花との毎日 

~ときどき書き込み~

ジェンテの並木容子が綴る花との日々

おまたせしました

2005-12-29 | 花のこと
お待たせしました!
って、ほどでもないのですが、先日書かせていただいたマムの写真です。
仕入れした半分くらいの種類のマムです。
この赤いマムの色!
かわいいでしょう?
和風の赤ではなく、黒すぎず、華やかさもあって、、、
「ザ・お正月」って感じです。
もうあとわずかの数しか残っていませんが、かわいいマムたち、ぜひご覧下さい。

年末で

2005-12-27 | 花のこと
更新、滞ってしまいました、ごめんなさい。
昨日でクリスマスが終わり、今日からお正月の態勢です。

花屋になってから、なぜお正月とクリスマスはこんなに近いんだろうと何度も思いましたが、今年もまた「せめて間に1週間いれてほしい」と切実に思いました。
25日までクリスマス装飾があって、閉店とともにそれを片付けて、
26日にはもう、お飾りを並べたり、松を売ったりするんです。


ところで、今日の世田谷市場の仲卸は、近年まれに見る活気でした。
駐車場がいっぱいな上、車がめちゃくちゃに停まっていて、大渋滞。
仲卸は押すな押すなの人だかり。

仲卸の人が箱を開けて花を出すたびに、どっと人が集まり、わらわらと奪って行く、、、。
みんな必死の形相でした。

私は、、というと、今年はきれい!と思える花だけを置くことに決めました。
(花は何でも好きですが、この時期になると少々出来が悪い子たちも高値がつくので、生産者さんはこぞって出荷なさるため、いろいろな花が集まってしまいます)
もちろん、毎回、きれいだと思う花だけを仕入れするのですが、お正月用にはどうしても必要な花があり、多少できが悪い子たちも引き取らねばならない場合もありました。
今年は、品種もぐっとしぼりました。
産地もわかる範囲のものを仕入れしました。
そのため、お正月の花とはいえ、いつものジェンテの雰囲気とあまり変わらずにいます。

今年は特に「マム」が、きれいでした。
くすんだピンクやベージュ色などの特殊な色。
花びらの先が糸のように細いものや、超八重咲きのものなど、、、。
明日から店頭に並びます。
余裕があれば、画像をアップして皆さんにお届けしたいと思います。

せっかくのお正月。
ぜひ、花を飾るきっかけにしてみてはいかがでしょう。


宿り木

2005-12-20 | 花のこと
宿り木

また、携帯で撮りました。
なぜ、携帯で撮っているかというと、デジカメを自宅に置きっぱなしにしているからです。
毎朝、今日は持って行こう!と確認するのに、なぜかその瞬間スッカリ忘れてしまうのです、、、。


さて、またわかりにくい写真ですが(苦笑)、これは宿り木。
木に宿ったものを、そのまま切って出荷されます。
普通は、店舗のディスプレイや装飾などに使うために仕入れをすることが多いようです。



私が宿り木を初めて見たのはイギリスで。
オックスフォードの村へバスで行く時に、隣に座っていたイギリス人のおばあさんが私の肩を叩いて、指を指すので、よく見たら宿り木がたくさんなっているよ、と教えてくれてたのです。
木の高さは5メートルくらい(?)。
かなり高くて、普通に歩いていたらまったく気づかないと思います。
または、ただの「丸」に見えるのです。

イギリスの宿り木


これは今年イギリスで見た宿り木です。
デジカメだから、先ほどの写真よりずいぶん見やすいことと思います。
大きなものや小さなもの、確認できるだけで7個以上なっています。


そのままではなかなか見に触れることのできない植物を、
高いところに登ってもらって、切ってもらうからこそ、
目の前にあらわれる宿り木は、神秘的で不思議。
実のつやつや、ふくふくした感じが、心を豊かにさせてくれます。
ジェンテに置いてある宿り木はそれでもかなり小さいものです。

宿り木の前に、切り花の宿り木を置いてあります。
大きな宿り木を堪能して、小さな宿り木をお家の花瓶に飾って楽しんでいただければ、と思っています。
花瓶にささった宿り木を、ご家族は気づいてくれるでしょうか。
それをきっかけにお話が弾めば、いいのですけれど。

