ラテン語のアクセントは高低アクセントなのか、強弱アクセントなのか。このこと一つ取っても研究者によって意見がことなるそうだ。ラテン語は死語だというが、それは明らかに間違っている。現にバチカンの公文書はラテン語で発表されているし公用語はラテン語ではなかったか。古典ラテン語文献も中性ラテン語文献も現在でも読まれているし、ラテン語で読み書きできる人間だってヨーロッパでは多くはないだろうがかといってそれほど珍しくもない。つまり現代でも生きている言葉なのである。したがってアクセントだって共時的にも通時的にも変化があってあたりまえなんだから、今ラテン語を学ぼうとする者は今のアクセントでよいと思う。ではどこのアクセントにするか、まあヨーロッパはイタリアのローマ辺りがええんでねえのか、となるたやはり高低アクセント。これはだいたい想像がつくはずだ。イタリア映画なんかで聞くあの言葉ね。それではどこの音節を高く発音するかというと、最終音節をulutima、最後から二番目の音節をpaenulutima、最後から三番目の音節をantepaneulutimaといい、このうちのどこかにアクセントが置かれることとなるのだそうだ。したがって一音節語、rex(王)はもちろんここにアクセントが置かれるが、しかし他音節語ではulutimaにアクセントがおかれることは絶対ないのでpaenulutimaあるいはantepaenulutimaいずれかにアクセントがくることになるということだ。
なるほどね、こいつは簡単だ。しかしそれではいったいどんな場合にpaenulutimaにアクセントが置かれ、どんな場合にantepaenulutimaにアクセントが置かれるのか。またそもそも音節はどう区切るんだ、ってことになる。
なるほどね、こいつは簡単だ。しかしそれではいったいどんな場合にpaenulutimaにアクセントが置かれ、どんな場合にantepaenulutimaにアクセントが置かれるのか。またそもそも音節はどう区切るんだ、ってことになる。