日々是好日日記

心にうつりゆくよしなしごとを<思う存分>書きつくればあやしうこそものぐるほしけれ

「納得と共感」が空しく聞こえる政治の秋

2024年10月03日 07時49分11秒 | 政治
 「<予算委の論戦を楽しみにしていたのに>、自身のX(旧Twitter)にこう綴ったのは、立憲民主党の辻元清美代表代行。10月1日に発足する石破新政権で、衆院解散前には衆参両院の予算委員会を開催しない方向になったことに『石破さんなら、予算委員会でしっかり議論して、国民の皆さまに判断材料を提供してから選挙に進むと信じていたのに。私、質疑準備をし、論戦を楽しみにしていたのに』と不満をぶつけ、」『やっぱり、トップを変えても正論は潰されるのが自民党政治なのね。石破さんでも無理なのね!』と書き込んだ。」(2024/09/30東京新聞)
 自民党きっての論客=石破茂氏は、自身が自由民主党総裁選挙に挑戦するその出発式を故郷鳥取の氏神社で行った折、取材の記者団に「全閣僚出席の予算委員会を一通りやって、この政権は何を考えているのか?、何を目指そうとしているのか?ということが、国民の皆さま方に示せた段階で、可能な限り早く信を問いたい!・・・」などと「正論」を述べ、仮に早期に衆院解散する場合でも、予算委員会で与野党の質疑を受けた上で行うべきとのごくごく真っ当な考えを示していた。これはまぎれもない「正論」である。
この「正論」が発せられるには「動機」があった。この総裁選の顔ぶれが出そろった時点で圧倒的大衆人気を勝ち得ていたのは小泉進次郎氏で、短時日であったとはいえ当時飛ぶ鳥を落とす勢いであった。その時点では、彼の支援者たちばかりでなく、当人も自身が自民党総裁に選ばれ、組閣を終えて国会を開いて内閣総理大臣に指名され、漢字にルビを振った施政方針演説原稿を読み間違いなく読み終えたら国会解散・・・ここまでくればとりあえず総選挙に勝てる・・・などという荒唐無稽な作戦を発表していた。これに対して、演説やレトリックに自他共に自信と確信を持っている石破氏は大いに異をとなえていたのである。それが、氏神神社社前の記者団への意見陳述であって、それこそ「正論」であった。
そう語った口の乾かない一昨日、氏は衆参両院で内閣総理大臣に選出されるや、10月9日解散、27日投開票の衆院選挙という日程をあっさりと決めてしまった。これは辻本さんでなくても冷やかしたくなる「大変節!」だ。なにしろ、ここ3代の内閣を象徴するように数々の汚辱まみれの政治不信は言うに及ばず、国民の生活は真綿で首を締められるが如く日々悪化の一途をたどってきた。給与も所得も上がらず、円安経済は消費者物価高騰つづき、民衆の生活を直撃してきた。無能な前内閣はこれをただただ傍観していただけだった!
今度の新しい内閣は、どんな政策を行おうとしているのか、それが国民の日常に幸福をもたらすものかどうか?、それを十分に論議し、確認し、合点した上で選挙に臨みたい。現衆院議員の丸4年の任期はまだ十分残っている。新内閣の評価はそれからでも遅くはない!。なのに、新首相は、全野党の反対を無視して早期解散を断行するという。かくなる上は貴重な一週間、新内閣をしっかり審判しようではないか!!
「納得と共感」が空しく聞こえる政治の秋