Le cheval noir

全然更新できてない…orz

LEMAIRE&NATAGORA・歴史に刻んだその名前、極東からやってきた神の光(英1000ギニー)

2008年05月05日 23時09分27秒 | Lemaire騎手(France、other)
昨日は京都競馬場で天皇賞春と騎手イベントがありました。
もちろん私も去年に引き続き観戦し、楽しい一日を過ごすことが出来ました(詳しくは明日以降!)
普段ならあとは家に帰ってご飯を食べてお風呂に入ってあとは寝るだけ…なのですが昨日だけは別。

理由は簡単。夜中に私の愛してやまないルメさん&NATAGORAちゃんコンビの2度目の英国遠征があったからです。
出走するレースは第195回英1000ギニー。このレースは1814年から続いている伝統あるもので日本の桜花賞のモデルでもあります。

戦前のルメさんのコメント。
私は英語が苦手で雰囲気で意訳してごまかしてるところが多々あるので間違いを見つけた方はそっと教えて下さい(汗)出典は全てRacingPostです。

「僕は自分の記録(注1)をキープし続ける良いチャンスだと思っているんだ。なぜならNATAGORAは去年と今年で7ハロン(1400m)を克服出来たし、輸送にも強いことを示してくれたからね。
彼女がコースを知っているのはとてもいいポイントだよ。彼女は良馬場の方が得意みたいだからそうなることを願っている。
NATAGORAには何の不安もないよ。僕たちには強い自信がある。
僕たちに少しの運があれば、あとは彼女がなんとかしてくれる。」



これまで、フランス調教馬が長い英1000ギニーの歴史の中で勝利した回数は14回。
1992年のHatoofが最も最近の勝ち馬です。
近年では5年前にSix Perfectionsが1番人気で出走したのですが、ラスト2Fで受けた不利により無念の2着。その後、彼女が3歳で牡牝混合のG1ジャックルマロワ賞とBCマイルを制していることを考えると本当に痛い敗戦でした。しかも、このSix Perfectionsの調教師は奇しくもNATAGORAと同じPascal BARY調教師。

「Six Perfectionsは素晴らしい牝馬だった。でも彼女には運がなかったんだ…」


ルメさんは言います。彼自身はSixにレースで騎乗したことはないのですが、BARY調教師はDivine ProportionsやDenebolaなどでとてもお世話になっている先生です。
Sixの年の勝ち馬はRussian Rhythmで馬主はCheveley Park Stud。実は今年もこの馬主は2頭出しで(Infallibe&Spacious)このあたりも雪辱戦にはもってこいの雰囲気。

「僕はイングランドのクラシックを勝つことをとても誇りに思っています」

いいんですか~走る前から(滝汗)
でもここまで言ってしまうということは相当の自身があったのでしょう。


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レースでは素晴らしいロケットスタートを切り、外枠発走ながらもすぐにラチ沿いへ。この位置取りが結果的に勝負を決めることになります。

映像はコチラ

日本の競馬場ではありえない1600mの直線の攻防。残り1Fを切ったあたりで他馬の猛追が始まりましたが、そこはSSの血のなせる業でしょうか。一度並びかけられたところをもう一伸びして絶対に抜かせようとはしないNATAGORA。後ろから同じ芦毛のNahoodhが凄まじい脚で追い込んできますが、前にはNATAGORAとInfallibe(多分)がいて出ることが出来ません。
そして最後までハナを守りきりったNATAGORAがフランスにとっては16年ぶりの(1000ギニー)、そして日本産種牡馬を父に持つ馬として史上初の英国クラシック制覇を成し遂げました!!!歴史的快挙です…

5/4 英・ニューマーケット
G1 stanjamesuk.com 1000 Guineas Stakes (芝・8F)

1着 Natagora/ルメさんファインプレーでした!(1分38秒99)
2着 Spacious/今日は頑張ったスペンサー(1/2馬身)
3着 Saoirse Abu/マニング(1/2馬身)
4着 Infallible/フォーチュン(クビ)
5着 Nahoodh/運も実力の内ですヒューズ(ハナ)

ちなみにファビラスラフインの半妹のLady Deauville(フランス産イギリス調教馬、鞍上パッスー)は12着でした…残念。
3日に行われた英2000ギニーのタイムは1分39秒14。NATAGORAちゃん優秀すぎるわ…男の子達に勝ってます(汗)また、上記の通り2着と4着のSpaciousとInfallibleの馬主はSix Perfectionsの勝てなかったRussian Rhythmと同じです。よって先輩の敵討ちにも成功したことに。ルメさんとBARY先生にとっても英国クラシック制覇は初めてでした。お2人とも本当におめでとうございます!!!

「もちろん、僕はニューマーケットが大好きだよ。僕はこの場所でいくつかの大きな勝利を手にした。もう説明する必要はないよね。
NATAGORAは素晴らしいスピードを見せてくれた。何の苦労もなく良い位置取りが出来たよ。
僕はラチ沿いに行きたかった。そうすることが有利だと知っていたからね。僕の仕事はそれだけだった。後は彼女が頑張ってくれたんだ。彼女は行き続け、戦い続けた。
彼女は僕に彼女の全てをくれた。本当に素晴らしい女の子だよ。」


ルメさんは表彰式の時にNATAGORAちゃんにチュッq(≧∇≦*)してました。
牡馬にもしてるの見たことあるんですが、相手が可愛い女の子だとなんだか見てる方が照れくさいですv
BARY先生のコメントもどうぞ。

「NATAGORAはとても勇敢で感動したよ。
前走は重馬場の7Fをこなせたので、マイルでも自信はあった。2、3頭前に置いて競馬をした方がよいと思っていたんだが、彼女はスピードがあったので前へ行くことにした。私は彼女よりイギリスの馬の方が速いと思っていたんだ。
彼女は愛1000ギニーを目指すつもりだが、少し休ませる時間が必要だ。」


やはり、激走の反動が!?と心配していたのですが今日の記事によると、NATAGORAちゃんはたくさん食べて、ぐっすり寝て、軽く運動して元気な状態にあるようです(ホッ)
次走については未定ですが数日中には発表されそうとのこと。

日本での主な勝ち鞍が1600万下のテレビ山梨杯だった星の数程いるSS産駒の内の一頭がフランスに渡り、その産駒から今までどんな内国産種牡馬にだって達成出来なかった競馬発祥の地のクラシックを勝つ馬が出てくるなんて、想像できた人がいるでしょうか?
Divine Lightの活躍を機に、欧州でもSSの血を引く日本の馬がもっと活躍出来るようになれば嬉しいです。SS系種牡馬が多過ぎて、既に国内では飽和状態にあると思いますし…
色々日本生産界の将来について考えたりしましたが、今はとにかくデビュー時から応援してきた私の大好きなコンビが英国の格式あるG1を勝つまでに成長してくれたことを純粋に喜び、かみ締めたいです。ルメールさん、NATAGORAちゃん、本当におめでとう。
これからも応援してます!!!


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(注1)ルメさんはこれまで1000ギニーの行われたニューマーケット競馬場でG1を4勝(このレースで5勝目)しています。相性がいいみたいですね。

TV放送もあるようですよ。チェック!チェック!!
世界の競馬「英国2000ギニー」「英国1000ギニー」
BS1 5月10日(土)13:10~13:40  5月12日(月)18:15~18:45  5月19日(月)1:10~1:40

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