしようとしているのかは分かってる。)
JM : The Bride put a gun in her mouth and shot the back of her head off,
    and then she came back. Impossible. But she did it, and you need to know how.
    How... don’t you? It’s tearing your world apart not knowing.

(花嫁は銃を口に入れ、頭を吹き飛ばした。 で、彼女は戻ってきた。 不可能だ。
 だが彼女はやってのけた。 君はどうやったか知る必要がある。
 どうやったか…、だろ? それは知らないうちに君の世界をかき乱している。)
SH : You’re trying to stop me ...to distract me, derail me.
(おまえは僕を止めようとしている。気をそらそうとしている。 狂わせようと。)
JM : Because doesn’t this remind you of another case?
    Hasn’t this all happened before? There’s nothing new under the sun.
    What was it? What was it? What was that case? Huh? Do you remember?
    It’s on the tip of my tongue. It’s on the tip of my tongue.

(なぜならこれは他の事件を思い出させないか? 以前にも起こっていないか?
 この世に新しいものはない。それは何だ? 何なんだ? 何の事件だ? ええ? 覚えてるか?
 喉まで出かかってるだろう。 出かかっている。)
SH : It’s on the tip of my tongue.
(喉まで出かかっている。)
JM : It’s on the tip ...of my tongue.
(喉まで…、出かかっている。)
SH : For the sake of Mrs Hudson’s wallpaper, I must remind you that one false move
    with your finger and you will be dead.

(ハドソンさんの壁紙のために、間違って指を動かせばお前は死ぬと言っておこう。)
JM : Ed ith the noo thethy.
(&%$#'()+`?|%&$)
SH : I’m sorry?
(なんて言った?)
JM : Dead ...is the new sexy.
(死ぬのは新しいセクシーだ。)

~銃で頭を吹き飛ばすモリアーティ~

JM : Well, I’ll tell you what, that rather blows the cobwebs away.
(ああ、言っておくと、気分を一新させたほうがいい。)
SH : How can you be alive?
(どうして生きてるんだ?)
JM : How do I look, huh? You can be honest. Is it noticeable?
(どう見える? 正直に言ってくれよ。 目立ってるかな?)
SH : You blew your own brains out. How could you survive?
(お前は自分の頭を吹き飛ばした。 どうやって生き延びた?)
JM : Well, maybe I could back-comb.
(まぁ、髪を逆立てればいいかな。)
SH : I saw you die. Why aren’t you dead?
(お前が死ぬのを見た。 どうしてお前は死んでいないんだ?)
JM : Because it’s not the fall that kills you, Sherlock. Of all people, you should know that.
    It’s not the fall. It’s never the fall. It’s the landing.

(なぜなら、お前を殺すのは飛び降りじゃないからだ、シャーロック。 みんなの為に、知っとかないと。
 飛び降りじゃないんだ。 決して飛び降りじゃない。 それは着地だ。)



SH : I have to go back!
(戻らないと!)
MH : What?
(なんだ?)
SH : I was nearly there! I nearly had it!
(もう少しだったんだ! もう少しで解けたんだ!)
MH : What on earth are you talking about?
(何の話をしているんだ?)
JW : Go back where? You didn’t get very far.
(戻るってどこへ? そんなに遠くへは行ってないぞ。)
SH : Ricoletti and his abominable wife! Don’t you understand?
(リコレッティと彼の忌まわしき花嫁だ! 分からないのか?)
MW : No, of course we don’t. You’re not making any sense, Sherlock.
(もちろん、分からないわよ。 あなたは支離滅裂よ、シャーロック。)
SH : It was a case, a famous one from a hundred years ago, lodged in my hard drive.
    She seemed to be dead but then she came back.

(事件だ。 100年前の有名な事件。僕のハードドライブに残っていた。
 彼女は死んだように見えたが、戻ってきた。)
JW : What, like Moriarty?
(モリアーティのように?)
SH : Shot herself in the head, exactly like Moriarty.
(自分で頭を撃ち抜いたんだ。 まさにモリアーティのように。)
MW : But you’ve only just been told. We’ve only just found out.
    He’s on every TV screen in the country.

