日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

人口減少対策第一弾?アタマは大丈夫か??

2024年09月03日 07時41分37秒 | 政治
 この国の人口減少が国家経済に影響を与えるレベルになってきた。あわてた政府がなかなか奇抜なことを考えたという笑い話が新聞に出ていた。
女性が生涯で何人の子供を生んだかというデータ「合計特殊出生率」が近年急激に減少し、ついに昨年データでは1.20と戦後の1947年に統計を取り始めて以来、歴史上最低値を記録したという。これを府県別でみると沖縄県が1.66で全国で最高値、最低は東京都の0.99。昨2023年の1年間に生まれた日本人の子どもの数は72万7277人で、他方全人口中の死者の数は157万5936人というから昨年一年だけでも差し引き848,659人日本人の総数が減ったことになる。人口の減少は物心両面で国力の減退・減衰を意味するので決して望ましいことではない。
こういう人口減少国家ニッポンにあってそれでも人口が増えている都県がある。東京都と沖縄県だ。この中、沖縄は合計特殊出生率も1.60と全国一を誇るから人口増は死亡率との兼ね合いでプラスになるのは分かるが、東京都は明らかにおかしい。ここは常に外から転入してくる人口があるから、子供が生まれなくても転入人口で賄われているからだ。しかしこのことは正味の人口減を生じさせているのが東京都だということを意味する。他府県に若い人が住んでいれば、東京に住んでいるよりも多くの子供が生まれるのに、若い人たちが毎年大挙して上京するために日本人が減るという因果の関係を東京都が形作っている。
「さてそこで!」と考えたのが岸田政権の奇抜な政策で、東京23区に住む女性が東京以外の地方で開かれる婚活イベントに参加する時にはお小遣いをあげるというアイデアだそうである。一案は最大60万円という高額をくれるというからバカにはできない。ただし、批判があってすぐに引っ込めたらしいから今後どうなるか分からないが、どんなバージョンアップしたアイデアが出てくるか、ヤジを飛ばすに格好のテーマなので、筆者は大いに期して待とうと思っている昨日今日である。
 


兵庫県議会百条委員会のネット中継を見て・・

2024年09月02日 08時03分43秒 | 政治
 いまこの国に47人いる「知事」、その職位の淵源を辿れば古代律令国家の「国司」に行き着く。古代から中世にかけて地方行政単位としての「国を支配する」行政官として朝廷から任命・派遣された中央国家官僚であった。その名は、その後「国司」から「守護」、やがて近代にいたって幕藩体制の中で「藩主」へと変遷していき、民主主義を国是とする現代では「知事」として歴史の流れの中に「鎮座」している役職者である。
左様、歴史的連鎖は隠しきれず、時としてこれが都道府県における行政的最高位のポストであってみれば、文字通り暴君に変化(へんげ)する可能性は否定できない。その今一躍有名になったのが兵庫県知事斎藤元彦氏である。そして筆者の勝手な想像だが、このような暴君知事殿は他にも少なからずおられるに違いないと邪推してもいるのであるが・・。
彼の日頃の行状を調査するための、8月30日の兵庫県「百条委員会」のネット中継を最初から最後まで見た。見終わった後の感想は実に不愉快で、戦国大名も「かくやと思わせるに十分なワンマンぶりに驚いたのみならず、当該県庁職員たちのやるせなさに同情を禁じ得なかった。
この日の委員会は、認定訊問につづいて、ネット空間などで広く喧伝され衆目の知るところになっている同県知事の数々のあってはならない言動についての確認がなされ、そのすべてを斎藤知事がほぼ完全否認するというやり取りで終わったようである。
兵庫県民にとっては、この映像は耐えがたい屈辱であったに違いない。だが、地方自治というこの国の民が苛烈な近代史の犠牲の末に手に入れた基本的市民権、これをいい加減に行使するとこういう愚かな結果を招くという、これはこれで格好の学習機会になっているのではないだろうか?