LOVE&DESIRE

沖縄で頑張る爺バンドのブログだったがいつの間にか爺の独り言(涙)。

市場幻視(1)

2011-09-12 15:54:31 | インポート

 河童を捕獲しようとして漫湖に転落し、泣きながら吉牛を食べた苦い経験から河童捕獲は玄人にお任せ。曙市場は戦後城下町の焼跡に闇市から始まり、当初は困窮していた食糧事情を幾らかでも助けになればと食糧を主に商っていたのだけど、時が経ち生活が少しずつ元に戻り始めると、市場に集まる客を当て込んで様々な店が軒を連ねるように変わっていった。おまけに店が増えるに従って、あちらこちらと継ぎ足し継ぎ足していった為、市場の中は迷路の如き様相となり果て、初めて訪れる人など、市場から二度と無事に出てこれぬのではないかと恐れるほど混沌している。                                                         市場の古い木造は長屋作りで、どの建物も大分くたびれていて、時代遅れの商店が軒を連ね、今にも崩れ落ちそうな風情である。市場北口から入り二本目の筋を左に曲がれば八百屋と肉屋に挟まれた間口一間の可愛い店構え「大衆酒場 河童」。名前の通り河童専門店である。丹波哲郎にそっくりな顔なじみの親爺「おうっ、好いころ合いに来なさったね、昨日の活け造りの残りの煮込みそろそろ頃合いだよ」と歓迎してくれる。これは河童肉に蒟蒻生姜大蒜人参などを醤油味噌砂糖で味付けし煮込んだ精力増強料理で、そのまま食するのではなく、河童酒25年古酒(河童陰茎入り)を大きめの丼ぶりに注ぎ薬味の葱を生で入れ、河童煮込みを熱々に熱し少し酒精が飛ぶ位の気合で投入し口内が火傷する覚悟で飲み干すが正しい頂き方。

 立て続けに2杯飲み干せば忽ち効果表れ「我は超人也、万能である、深淵がのぞき返せばなあにこちらからものぞき返してやれ、それでも来るなら頭ほどの岩石など投入したるわ」などと豪語しつつ、何やら下半身陰茎及びその周辺に熱くたぎる感覚、脳天までずいずいわしわしと伝達し早く射精などせねば漏えいしてしまうわいと急いでお愛想を済ませ女郎屋などに繰り出す。

続くかもしれません。


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