(でもあなたは今、聞いたばかりじゃない。 私たちもたった今聞いたばかりよ。
 彼が国中すべてのテレビに映ってるってことを。)
SH : Yes? So? It’s been five minutes since Mycroft called.
    What progress have you made? What have you been doing?

(ああ、だから? マイクロフトが電話してから5分だ。どのくらい進展した? 何をしてたんだ?)
JW : More to the point, what have you been doing?
(それより、君は何してたんだ?)
SH : I’ve been in my Mind Palace, of course.
(僕は自分のマインドパレスの中にいた、言うまでもなく。)
JW : Of course.
(そうだろうよ。)
SH : Running an experiment, how would I have solved the crime if I’d been there in 1895.
(実験してたんだ。 もし僕が1895年にいたら、どうやって事件を解決するのかを。)

19世紀でのシャーロック&モリアーティのやり取りから一転、
突然、「シリーズ3」のラストで飛行機が戻ってきたシーンに!!

飛行機の乗組員が、「忌まわしき花嫁」事件の登場人物と同じだし、
これまでのビクトリア時代の話はスピンオフじゃなくて、
単にシャーロックのマインドパレスの中の話だったってコト!? Σ( ̄□ ̄;)



MH : Did you make a list?
(リストは作ったのか?)
SH : Of what?
(何の?)
MH : Everything, Sherlock. Everything you’ve taken.
(全てだ、シャーロック。 おまえが使ったもの全てのだ。)
JW :No, it’s not that. He goes into a sort of trance. I’ve seen him do it.
(いや、そうじゃない。 彼はトランス状態だったんだ。 前に見たことがある。)
MH : We have an agreement, my brother and I, ever since that day.
    Wherever I find him ...whatever back alley or doss house ...there will always be a list.

(我々には取り決めがある。 あの日から、弟と私には。 裏通りや安宿…。
 私がどこで彼を見つけようと、常にリストはあるんだ。)

シャーロックはモリアーティの復活の謎を解き明かすため、
ドラッグを使って自分のマインドパレスに入り込んでいた。

シリーズ3「His Last Vow / 最後の誓い」の潜入捜査でも使っていたドラッグ。
シャーロックは使用者であって中毒者ではないと言うが、マイクロフトは呆れジョンは怒り心頭。
意識下に深く潜るために必要なものだと主張しているけど、
ジョンと離れることになって、また常習的に使い始めるようになってしまったんでしょうかね?

JW : Morphine or cocaine?
(モルヒネか?コカインか?)
SH : What did you say?
(なんて言った?)
JW : I didn’t say anything.
(何も言ってないぞ。)
SH : No, you did. You said ...
(いいや、言った。 君は言った…)
JW : Which is it today? morphine or cocaine? Holmes?
(今日はどっちなんだ? モルヒネか?コカインか? ホームズ?)

MI6の情報セキュリティを破って、リコレッティの事件が本当にあったことだと突き止めたメアリー。
シャーロックは同じように頭を撃ちぬいた彼女の事件を解決すれば、
モリアーティの謎も解けると、マインドパレスに戻ろうとする。



JW : Listen. I’m happy to play the fool for you. I will run along behind you like some halfwit,
    making you look clever, if that’s what you need, but dear God above ...
    you will hold yourself to a higher standard!

(聞くんだ。僕は君のためにまぬけな振りをするのはかまわない。
 もし君が必要なんだったら君がかしこく見えるように、バカみたいに君の後ろをついていく。
 なのに…、まったく。 君はもっとまともになるんだ!)
SH : Why?
(なぜだ?)
JW : Because people need you to.
(みんなが君を必要としているからだ。)
SH : What people? Why? Because of your idiot stories?
(誰が? どうして? 君のバカげた話のせいで?)
JW : Yes, because of my idiot stories.
(そうだ、僕のバカげた話のせいでだ。)

マインドパレスの19世紀に戻ってきたシャーロック。
こちら側でもドラッグを使ったことで、ワトソンに怒られております。(^^;
そんな時、メアリーから電報が届き彼女に危険が迫っているとの知らせが。

