花との毎日 

~ときどき書き込み~

ジェンテの並木容子が綴る花との日々

しあわせ

2006-02-26 | 私的なこと
2月25日、仲良くしていただいている市場の仲卸のカップルの
素敵な結婚式がありました。
場所は、逗子マリーナ。
10年以上前は、よくユーミンの夏のコンサートのために来ていました。
(冬は苗場です。なんかバブルを感じます)

今は、リビエラさんが管理されていて、昔ボーリング場だったところがレセプションとして使われていました。
また、ユーミンの実質のコンサート会場であったプールの周りに、
チャペルと披露宴会場が増設されていました。

私はブーケを作らせていただいたため、皆さんより少し早い時簡に搬入があったので、
開始の時間まで小坪の海を30分ほど眺めていました。
釣りをしている少年やバイク自慢のために集まった70歳代のおじいさまたちのおしゃべりをBGMに聞きながら、
ぼんやりと海を見つめていました。
鳶が大空を飛び回り、波の波動がゆらゆら揺れて、きれいな模様を描きます。
葉山の先でウインドサーフィンをしている姿が見えます。
現実なのか幻想なのかわからなくなるくらい(単に眠かっただけかもしれません)、穏やかな湘南の海。
こんな時間を持つのは、何年ぶりでしょうか。


チャペルでは、挙式が始まる時にはすべてに白いブラインドのような布がかかっていて、
新婦入場と共に、そのブラインドが一斉に開きます。
すると、180度見渡せる逗子の海が目の前に広がります。
気持ちのよい空間でした。

披露宴会場からも水平線が見渡せて、本当にきれい。
この写真は、楽しい披露宴が終わって、帰る時にあまりにきれいな夕日を撮ったものです。
逗子マリーナのある小坪の海は、漁船の出入りがあるので泳ぐことができません。
船のせいなのでしょうか。
海の上に描かれたのは、今まで見たことのない、不思議な模様でした。

二人の有り余るくらいの幸せな気持ちが伝わって、
そして、素敵な時間を持つこともでき、
なにより、大好きな海を間近に感じることができて、
本当に幸せでした。

「けいちゃん、とっこちゃん(みんながそう呼んでいたので)、ご結婚おめでとう!」



写真

2006-02-21 | 私的なこと
写真を撮るのはとても難しい。
以前は、一眼レフ35mmフィルムで撮っていましたが、
この1年くらいは、すっかりデジカメになってしまいました。
デジカメは一眼ではありません。

でも、この手軽さになれてしまうと、なかなかフィルムに戻れなくなってしまいます。
フィルムの写真の温かさやざらっと感は大好きですが、
こうやってブログに気軽にアップできるのもデジカメだからこそ、なんですよね。

この写真は、先週静岡の生産者さんを訪ねた時に、東名高速から撮った富士山。
その少し前に大阪に仕事で行ったときは、なぜか静岡、名古屋だけ雨が降っていて、
せっかく窓際の席を取ったのに富士山には会えませんでした。

そんなこともあって、おっきな富士山に感動し、何枚も何枚も写真を撮ってしまいました。
大きくて、雄大で、美しくて、、、
富士山って本当にいいですね。

そして、富士山の写真を撮りすぎたため、ようやく到着した生産者さんのところで写真を撮ろうとしたら、
デジカメのメモリーがいっぱいになってしまっていた、という、落ちのついた一日だったのです。
(あ、もちろん、その後、必死でメモリーを消し続けましたけど)

いいこと、悪いこと

2006-02-19 | 私的なこと

大好きな仕事をしているのに、ときどき悲しいことが起こります。
自分ではどうしようもない、良くない出来事が起こるのです。
そんなとき、悲しみで心がいっぱいになってしまって、
せつなさとやるせなさがぐるぐると渦を巻きます。
そして、自分自身を責めたくなってしまうし、
腹も立ちます。
嫌な思いをしなければならないことに、怒りを感じるのです。


先日、本を読んでいてこんな話を知りました。

良いことと悪いことはいつも一緒なんだ、と。
悪いことが起こるから、
良いことが良いことに感じるんだ、と。
何も起きなければ感謝することもないし、
それが良いことだと知る心を持てないのではないか、と。


なるほどな、と思いました。
人生よいことばかりではないことはわかっていたはずなのに、
できれば良いことばかり起きて欲しいと、ついつい思ってしまいます。
でも、悪いことや悲しいことがあるからこそ、
良いことが、より良いこととして感じられるのでしょう。

