日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

政治には親分も子分もない、という話

2024年10月07日 07時46分44秒 | 政治
 「石破茂元幹事長が悲願の勝利を手にした自民党総裁選では、候補者9人が乱立し、めまぐるしく状況が変わるなか、有力者らが<勝ち馬>に乗ろうとうごめいた。なかでも、決選投票で敗れた高市早苗氏を支援した麻生太郎副総裁(衆院福岡8区)と、長年麻生氏と対立関係にあり、石破氏支援に回った武田良太氏(同11区)とで明暗が分かれた。中央政界での影響力を背景に地元でも権勢を誇ってきた麻生氏のつまずきは、権力闘争が続く福岡政界の地殻変動につながるか」(2024/09/30毎日新聞)
 いやいや、これは暴力団の勢力争いとなんら違うところがない。「この賭場は俺の組が開帳しているんだ。どいてもらおう!」、「とんでもねえ、ここは俺らが最初に始めた賭場じゃ! おめえらに指一本触れさせるもんじゃねえ」・・・なんて、親分同士が言い争っている場面だ。
そこはそれ、お偉い国会議員のご両人だから、上のような博打場の開帳争いというのではなくて、ここは一党一派の長(おさ)を決する選挙に、2人の共に天を戴くことのない不倶戴天の大政治家お二人が、配下の子分たちが誰に投票するべきかを命ずるについての勢力争いの場面ということであるらしい。
これを民主主義の原則に立ち返って判ずれば、福岡県下の自民党員らは最終決戦で麻生親分が推す高市早苗氏に軍配を上げ、武田氏が推した石破茂氏は敗北して、1県1票の票としては高市氏に当たりを着けたのである、らしい。
博打というものは何でも勝ち負けのルールを着ければどこでもやれる。サイコロ一個でやる博打をチョボイチ、2個でやれば「丁半」、三つでやるのもあってそれを「キツネ」という。(こういうことは学校では教えないが、筆者は志ん生師匠の落語で存分に教わった)。まさにこの博打よろしく福岡では党員チョボイチサイコロで親分が当たりを点けて博打をやるのであるらしい。そう言えば最強最悪の暴力団も福岡県に有ったのを思い出した。
丁半博打と違って、民主主義については学校で教わる。そこでは自由な意思によって賛否を意思表示し、その数の多・少によって民衆の意志が決せられることになっている。親分の言いなりにサイコロを振るようなことは民主主義のルールには無い。そしてそこには親分やら子分やらの上下の関係すらも存在しはしない。
「無法松」の時代から約100年、こと政治にかぎれば未だに少しも進歩も進化もしていない筑前・筑後国! 犯罪発生率も半端じゃない。