失われた時を求めて

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映画『20世紀少年』を見てきたゾ!

2008-08-30 22:34:07 | 映画
 今日、初回と第2回を続けて見てきました。2回目を見ても、あまり新しい発見はありませんでした(^^ゞ
 画像は、本日の戦利品。パンフレットの他に、ピンバッヂのセットとキーホルダー、そしてガイドブックです。ピンバッヂは「トリロジーチケット」にも付いてきたのですが、あちらは銀色。こちらは金色です。

同じものがフツーに売られていたらショックですが、色が違ったので良かったぁ~。それを報告するために、このバッヂセットを買ってしまいました(^^ゞ

 この映画に関しては、特にネタばれはありません。漫画の通りでした(^o^)/ この第1章は漫画を忠実に実写化するというコンセプトでつくられたそうですから。

 「ケロヨンの結婚式」「底なし池」「タイでのオッチョの活躍」が端折られていますが、本筋(?)を際立たせるためには仕方ないでしょう。これらがカットされたことによって、ストーリーの流れがテンポ良くまとまったと思います。
 「長さん」のエピソードはもっと丁寧に描写されていたら、長さんの無念さ、そして第2章以降に登場すると思われる「チョーチョ」の人物描写に深みが出るのになぁ‥‥。あ、そうか、このエピソードは第2章以降に回想シーンとして挿入されるのかな。その方が映画としては親切なつくりですからネ。

 ああ、でも「底なし池」のエピソードが無いことで、ケンヂとドンキーの友情の厚さが感じられないのは惜しい!^^; 原作を知らない方々にとっては、秘密基地のメンバーがただのいたずらっ子の集まりにしか見えないかもしれません‥‥。
子どもは子どもなりの真剣さで、友だちとの友情を育んでいきます。大人から見たら「くだらないこと」に熱中し、その中で結束力を高めていきます。ケンヂたちのグループの結束に対して、「ともだち」やヤマネくんたちが嫉妬のような感覚を抱く象徴が、あの「秘密基地」です。そして大人になった時に、ケンヂたちが自分たちの「子どもの発想」としての「世界征服計画」に責任をとるように追い詰められた形ですが、再び集まるという「結束の復活」が、このパートのカタルシスだと思うのですが‥‥。ちょっとその部分がアッサリと描かれてしまって残念だと感じました。

 昔の「遠藤酒店」は、実在の商店街でロケされたそうです。こんな場所がまだあるんですネェ。「喫茶さんふらんしすこ」「スナック ロンドン」などはオープンセット?
 「キングマート」はオープンセットだそうですが、火事で消失してしまうストーリーなので当然ですネ。この火事のシーンはかなりの迫力です。わざわざホンモノの材質で作ったそうですから。

 キャストでは「子ども時代のケンヂ」と「ヨシツネ」がイイ感じ(^o^) それと「子ども時代のユキジ」が可愛い~(^o^) 原作漫画のキャラとそっくりなのが、神様の仲間のホームレスの1人の横山あきおさん(旧名・青空あきおさん。『怪盗ラレロ』の方)! これにはニンマリです。
 キリコ役の黒木瞳さんは、若い頃と歳をとってからの両方を演じられる理由からのキャスティングでしょうか。私としては、あまりイメージに合っていないのですが‥‥。漫画には無い、婚約者の家を訪問するシーンがあるのですが、キリコと婚約者の別れのシーンを描くために必要だったのでしょうネ。映画的にあまり時間軸を動かさないための工夫があり、漫画ほどには混乱せず、初めてこの作品に触れる方々にも親切な編集になっていると思います。

 CGは羽田空港や国会議事堂の爆破や、ウィルスによる被害者、ロボットなどに使われ、ツボが押さえられています。また、ロケができない新宿などの景観を合成するのにもCGが使われているとのこと。

 音楽では「20th Century Boy」はもちろん、「Like A Rolling Stone ライク・ア・ローリング・ストーン」が流れますが、それだけ‥‥。ジャニス・ジョプリンやジミ・ヘン、CCRあたりがガンガン流れるのだと思っていて拍子抜けでした‥‥。これも第2章以降に期待ですかネ‥‥。
 音楽は白井良明氏。オーケストラ曲に多少違和感がありました‥‥。特に秘密基地メンバーが集結するシーンでは、あまり盛り上がれなくて‥‥。「ともだち」のシーンやロボットとの対決シーンは良かったのですが。

 唐沢寿明さんの演技というか、コンビニを失ってから時間を経て変化する心情がよく表現されていました。切羽詰った感じがしました。これこそ、実写化する意義ですネ。生身の人間が演技するからこそ、漫画のキャラに命が宿るわけです。
ただし、やる気の無いコンビニ店長としての、気の弱さやヘタレさがもっと出ていたらよかったと思います。唐沢さんは目が強過ぎるんですよネ。ホームレスに弁当を万引きされるシーンでも、追いかけていく途中で息切れしてしまうとか、カンナを連れ去りに来た教団の若者たちに立ち向かう時にもオロオロするとか‥‥。前半でもっとカッコ悪い方が、ユキジの失望も大きいし、より変化が表現できたかもしれません。

 ものすごく期待し過ぎていた分だけ、実際に見てみるとアッサリしていて驚きました。巨費を投じたといっても、そのようには感じさせないのは、やはり第2章以降の近未来の描写の方がお金がかかるからでしょうか。
 しかし、ミョーに大作感が前面に押し出されていない分、地に足が着いた演出になっていると思います。プレッシャーはあると思いますが、監督は自分のスタンスで演出されていますネ。

 監督もキャストも、この第1章では漫画の再現にこだわったそうで、そのこだわりは充分に伝わります。漫画を実写映画化したらこんな感じ、というお手本だと思います。創造性が発揮されるのは第2章以降なんでしょうネ。

 「よげんの書」を作っていく時の、子ども時代の無邪気なワクワク感、そしてその通りに事件が起こっていくことで、大人のケンヂたちが追い詰められるような切迫感がもう少し時間をかけて描かれていくと、見ごたえがあったかも‥‥。せっかくの「敵に渡すな 大事なリモコン」も活かされていませんでしたし‥‥。敷島ミカの「夜の街にガオー」は調子っぱずれだし、第1の犠牲者の「金田正太郎」も活きてきません‥‥。
 それにせっかく東宝が配給しているのですから、「喫茶サンフランシスコ」のところでゴジラの映画を見に行くくだりを挿入しても良かったかも‥‥。
‥‥そんなにたくさんのエピソードを詰め込んだら、4部作になってしまうか(^^ゞ

 とにもかくにも、『20世紀少年』の映画が始まったことは事実です。漫画とは違うストーリーが展開されるということもわかっています。この3部作をしっかり見届けていこうと思います。

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