JW : Not that one. This one.
(それじゃない。 こっちだ。)
SH : Why?
(なぜだ?)
JW : You’re Sherlock Holmes. Wear the damn hat.
(君はシャーロック・ホームズだろ。 このバカげた帽子をかぶるんだ。)



MW : I’ve been making enquiries. Mr Holmes asked me.
(調査を依頼されていたの。 ホームズさんに頼まれて。)
JW : Holmes, how could you?
(ホームズ。 君はなんてことを?)
MW : No, not him. The clever one.
    It seemed obvious to me that this business could not be managed alone.
    My theory is that Mrs Ricoletti had help, help from her friends.

(違うわ、彼じゃない。 頭がいい方よ。この件は私1人じゃ扱えないって思ったから。
 私の仮説ではリコレッティ夫人には助けがあったのよ。 彼女の友達の。)
SH : Well done, Mary. ‘The clever one’?
(お見事だ、メアリー。「頭がいい方」だって?)

マイクロフトにシャーロックを見張るように依頼されていたメアリー。
彼女は、シャーロック&ジョンより先に犯人たちの隠れ家(教会)を発見していた。
合流した3人は建物に侵入し、怪しげな集団を目撃する。

JW : I thought I was losing you. I thought perhaps we were neglecting each other.
(僕は君を失ったのかと思った。 もしかしたら、お互いをなおざりにしているのかと。)
SH : Well, you’re the one who moved out.
(でも、君が出て行ったんじゃないか。)
JW : I was talking to Mary.
(僕はメアリーに言ったんだ。)



MW : What’s all this about? What do they want to accomplish?
(これは一体なんなの? 彼らは何を成し遂げようとしてるの?)
SH : Why don’t we go and find out?
(行って確かめればいいんじゃないか?)

「KKK (クー・クラックス・クラン)」のような恰好をした集団の中へ、ドラマチックに登場するシャーロック。



MW : But why would she do that ? Die to prove a point?
(でもどうして彼女はそんなことを? 自分の正しさを証明するために死んだの?)
SH : Every great cause has martyrs. Every war has suicide missions and make no mistake, this is war.
    One half of the human race at war with the other.
    The invisible army hovering at our elbow, attending to our homes, raising our children,
    ignored, patronised, disregarded, not allowed so much as a vote.

(あらゆる大義には殉教者がいる。あらゆる戦争には特攻任務がある。そして間違いなく、これは戦争だ。)
 人類の半分が、もう一方に挑んだ戦い。我々の腕の中でさまよっている見えない兵隊。
 家を世話し、我々の子供を育て、無視され、見下され、軽視され、投票権も与えられていない。)

事件の真相。
エミリア・リコレッティは銃で彼女の口を撃つふりをしつつ、もう1丁の銃を下に向けて撃つ。
そして共犯者はカーテンに血のスプレーをかけ、自殺の様子を群集に目撃させる。
本物のリコレッティはこっそりと建物を抜け出し、彼女の身代わりとして準備された死体はモルグへ運ばれ、
スコットランドヤードが興味をひかない自殺として処理される。
その後、頭の傷をメイクで偽装し、夫が好んで出入りしているアヘン窟の外で彼に声をかけて撃ち殺す。
完璧な演出のための、完璧な舞台。

復讐を果たした彼女は、最後に仲間の協力によって自ら命を絶ち、
モルグの死体と入れ替えられる。



SH : So, you see, Watson, Mycroft was right. This is a war we must lose.
(これで分かっただろう、ワトソン。 マイクロフトは正しかった。
 これは僕達が負けなければならない戦争だ。)

エミリアの夫は彼女とアメリカで出会い、結婚と地位を約束したが、
その後、彼女を捨て一文無しで放り出した。
衰弱し自らの死期を悟った彼女は、仲間の助けを得て自らの命と引き換えに彼を殺害したのだ。