そう思えば、悪いことが起きるのも必然だし、
仕方がないと思えます。
そして、良いことと出会えたときは、
思いっきり喜べる自分でいたいと思います。





仕入れ

2006-02-13 | 花のこと
月、水、金と、切り花の仕入れに、世田谷市場までいきます。
なるべく早く良い花と出会いたいので、早い朝に出かけます。
この画像は、今朝の朝焼け。
もう、仕入れがあらかた終わった時間、6時半くらいでしょうか。
ちょっと気持ちに余裕ができたのと、
駐車場が空いていたので、遠くの朝焼けがきれいに見えました。
ちなにみ、この直前まで月が出ていて、それはそれはきれいでした。

まだ、世の中が寝静まっている頃、世田谷市場は大勢の人でごった返しています。

花屋の一日って、長いですね。

花の生産地

2006-02-12 | 花のこと
昨日、静岡の生産者さんのところへ行ってきました。
仕入れ日だったので、お昼に出発して、4件まわるのが精一杯でした。
最後の生産者さんのところへ到着したときは、すっかり暗くなってしまい、
ハウスに入っても花の色がまったく判別できなくて、
「また、明るい時にお伺いします!」とお約束して戻ってきました。


いつも、生産者さんを回っていて、思うことがあります。
みんな、本当にまじめで、一生懸命だということ。
まっすぐに花を見つめていらっしゃって、
そして、大変熱心だということです。

以前、バラの生産者さんのところへお伺いした時に、
その生産者さんは、私たちが到着するなり、メモ書きの紙をとりだして、
あれこれと質問をされたことがありました。
待っててくれたんですよね。
行くよって言ったその日から、毎日少しずつ、
聞きたいこと、
見てほしいもの、
相談したいこと、
チラシの裏に鉛筆やボールペンを使って、思い出すたびに書いててくれてたんです。
そうして、一気に質問されて。

でも、そういう情熱、すごいなって思います。
そして、とっても嬉しいし、責任も感じるし、頑張ろう!って思えるんです。

正直、スケジュールもタイトな中、生産者さんの所までわざわざ行くのは、
新しい花を見たり、作り方を見たりしたいのはもちろんですが、
その方の情熱や思いを感じるため、というのも理由のひとつかもしれません。
そうして、感じた情熱を、皆さんにもお伝えしたいと思っています。

花を通じて、人を感じることができる花屋にできれば、いいのですけれど。




高木はるのさん

2006-02-06 | お知らせ
昨年の夏から、ひょんなご縁で高木はるのさんという方に、
オリジナルのバックを作っていただいております。
昨年夏の「麻のバック」は、作っても作っても売れてしまいましたね。
(といっても、一つ一つ手作りの完全オリジナルなので、
大量にはつくれませんでした)

秋から出始めた手染め毛糸の四角いバックもかわいかった。

そして、早い春に向けて、こんなバックが到着しました。
麻糸、木綿糸、手染め毛糸、和紙の糸など、
たくさんの糸を合わせて編まれた、大変手の込んだ作品です。

届いたバックは4点。
一つ、6800円~(使用した毛糸の種類によって値段がかわります)
の販売となります。

店頭にて、ぜひご覧になってください。



「フラワーアレンジメント大賞」

2006-02-02 | 仕事のこと
昨年より、角川書店の「花時間」の連載ページ
「フラワーアレンジメント大賞」の審査員をしています。

創刊に近い頃から連載されている、長い歴史のあるページですが、
審査員になるまで、正直あまり深く読み込んではいませんでした。
ごめんなさい。

しかし、こうして審査員になってみて、
その内容の深さとレベルの高さに、心の底から驚ろくばかりです。

応募してくださる方の真摯な情熱が伝わって来て、
審査を終えると、ものすごく疲れます。
パワーを吸い取られたような気がして、気が抜ける、という感じです。
しかし、それは心地よい疲れなので、再び審査を頼まれると、
また嬉しくなってしまうのです。

今日も夕方、4月号(3/7発売)の「フラワーアレンジメント大賞」の審査をいたしました。
と申しましても、私と編集者の方と顔を突き合わせて、
目の前にご応募いただいた写真を広げて、検討を重ねるのです。

写真がきれいでも、アレンジメントの内容がテーマとそぐわなかったり、
季節をテーマにしているのに使用している花が季節外のものだったり、
というものを、まず、はずして(それでも大半は残ってしまうのです)、
そこから、一つ一つ、写真の裏に書き込んでいただいたメッセージを読んで、
その方が表現したかったこと、イメージしたことを
アレンジメント写真から考え合わせて、選んでいくのです。

根気のいる作業です。
また、私自身に確固たる信念が貫かれていないと、
選んでいく基準が揺らいでしまいます。
だからきっと、選んでいるはずの私が、
審査されている気持ちになるのでしょうか。

2時間半の審査時間を終えて、心地よい疲れの中、
その力量とレベルの高さについて、
再び熱く語り合う、編集者と私。
話しはあちらこちらに飛びながら、
応募者の方の熱心さを褒め讃え、
3時間を過ぎて慌てて、審査を終了するのでした。