日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

この心無さは、窮極において政治の問題に行き着く

2024年08月26日 07時44分16秒 | 政治
 「京都府の西脇隆俊知事は23日の定例会見で、夏の甲子園で優勝した京都国際高校に関連した差別的な投稿がインターネット上で相次いでいることについて、SNSの運営事業者などに削除を要請したことを明らかにした。西脇知事は『許されない行動でつつしんでほしい』と話した。」(2024/08/23朝日新聞)
第106回全国高等学校野球選手権大会は、京都府代表京都国際高校の優勝で幕を閉じた。決勝戦は両チームの堅守によって最初から最後まで緊張の糸がピーンと張った状態で全く破綻の無いままに終えるという、この大会の歴史に特筆されるべき名勝負の一つとなった。引き分けの無いルールによって勝者と敗者を決定しはしたが、両チームに優勝旗を分けてやって欲しいという「感傷」を筆者は番組の最後まで抑えられなかったほどであった。
連日の猛暑の中を戦って、頂点での優勝旗の争奪戦の画竜の点睛を欠かせたのが上記のごときこころ無き野次馬の跋扈である。優勝校の校歌がハングルであったことが「愛国者」を刺激したらしいというのだが、もしこれが英語であったら彼らはどう反応したであろうか? 全国高等学校野球連盟が公式に認証したチームの、満場の観客と全国何百万人の実況放送視聴者が手に汗を握って見、かつ勝者と敗者とに拍手を送るその場に心無き、かつ謂われない罵詈雑言を寄せるとは何たるそのこころの狭量であることか! 猛省を促したい。
「京都府人権啓発推進室によると、準々決勝のあった19日から府が本格的に監視を始めた。22日までに匿名掲示板<5ちゃんねる>の管理者と<X(旧ツイッター)>の運営事業者に計4件の削除を要請した。京都地方法務局にも連絡し、同局から管理者や運営事業者に削除を要請してほしいと伝えた。京都国際が4強入りした2021年にも13件の削除を要請したという」(同上)
こういう「事犯」はその遠因を辿れば、我が国の学校における近代史教育の手抜きがあると筆者はかねてから確信している。日清・日ロ戦争を起点に遅れて参入した遅れた帝国主義の旗を掲げての対米戦争とその残酷な敗北という一連の戦争の歴史についての知識の涵養を忘れた中等教育段階の欠陥がなせる業ではないか?と思ってもいる。窮極を尋ねれば、この心無さは窮極的に「政治の問題」に行き着く話である。
 


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1 コメント

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Unknown (integrale)
2024-08-26 13:22:14
まさに歴史教育の問題、そして政治の問題でしょう。しかし、歴史認識があやしい政治家も見受けられるので、どちらが先ですかね?
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