エミリアの仲間の中には、モルグのフーパー(モリー)や、ワトソン家のメイド(ジェニー)、
「The Sign of Three / 三の兆候」に出てきた、ジャニーンの姿も。
そして屋敷で見た花嫁は、幽霊ではなくガラスを使ったトリックで、
窓ガラスが割れる音は、犯人たちがトリックで使ったガラスを割ってしまった時のものだった。

SH : Look around you. This room is full of Brides. Once she had risen, anyone could be her.
(周りを見るんだ。 この部屋は花嫁で埋め尽くされている。
 ひとたび彼女がよみがえったら、誰でも彼女になれる。)

これらの連続する事件は、エミリアの死を機に虐げられてきた女性達が起こしたものだった。
そしてユースタスを殺した犯人が、カーマイケル夫人だと見抜いたシャーロック。

SH : One small detail doesn’t quite make sense to me, however.
    Why engage me to prevent a murder you intended to commit?

(しかし、ひとつだけつじつまが合わないことがある。
 どうしてあなたは自分が犯すつもりだった殺人を阻止するために、僕を雇ったんだ?)



JM : It doesn’t quite make sense, this doesn’t quite make sense.
    Of course it doesn’t make sense. It’s not real. Oh, Sherlock. Peekaboo.

(全くつじつまが合わない。 これは全くつじつまが合わない。
 もちろんそうだ。 だってこれは現実じゃない。 ああ、シャーロック。いないいないばぁ。)
SH : No. No, not you. It can’t be you.
(違う、違う、お前じゃない。 お前のはずがない。)

近づいて来た花嫁がベールを上げると、そこにはモリアーティがっ!
っていうか、この花嫁の衣装。 何人の役者サンが着たんだろう?(^^;

SH : Mrs Emelia Ricoletti. I need to know where she was buried.
(エミリア・リコレッティ。 彼女がどこに埋葬されているかを突き止めないと。)
MH : What, a hundred and twenty years ago!?
(なんだって、120年前だぞ!?)
SH : Yes.
(そうだ。)
MH : That would take weeks to find, if those records even exist. Even with my resources ...
(見つけるのに数週間はかかるだろうな。 もしその記録が存在していて、私のコネがあったとしても…。)
MW : Got it.
(見つけたわよ。)

メアリー! どこまで無敵なんだ。(笑)
意識を取り戻したシャーロックがいたのは病院。
シャーロックは真相を突き止めるために、ジョン&メアリー、マイクロフト、
そして警察を引き連れたレストレードとエミリア・リコレッティの墓地へ向かう。



SH : Mrs Ricoletti was buried here, but what happened to the other one,
    the corpse they substituted for her after the so-called suicide?

(リコレッティはここに埋められた。 しかし、もう一つの死体はどうしたんだ?
 いわゆる自殺として彼女の身代わりにされた死体は?)
JW : They’d move it. Of course they would.
(彼女たちが動かしたんだよ。 もちろん、そうしたんだろう。)
SH : But where?
(だが、どこへ?)
JW :Well, not here.
(まぁ、ここじゃない。)
SH : But that ... that’s exactly what they must have done.
    The conspirators had someone on the inside.
    They found a body just like Molly Hooper found a body for me when I ...

(しかし、これは彼女たちがやり遂げなければならないことだ。
 内部に共犯者がいたんだ。 モリー・フーパーが僕のために死体を見つけてきたように…。)

リコレッティの墓を掘り起こして確かめようとするシャーロック。
しかしジョンは、そんなことよりモリアーティの方が重要だと怒って帰っていく。

JW : When you’re ready to go to work, give me a call. I’m taking Mary home.
(仕事に戻る気になったら電話してくれ。 僕はメアリーを家に連れて帰る。)
MW : You’re what?
(なんですって?)
JW : Mary’s taking me home.
(メアリーが僕を家に連れて帰る。)
MW : Better.
(その方がマシね。)



シャーロックは、レストレードと墓を掘り始める。
ついにリコレッティの棺を見つけるが、もう1つの死体は見つからない。

SH : They must have buried it underneath. They must have buried it underneath the coffin.
(下に埋まっているはずだ。 棺の下に埋めたはずなんだ。)
L : Bad luck, Sherlock. Maybe they got rid of the body in another way.
(運が悪かったな、シャーロック。 彼女達は他の方法を使ったんだろう。)

茫然とするシャーロックの耳に、リコレッティの歌声が聞こえてくる。
振り向くとそこには、腐乱した花嫁の起き上がる姿が…。



SH : Oh, I see. Still not awake, am I?
(ああ、分かったぞ。僕はまだ目覚めてないんだな?)
JM : Too deep, Sherlock. Way too deep. Congratulations.
   You’ll be the first man in history to be buried in his own Mind Palace.

