探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

ヤナギで威嚇

2017年07月30日 | 自然探索記~採集記(道北)


「お!やるのか?来るなら来い!」みたいなファイティングポーズ的威嚇。
シャチホコガ科の一種の幼虫。
ヤナギの葉にて。

パンチが来るかと思ったが、意表をついて頭の上にある突起からビームが出た。(ウソ)


長い2本の尻尾をハサミムシのようにブンブン振り回し威嚇。
そうか・・・幼虫時期の長い尻尾はこのように使うのか。
これもシャチホコガ科の一種の幼虫。
ヤナギの葉にて。

この後、グドンがやって来て、新マンを苦しめた。(ツインテールかい!)


模範的な警戒色と奇抜な突起が衝撃的で、存在自体が威嚇だ。
ハンノケンモン Jocheaera alni の幼虫。
これもヤナギの葉にて。
資料にはヤナギは食草に含まれていなかったが、ヤナギも食べるらしい。

突起は刀のように鋭く、1回あたりの攻撃が強力。しかも複数回の攻撃ができるので、仲間にすると探索中に遭遇したヒグマ戦に役に立つ。(ウソ)


丸いの?反ってるの?

2017年07月28日 | 未同定種

ある亜高山帯の水溜まりにて未見の虫を見つけた。
その水溜まりは雪渓から融けた水が流れ込む場所で規模は小さく浅い。
見た目からセスジガムシの一種だとは思ったが、種までは特定できないので持ち帰って調べてみることにした。

セスジガムシの一種 Helophorus sp.
体長は5.5mmほど
候補はセスジガムシとキタセスジガムシの2種


キタセスジガムシは上翅先端が尖り反り返り、セスジガムシは尖らず丸まるのが特徴。
写真の個体の上翅先端は完全に丸まっているわけではなく、微妙に張り出しているように見える。
どちらかと言えば、丸い方か・・・


側面から見ると、上翅先端が若干尖っており、反り返っているのが分かるが、顕著でない。
どちらかと言えば、反り返っている方か・・・

う~ん、曖昧過ぎて分からん。
どっち?それとも新種?
個人的にはキタセスジガムシに一票としたいところだが、実は北海道に分布していないセスジガムシHelophorus auriculatusに一番近い。


夏は登山そしてTUBE

2017年07月26日 | 自然探索記~採集記(道北)

ある亜高山へ探索。
亜高山とは言え、高山系の生き物がギリギリ出会うことができる。(種は限られるが・・・)

アラコガネコメツキ Selatosomus gloriosus
コガネコメツキのデラックス版
初見ではないが、見つけるとニヤリとしてしまうコメツキ。
太陽光の下では一層輝きが増し、直視できないほど・・・んなわけない。
奥さん、アクセサリーにいかが?


アラメナガゴミムシ Pterostichus subrugosus
この子は見たいと思っていた。
北海道RDBでは、希少種に指定されている。
どれも同じに見える黒ゴミムシ類であるが、この子は上翅が「うねうね」なので、さすがに区別可能。
やっぱりこういう特徴がないと、いくら希少種でも魅力的でないね。


チシマオサムシ Carabus (Leptocarabus) kurilensis
高地に生息するため分布は限られるが、生息地での個体数は多い気がする。
いくつかの亜種に分かれ、写真の個体は亜種のラウスオサムシではないかと思う。
ちなみに亜種のダイセツオサムシは北海道RDBで希少種に指定されている。
左が♂、右が♀

これらは見たい種であったが、本命ではない。
やはり一筋縄ではいかないのぅ・・・
もう登山したくないよ(泣)


帰り道、目の前に鳥の雛が立ちはだかった。
何の雛だか分からないが、まだ飛べないらしい。
アオジの巣立ち雛のように、巣立ってもしばらくはまともに飛べないタイプなんだろうか?

捕まえられるはずはないと半分冗談で、そ~っと近づいて捕まえてみようとすると・・・
なんと簡単に捕まえてしまった。(逃げないのかい!)
さて問題。わたしはこの後、この雛をどうしたでしょうか?
①:捻りつぶした。
②:焼き鳥にして食べた。
③:近くの小川に沈めた。
④:恩返しを条件に逃がした。


汗マニア

2017年07月23日 | 自然探索記~採集記(道北)


ある湿地にて。登山後に立ち寄ってみた。
池塘のヒツジグサが開花し、念願の「ヒツジグサwithアシボソネクイハムシ」の撮影ができた。
これは「カタクリwithエゾヒメギフチョウ」に匹敵するくらい素晴らしい組み合わせだと個人的に思ったりする。


ここの湿原ではヒメシジミがちらほら確認できる。


ヒツジグサにも訪花
サービス精神旺盛だ。


執拗にわたしに寄って来る。
どうやら登山後で汗がたっぷり染み込んだ服が目的で、蚊取り線香や虫除けをしているのにお構いなしだ。蚊は一切寄ってこなかったのに・・・
よほどわたしの汗(加齢臭プラス)がたまらんらしい。
確かに臭かった・・・(笑)

わたしはヒメシジミに汗の染み込んだ服を吸わせる。
ヒメシジミはわたしに撮影を許す。
これ、共生関係。


ヒメヨコジマナガハナアブ Temnostoma apiform
何気に撮影したおまけ


「ふしぎ!?なんで!?ムシおもしろ超図鑑」 

2017年07月19日 | ご挨拶・お知らせ・ひとりごと


「ふしぎ!?なんで!?ムシおもしろ超図鑑」 
著者:柴田佳秀 出版:株式会社 西東社

出版にあたり、僅かですが画像提供をさせて頂きました。
児童書ではありますが、なかなか深い内容もあり、大人のわたしでも楽しめました。
わたしの知らない情報なんかもあったり、「ふむふむ・・・なるほど」と読んでしまいました。
定価も930円でページ数の割りに安いのもいいね。
昆虫に興味のあるお子様にぜひ!