失われた時を求めて

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HELP! 4人はアイドル

2010-03-01 00:14:03 | 映画
昭和40('65)年11月13日 公開
監督:リチャード・レスター(ナック、スーパーマンII、スーパーマンIII、三銃士、ジャガーノート)
制作:ウォルター・シェンソン(ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!)
原案、脚本:マルク・ベーム(シャレード、チャタレイ夫人の恋人)
脚本:マルク・ベーム、チャールズ・ウッド(ナック、ジョン・レノンの僕の戦争)
音楽:ケン・ソーン(マジック・クリスチャン、スーパーマンII、スーパーマンIII、ジャガーノート)
出演:ビートルズ
   エレノア・ブロン(いつも2人で)
   ヴィクター・スピネッティ(ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!、マジカル・ミステリー・ツアー、ピンクパンサー2)
   ロイ・キニア(ドラキュラ血の味、小さな恋のメロディ、三銃士、ジョン・レノンの僕の戦争)
   レオ・マッカーン(オーメン、オーメン2、青い珊瑚礁、レディホーク)

 それまで「動くビートルズ」を見たことが無かった私は、昭和53('78)年2月25日(土)の昼にTBSで放送されたこの映画が、初めての「動くビートルズ」体験でした。近所の同級生何人かが我が家に集まって見ました。この時の放送では、Lennonの声は広川太一郎さんだったと記憶しています。
 当時、私の家の向かいに住んでいたTくんが、米Capitol版の『HELP!』を持っていたので、この映画に使われている音楽は先に体験していました。(Tくんとは競うようにビートルズのアルバムを買っていて、私が『赤盤』『青盤』『SGT. PEPPER'S』『REVOLVER』『PLEASE PLEASE ME』『FOR SALE』『RUBBER SOUL』『MAGICAL MYSTERY TOUR』『WITH THE BEATLES』『RARITIES』を、Tくんが米版『HELP!』『LET IT BE』『ABBEY ROAD』『WHITE ALBUM』『LOVE SONGS』『HEY JUDE』を持っていました。英版『HELP!』と『A HARD DAY'S NIGHT』はYくんのお兄さんが持っていて、そして『YELLOW SUBMARINE』は鶏肉屋のTくんに買ってもらい^^;、貸し借りをしてお互いのコレクションを補完していました。)

 初めて見るビートルズの動画では、やはり演奏シーンに興味がありました。冒頭の「Help!」、そして「You're Going To Lose That Girl」「You've Got To Hide Your Love Away」がカッコいい!
もちろん、コメディ部分も興味津々。部屋の一段低くなったLennonのベッドがシャレていると感じました。
パブでHarrisonが取ろうとしたグラスが、Ringoを落とし穴に落とすスイッチだったので、ロンドン警視庁の刑事が来たところで同じことをして彼にビールをかけてしまうくだりには爆笑しました。

 オープニングの「Help!」のシーンでは、突然Ringoの顔にダーツの矢が刺さるのに驚きました。しかし、カイリ教の司祭がビートルズを知るために見ていた、スクリーンに映った彼らに向けて放たれたダーツが刺さっていたと知って納得(^o^) しかも、その矢が刺さったところにタイトルの「HELP!」の文字やクレジットが映し出されるのは、とってもスタイリッシュ!

 Ringoは『ヤァ!ヤァ!ヤァ!』でも主役の扱いでしたが、今回はさらに押し進められて、Ringoがたくさん指輪を着けているところから着想を得たストーリーなので、完全にRingoが主役になっています。(それぞれのメンバーの見せ場はもちろんありますが。)そしてRingoの演技は他の3人より抜きん出ています。のちに俳優として活躍するのも納得です。

 この映画はもちろん、ビートルズ主演映画第2弾です。前作はモノクロの映像がシャープな、ビートルズのドタバタな日常に近いフィクションの、新感覚のコメディでした。そして前作の大ヒットによって今回はふんだんな予算がつき、カラー撮影に加え、バハマやオーストリアでのロケも採り入れられました。
このドタバタでナンセンスな作風は、のちの『モンキーズ・ショー』や、日本のグループサウンズ・バンドが主演の映画にも影響を与えたと思われます。
 マッド・サイエンティスト役のヴィクター・スピネッティは、『ビートルズがやってくるヤァ!ヤァ!ヤァ!』(TVディレクター役)と『マジカル・ミステリー・ツアー』(軍曹役)にも出演していて、ビートルズの映画には欠かせない役者さんです。その助手役のロイ・キニアは、『小さな恋のメロディ』でメロディのお父さん役を演じていました。この2人は、'86年のマイク+ザ・メカニックスMike + The Mechanicsの「All I Need Is A Miracle」のPVで再び共演しています。
ドーバー海峡を目指してオーストリアやバハマに現れるスイマーは、ビートルズのロード・マネージャーのマル・エヴァンスです。

 邦題の『HELP! 4人はアイドル』ですが、邦題に原題の英単語がそのまま使われたのは、この映画が初めてだったと聞きます。そして、日本では前作『ヤァ!ヤァ!ヤァ!』でスクリーンが切られる事件があったので、今回はスクリーンに保険がかけられたとか‥‥^^;

 VHSやDVDになってやっと原語で楽しめるようになりました。インド料理店での「定期券」のネタが「season」のダブル・ミーニングのギャグだったり、同じく「Say no more.」というMcCartneyのセリフに対して「I can't say "no more".」とブロンが返すのがギャグだとわかるようになりました。

 「Ticket To Ride」のシーンでは、音符が裏返しになっているのでさえカッコいいですネ。
その他の私の好きなシーンは
  磁石で指輪が天井にくっつくRingo
  夜中にマジックハンドでベッドをめくると、枕の上にあるRingoの足
  催眠のための赤いガスが出て来るホースに首を締められるバッキンガム宮殿の衛兵
  バハマでクルマのトランクから吹っ飛ぶHarrison
  バハマの空港で現地の警官を紹介されるロンドン警視庁の刑事
そして
  エンディングの指輪が取れなくなったのを隠しているカイリ教徒
です。

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