(深すぎるぞ、シャーロック。 あまりに深すぎる。 おめでとう。
 君は自身のマインドパレスに埋められた、歴史上で初めての男だ。)

ええーっ! さっきのもマインドパレスの中だったの!? Σ( ̄□ ̄;)
確かに現実世界で死体が起き上がってくるのはおかしいけどさ。
もう、なにがなんだか分からない。(笑)
そしてシャーロック&モリアーティが立っていたのは「ライヘンバッハの滝」。

SH : What are you?
(お前は何者だ?)
JM : You know what I am. I’m Moriarty. The Napoleon of crime.
(僕が何者かは分かってるだろう。 僕はモリアーティだ。 犯罪のナポレオン。)
SH : Moriarty’s dead.
(モリアーティは死んだ。)
JM : Not in your mind. I’ll never be dead there. You once called your brain a hard drive.
    Well, say hello to the virus. This is how we end, you and I. Always here, always together.

(君の頭の中では違う。 そこでは僕は決して死なない。 いわゆる君がハードドライブと呼んでいる頭の中では。
 ウイルスに挨拶を。 これが僕たちの結末だ、君と僕。 いつもここで、いつも一緒だ。)



JM : Oh, you think you’re so big and strong, Sherlock! Not with me!
    I am your weakness! I keep you down!
    Every time you stumble, every time you fail. When you’re weak. I am there!

(ああ、君は自分が偉大で強いと思ってるんだろシャーロック! 僕と一緒じゃ違う!
 僕はお前の弱さだ! お前を押さえつけてやる!
 お前がヘマをした時、しくじった時にいつも。 お前が弱った時、僕はそこにいるんだ!)

JM : No. Don’t try to fight it. Lie back and lose!
    Shall we go over together? It has to be together, doesn’t it? At the end, it’s always just you and me.

(よせ、戦おうとするんじゃない。 そのまま倒れて、負けてしまえ!
 一緒に行こうじゃないか? 一緒じゃなきゃ、だろ? そして最後には、いつも君と僕だけだ。)

打ちのめされ、絶壁に追い詰められたシャーロック。
モリアーティと共に滝壺に落ちそうになり、絶体絶命!
と、その時うしろから咳ばらいが…。



JW : Professor, if you wouldn’t mind stepping away from my friend.
  I do believe he finds your attention a shade annoying.

(ああ教授、もしよかったら僕の友達から離れてもらえませんかね。
 彼はあなたの影が不愉快だと気が付いたようだ。)
JM : That’s not fair. There’s two of you!
(こんなのずるいぞ。 君たちは2人じゃないか!)
JW : There’s always two of us. Don’t you read The Strand?
    On your knees, Professor. Hands behind your head.

(僕たちはいつも2人だ。 ストランド紙を読んでないのか? ヒザをついてください教授。 手を頭の後ろに。)
SH : Thank you, John.
(助かったよ、ジョン。)
JW : Since when do you call me John?
(いつから僕を「ジョン」と呼ぶように?)
SH : You’d be surprised.
(君には驚かされる。)

銃を持って現れたのは、やっぱりジョン!
シャーロックの危機にはいつも駆けつける!(笑)

JM : Why don’t you two just elope, for God’s sake?
(君たち2人で駆け落ちでもしたらどうだ? まったく。)
JW : Impertinent.
(失礼だな。)
SH : Offensive.
(無礼だ。)
JW : Actually ... would you mind?
(それじゃあ…、構わないか?)
SH : Not at all.
(ちっとも。)