なぞの物体

2005-12-16 | 私的なこと
いえいえ、謎の物体ではありません。
今日は、満月。
お月様を携帯のカメラで撮ったら、こんな写真になってしまいました。

お月様が大好きです。
どんなに忙しくても、落ち込んでいても、満月の時には心身ともに元気です。
新しい考えが湧き出たり、オリジナルのデザインを考えたりするのに最適なのです。
お日様には神々しさを感じますが、お月様はもう少し身近な感じ。
「おつきさーん!」と手を振ることもありますし、
お月様に向かって話しかけていることもあります(怪しいでしょうか、、、)。

冬の寒さは苦手ですが、真冬のお月様の美しさは格別です。
今朝も市場に仕入れに行く時は、お月様が煌煌と輝いていました。
最近は市場から出る頃が日の出の時刻なのです。
まん丸くて、黄色く輝いて、ウサギのいるお月様。

お月様のパワーをお借りして、12月の忙しさを乗り切ろうと思います。



表紙

2005-12-09 | 仕事のこと
いよいよ、「英国、花から始まる旅の幸せ」が発売になります。
今回の本は「花」そのものの本ではないので、アレンジなどはあまり載っていません。
むしろ「旅」の本かもしれません。

今までの私のイギリス(ロンドン)への思いや、
なぜイギリスなのかとか、イギリスで何をしているのかなどを、
書き記しています。
イギリスへ行ったことのある方、これから行かれる方、
そして花が好きな方に、ぜひお読みいただければと思っています。


と、ここまでは、宣伝でした(笑)。
ここからは裏話をひとつ。
この本の原稿を書いたのは、今年の夏休み。
店を休みにして、普段だったらイギリスへ飛びたいところを、ぐっと我慢して、
猛暑の自宅でイギリスの原稿を書いていた訳です。
日常で原稿を書く、なんてことはない訳ですから、本当に難しかったぁ。

原稿を書く時に、写真を見ながら思い出して気持ちを入れ込もうとすると、
写真だけで感動して涙が出てきてしまったり、
いらないことを思い出して大笑いしたり、、、。
かなり、怪しい人物になっていたと思います。

そのうえ、パソコンの普段使わない部分を急激に酷使したためか、
パソコンが壊れてしまい、買い替えを余儀なくされました。
大きな出費でした、、、。

しかし,ノートパソコンだったものをデスクトップ型に買い替えたため、
画面が大きくなり、今まで見る当てもなく買いためていたDVDを見るのに最適!なことを発見。
もともと、時間が足りないのに、DVDまで見ようとするから、一日が短くて。
DVDは、結局お預け状態です。
お正月の3日間、DVDをみることを目標に今はがんばっています。


お知らせ

2005-12-03 | 仕事のこと
皆様にお知らせを。
えーっとこのたび、2冊目の本を出すことになりました。
タイトルは「英国、花からはじまる旅」です。
またまたアノニマスタジオさんからの出版です。

先日、板橋区志村にある凸版印刷さんの工場へ、印刷の立ち会いに行ってきました。
そこへ行くのは2回目。
1冊目の本を出す時に訪れたのが最初です。
2回目なので、独特の印刷の香りも懐かしく、
機械が回る音も優しく聞こえます。

印刷って本当に不思議です。
私には訳の分からない世界なのですが、
プロ中のプロが集まって、刷り上がったばかりの見本のプリントを見ては
「あーでもない、こーでもない」と検討を重ねます。
そして、印刷の職人さんが「では、こうしましょう」とおっしゃって、
次の試し刷りのプリントが出来上がってくるのです。

例えば,「この辺りの光を柔らかくしたいので、○○を○○%入れ込んで」とか、
「ここはもう少し強く出したいから,盛り込みましょう」とか。
不明な言葉ばかりですが、
次にあがったプリントを拝見すると、たしかに光が柔らかくなっていたり、強くなっていたりするのです。

以前の本「日々のくらし、日々のはな」の時のプリントで、
皆さんでよってたかって「どうしてもケーキが茶色くなっちゃうな」と、検討を重ねたそうです。
その時はたまたま私がいなくて、編集の渡辺さんが訪れた時に、それを聞いて
「それはこげてるから茶色くていいんです。ケーキを焦がしちゃって、っていうタイトルなんです」と答えてくださったそうです。
普段、きれいなお料理のページをプリントされたりするので、
焦がしちゃったケーキなんてありえなかったのでしょうね。

でも、それくらい、色に対して意識を傾けてくださっている人々だと言うことです。

こんな風にプロの手によってプリントされた本は
12月10日の発売予定です。