私の行き付けの床屋

　まず、私の髪型について少し説明させて下さい。20年以上変わっていません。「ストレートアイパーオールバック」です。これは洗髪後、髪を後ろに流せばセット終了と言う優れものです。ですから、私をご存知の方は（１）断髪直後（２）これが伸びたものの2種類しか見た事無いと思います。七三分けで朝起きて、鏡の前でドライヤー片手に30分なんて御免被ります。

　行き付けのお店Fは沖縄で一番アイロン、パンチパーマが上手と言う事で謎の中国人「金城さん」から紹介され、大変お気に入りになりずっと通っています。でも、ただ、ひとつだけ困ってしまう事があります。それは

　沖縄一のパンチパーマを求めて業界筋のお兄様方が集合する事です。素人に危害を加えるとかそういう事はありませんが、散髪後鏡を見てにやにやと「おお、耳を付ければゴジラ顔」とか空想していると、鏡越しに殺意のこもった視線を感じ、視線をたどれば3個隣の席の怖いお兄さんがこれも新品のパンチ頭で「こいつ、どこの組のもんじゃ」とガンを飛ばしまくりで、慌てて「微笑み返し」で和睦を図らないと困ったことになっちゃうよ、シチュエーションが当たり前に有るのはちょっと怖いね。何とかして欲しいな～と、薄々感じていました。

　お店のオーナーも業界VS業界とか業界VS素人の抗争が起こらないように考えました。多分、ギャング映画でも見て思いついたのでしょう。店内に個室を設置したのです。こうすれば危ない接触も避けられますし、髪を切る親分も床屋で暗殺される心配がなくなるので、関係者全員が大喜びです。お客全員パンチでも隔離政策が機能しているお蔭で平和です。

　ここまで書いてきて気が付きました。お店のオーナーの髪型風貌は「痩せた喜納昌吉」にそっくりです。これなら、何か起こっても業界筋には見えませんよね。汚いな～。自分だけ安全確保は。

子供時代「坊ちゃん刈り」・中学生「丸坊主」・高校大学「長髪」・社会人「地味な長髪から現在のオールバック」・将来「禿げ頭」うぐぐ、もう少し頑張ってね長いお友達の私の髪の毛。

別に禿げ頭を差別している訳ではありませんので禿の皆様は怒っちゃ嫌よ。