ひざまずいたモリアーティの背中を蹴って、滝壺に落とすジョン。



JW : So, how do you plan to wake up?
(それで、どうやって目覚めるつもりなんだ?)
SH : Ohhh, I should think like this.
(ああ、もちろんこうやってだ。)
JW : Are you sure?
(本当にやるのか?)
SH : Between you and me, John, I always survive a fall.
(君と僕との間じゃ、ジョン。僕はいつも飛び降りから生還するんだ。)
JW : But how?
(でも、どうやって?)
SH:Elementary, my dear Watson.
(基本だよ、ワトソン君。)

そう言い残し、笑みを浮かべながら自ら滝壺に飛び込むシャーロック。



SH : Miss me?
(寂しかったか?)
JW : Sherlock? You all right?
(シャーロック? 大丈夫なのか?)
SH : Yes, of course I am. Why wouldn’t I be?
(ああ、もちろん大丈夫だ。 どうしてそうでないと?)
MW : ’Cause you probably just OD’d. You should be in hospital.
(なぜって、あなたはたぶん過剰摂取したのよ。 病院にいかなきゃ。)
SH : No time. I have to go to Baker Street now. Moriarty’s back.
(そんな時間はない。 ベイカー街へ今すぐ戻らないと。 モリアーティが戻ってきたんだ。)
MH : I almost hope he is, if it’ll save you from this.
(そうであることを望むよ。 もしそのことがこれ(リスト)からお前を救うなら。)
SH : No need for that now. Got the real thing. I have work to do.
(今はもうリストは必要ない。 実戦だ。僕にはやらなきゃならないことがある。)
MH : Sherlock. Promise me?
(シャーロック、約束だぞ?)
SH : What are you still doing here?
    Shouldn’t you be off getting me a pardon or something, like a proper big brother.

(どうしてまだここにいるんだ? 気取ってる兄のように、出ていくのに僕の許しはいらないぞ?)



MH : Doctor Watson. Look after him ... please?
(ドクター・ワトソン。 彼の面倒をみてくれ。 いいかな?)

マイクロフトの頼みにうなずき、出ていくジョン。
そしてシャーロックが破り捨てたリストを拾い、自分のノートに挟み込むマイクロフト。
そこに記されていたのは、「REDBEARD」という文字。

他にも「611174」「Vernet?」「Scarlet Roll M」などの文字が書かれていて、
一部では「611174」が、シャーロックの誕生日「1974年1月6日」を表しているのではないかという説も。
でも「ヴェルネ(Vernet)」って何? 人名? うーん謎だ。(^^;



JW : Sherlock, hang on. Explain. Moriarty’s alive, then?
(シャーロック、待ってくれ。 説明しろよ。 モリアーティは生きてるんだな?)
SH : I never said he was alive. I said he was back.
(僕は一度だって彼が生きているとは言ってない。 彼が戻ったと言ったんだ。)
MW : So he’s dead.
(じゃあ、彼は死んだの?)
SH : Of course he’s dead. He blew his own brains out. No-one survives that.
    I just went to the trouble of an overdose to prove it.
    Moriarty is dead, no question. But more importantly ...I know exactly what he’s going to do next.

(もちろん死んだ。 ヤツは自分の頭を吹き飛ばしたんだ。 生き残れる者はいない。
 それを証明するために、ちょっと過剰摂取に陥っただけだ。モリアーティは死んだ、間違いなく。
 だがもっと重要なことは、ヤツが次に何をするのか僕にはハッキリ分かってるってことだ。)

車に乗り込み、飛行場を後にする3人。
そしてエンディング…。



と思ったら、またまたヴィクトリア時代に戻ってまいりました!(^^;

JW : I rather thought ... “The Abominable Bride.”
(それよりもむしろ…、「忌まわしき花嫁」というのは?)
SH : A trifle lurid.
(ちょっと、ゾッとするな。)
JW : It’ll sell. It’s got proper murders in it, too.
(これは売れるぞ。 正当な殺人も関係しているし。)
SH:You’re the expert.
(君は専門家だからな。)
JW : As for your own tale, are you sure it’s still just a seven percent solution that you take?
    I think you may have increased the dosage.

(君の話に関しては、接種したのは7%の溶液にすぎないって事は確かなのか?
 投薬量を増やしたんじゃないかと思っているんだが。)
SH : Perhaps I was being a little fanciful. But perhaps such things could come to pass.
    In any case, I know I would be very much at home in such a world.

(もしかしたら少しばかり空想的だったのかもな。 ことによると、これから起こる事なのかもしれない。
 いずれにせよ、僕はあの世界でとてもうまくやっているようだ。)
JW : Don’t think I would be.
(僕がそこにいるとは思えないな。)
SH : I beg to differ. But then I’ve always known I was a man out of his time.
(お言葉を返すようだが。僕は自分が彼の時代から抜け出した人間だということに、ずっと気が付いていた。)

221Bの部屋で事件の事を話し合っている2人。
ホームズが体験したことをワトソンはドラッグが見せたことだと思っているようですが、
ホームズ自身は、この時代の自分が何者なのかに気がついている様子。
そして窓から外を見ると、そこには現代のロンドンの景色が…。


過去シリーズの会話や、似た場面がたくさん出てきてたのは、
シャーロックのマインドパレスの中だったからなのね~。
最初に現代のシーンが出てきた時は「夢オチかいっ!!」とズッコケたけれど(笑)、
ガッカリするほどではなく、むしろこれまでシャーロックがジョンと経験してきたことを、
うまくヴィクトリア時代に置き換えてるなぁと思いました。
この場面はあのエピソードのあの場面だなとか、気がつくのも面白かったしねっ。
今回はまぁ「スペシャル」ということで、総集編って感じなんでしょうか。

「最後の誓い」でシャーロックが飛び立ってから、時間的にはそれほど経っていないけれど、
これを見終わった後だと、「シリーズ4」ではアッサリと221Bに戻ってそうだよね。
シャーロックは1週間ほど独房に入っていたとマイクロフトが言ってましたが、
大勢が見ている前で無抵抗なマグヌッセンを射殺した事実は、結局お咎めなしなのかしら?(^^;

さて、モリアーティは確実に死んだとシャーロックは断言しましたが、
彼のマインドパレス内でモリアーティが気になる事を言ってたなぁ。

JM : Because it’s not the fall that kills you, Sherlock. Of all people, you should know that.
    It’s not the fall. It’s never the fall. It’s the landing.

(なぜなら、お前を殺すのは飛び降りじゃないからだ、シャーロック。 みんなの為に、知っとかないと。
 飛び降りじゃないんだ。 決して飛び降りじゃない。 それは着地だ。)

ということは、モリアーティの本当の目的はシャーロックを自殺によって殺す事ではなく、
モリアーティの復活によってシャーロックが呼び戻されであろう後に仕組まれてるってコト!?
きっとその陰謀(?)は「シリーズ4」で明かされるんだろうけど、
すでに仕組まれてるならモリアーティ自身が行う必要性はないし、後継者が出現するのかしら?
なんか、自分でも何を言っているのか分からなくなってきた…。(^^;

というワケで、モリアーティは次シリーズでどんな罠を仕掛けてくるんでしょうか!


【BBC SHERLOCK INDEX】
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
解説&翻訳ありがとうございます! (Rook)
2016-02-21 18:23:55
初めまして。映画でもう三回観てますがわからない点があったので参考になりました!
S4に繋がる壮大な話だったのですね…!
初日、完全な単独話だと思ってS1しか観ていない友人と行ってしまったので先にこちらを拝見しておけば良かったです(^_^;)
Rookサン (TOMO)
2016-02-21 20:47:09
いらっしゃいませ!
もう3回も見に行かれたんですかっ。すごい~。

私もお正月に見るまで、単独話だと思ってたので
すっかりダマされてしまいましたわ。(^^;
でもこうなると、映画にする必要があったのかと思ってしまいます。(笑)

家族も見に行くと言っていたので、最低でもシリーズ3を
復習してから見るように言っておきました。

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